多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

スカーフと間違い

2014-10-07 11:24:48 | ダイバーシティ
(以下、愛媛新聞から転載)
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スカーフと間違い 2014年10月07日(火)

 「マフラーは駄目で、ストールはいいのか」。参院で、やや場違いなファッション論争があった▲
 松島みどり法相が、赤色のストールを着けて本会議に出席。トレードマークの赤いマフラーを見とがめられて外したアントニオ猪木参院議員と比べ、疑問の声が上がり、開会が20分遅れたという▲
 結論は、屋外用の帽子やマフラーは規則で禁止だが、ストールやスカーフは容認とか。布の厚さは違っても、猪木氏のマフラーが防寒用と思う人はいまい。2人の着け方も意外にそっくり。次はファッションより、仕事の中身で勝負を▲
 たかが布1枚。されど生き方に関わるファッションもある。韓国・仁川アジア大会で、イスラム教徒のカタールの女性が髪を覆う布「ヒジャブ」の着用を認められず、試合を放棄した。多くの宗教や歴史を内包するアジアこそ、努めて多様性には寛容でありたいが、現実は逆▲
 女性議員のファッションが殊更話題に上るのも、日本はまだ公の場に女性が少なく、目立つからかもしれない。男性の「とりあえず背広」とて、歴史は浅い。女性や外国人、若者ら少数派が表舞台に増えれば、多様で個性的なファッションが常識になるはず▲
 日本語の「違う」には「異なる」と「正しくない」の両義がある。空気を読まず、間が違えば「間違い」になる―とは言い得て妙。異なるのは悪いこと、そんな価値観を脱ぎ捨て、違いを尊重し合える社会になるように。

「まるで100年前の世界」 元大関・琴欧洲が見た相撲界とは

2014-10-07 11:24:20 | 多文化共生
(以下、アメーバニュースから転載)
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「まるで100年前の世界」 元大関・琴欧洲が見た相撲界とは

2014年10月07日 05時50分

『今、ここで勝つために 琴欧洲自伝』(琴欧洲勝紀/徳間書店)

 先月行われた大相撲秋場所。31回目の優勝を飾った横綱・白鵬ほか、新入幕の逸ノ城の快進撃など、モンゴル出身力士の活躍が印象的な場所となった。いまや彼らのような「外国人力士」の活躍はすっかりおなじみであり、時にたどたどしい日本語で謙虚に会見する姿も好印象だ。

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 こうした「日本語」の使用も一端だが、力士の世界では外国人も日本人も区別なく相撲界のルールにのっとることが求められる。外国人力士たちの強さの理由には、逃げ出す者が絶えないという厳しい稽古に加え、言葉や文化の違いというハンディを乗り越えてきたという精神面のタフさもあるのかもしれない。

 実際、彼らはどのような日々を送っているのか? 今年の三月場所で惜しまれながら現役を引退した、元大関・琴欧洲による初の著書『今、ここで勝つために 琴欧洲自伝』(琴欧洲勝紀・著/徳間書店)は、人気力士の魅力的な素顔と共に、あまり知られていない外国人力士の日常を明かす貴重な記録となっている。

 琴欧洲勝紀、本名・安藤カロヤンはブルガリア出身。欧州出身者として初めて大関まで上り詰めた実力を持つ上、2mを超える長身と彫りの深いマスクでひときわ目をひき、CM等ではお茶の間の人気者ともなった。

 そんな彼が日本に渡ってきたのは19歳の大学時代の夏のことだ。当時、祖国でオリンピックを目指しレスリングに打ち込んでいたが、佐渡ケ嶽部屋の元床山(力士の髷を結う職人)に声をかけられ、最初こそ気軽な夏休み旅行のつもりで来日。折しも父が事故でケガをおってしまったこともあり、家族を助けるためもあって正式入門を決意する。

 彼の前に、まず立ちはだかったのは「言葉」と「食」の壁だ。特に言葉は、ブルガリア語以外はできない彼にとって重大な問題だった。訊ねたいことがあってもそれを言葉にすることもできず、初めて耳にする言葉をただひたすらメモした日々は、話し相手もいない孤独で厳しいものだった。食においては、主食の米が大して食べられず、体を大きくすることができない。見かねた親方が特別にフランスパンを用意してくれる一幕もあった。食習慣の違いはただでさえストレスになるものなのに、それが力士としての素地作りに直結するのだから道のりは険しい。

 その上で課せられる厳しい稽古や相撲界独特の慣習。すべて気合と根性で乗り切る自己責任・自己管理の世界は「まるで百年前にタイムスリップしたみたい」なものと琴欧洲。レスリング選手時代にチームによる科学的なトレーニングで選手を養成するスタイルに馴染んでいた彼には、違和感の連続だったのも無理はない。だが郷に入れば郷に従えの言葉通りに稽古に励み、琴欧洲は番付を駆け上がって行ったのだ。

 父と抱き合って泣いた幕内最高優勝、最愛の妻との出会い、幼い長男との土俵入り体験…本書で披露される数々のエピソードには、素直で大きな心の琴欧洲の人柄がにじむ。ボランティア活動に力を入れていたというのも、あまり知られていない彼らしい一面だ。中でもブルガリアに子供用の中古車椅子を送る活動を熱心にすすめ、ブルガリア本国から最高勲章を、この活動に賛同したタニタからは車椅子用体重計などの寄贈も受けた。「日本人の思いやり精神が心に響いた」というが、厳しい異国の文化の中で礼節と思いやりを忘れない彼自身にこそ、私たちが学ぶべきところは多いように思う。

 惜しまれながら今年の三月場所を十一日目にしてケガで休場し、そのまま場所中に引退を表明した琴欧洲。遠い異国の地で頑張り続けた彼を支えたのは、多くの稽古を重ねてきた自信に加え、さらに上を目指そうとする強い精神力だったが、引退直前の姿は、心の糸が切れてしまったような悲しみと痛みに溢れている。当時のブログや引退会見は大きな反響を呼んだが、あの時、彼の胸に去来していた様々な思いをこうして本で振り返ると、外国人力士特有の苦労を思わずにいられない。そしてあらためて、その強靭なタフネスに感服するのだ。がんばれ、琴欧州! がんばれ、親方!

文=荒井理恵

留学生向けシェアハウス 前橋に

2014-10-07 11:23:50 | 多文化共生
(以下、読売新聞【群馬】から転載)
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留学生向けシェアハウス 前橋に
2014年10月07日

弁天通りに開設される外国人向けのシェアハウスと就労支援スペース(前橋市千代田町で)

 前橋市千代田町の弁天通り商店街に11月、留学生向けのシェアハウスが開設される。就労支援スペースも併設する。入居できるのは4人と少数だが、留学生の居住場所の確保や就職につなげ、県内での定住を進めるのが狙いだ。

 開設するのは家具インテリア販売業のスタイル(伊勢崎市)。同社の松島郁夫社長(49)が街づくりを通して知り合った前橋工科大の松井淳教授の協力を得て物件の選定や設計を行った。

 同社によると、シェアハウスは5階建ての空き店舗を改修。1階には商業施設が入り、2階に外国人向けの仕事を紹介する交流サロンを設け、留学生が就業体験する機会も作る。就労支援は来年4月設立予定のNPO法人「ぐんま多文化共生推進機構」が担う予定で、県と群馬大が養成する「多文化共生推進士」が参加する。

 シェアハウスは3、4階部分で、個室4室を用意する。家賃は1室2万5000円前後と比較的低額で、日本文化を体験できる畳敷きの共有リビングも造る。総事業費約1200万円を見込んでおり、前橋市のまちなか店舗開店支援事業補助金を申請する。

 県によると、県内には大学や語学学校など12学校に1021人の留学生がいる。スタイルの松島社長は「これまで県内には留学生が定住できるような仕組みがなかった。将来的に人口減の解消につながればうれしい」と話している。

2014年10月07日

「移民政策はとらない」 安倍首相、衆院本会議で明言

2014-10-02 13:20:14 | 多文化共生
(以下、DMM.comから転載)
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「移民政策はとらない」 安倍首相、衆院本会議で明言
2014.10.01 16:55 産経デジタル

代表質問に答える安倍晋三首相=1日午後、国会・衆院本会議場(酒巻俊介撮影)

 安倍晋三首相は1日の衆院本会議で、政府が検討している外国人労働者の受け入れ拡大に関し、「多様な経験、技術を持った海外の人材に日本で能力を発揮してもらうものだ。安倍政権は、いわゆる移民政策を取ることは考えていない」と述べた。次世代の党の平沼赳夫党首の代表質問に答えた。

日本で増加するヘイトスピーチの本質

2014-10-02 13:19:43 | 多文化共生
(以下、JBPRESSから転載)
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日本で増加するヘイトスピーチの本質

2014.10.02(木) The Economist

厄介なことに排外的な辛辣な発言が増えている。

韓国色の強い大阪・鶴橋地区では昨年、14歳の日本人の少女が街頭に立ち、拡声器を通して韓国人・朝鮮人の大虐殺を呼び掛けた。

 在日コリアンが最も集中している地域の1つである東京の新大久保界隈では、多くの人が、街頭やインターネットで外国人排斥を訴える発言が近代では例のない域に達していると話している。人種差別主義者は「日本から出て行け」や「韓国人を殺せ、殺せ、殺せ」といったスローガンを繰り返している。

高まる排外感情、東京オリンピック控え対応が急務に

 これは日本の政治家やスピンドクターにとって恐らく初めて問題となりつつある(哀れな韓国・朝鮮人については言うまでもない)。2020年の東京オリンピック開催に向けてカウントダウンが始まっており、国会議員は外国人――特に韓国・朝鮮人――に対する暴言やあからさまなヘイトスピーチを封じ込める必要に迫られている。

 日本には、帰化していない在日コリアンがおよそ50万人いる。一部には過去20~30年の間に日本に渡った人もいるが、その多くは20世紀前半の日本の帝国時代に家族が移住してきた人たちだ。彼らは長い間、敵意の標的となってきた。1923年の関東大震災の後には、東京の住民たちが、水道に毒を混入させたとして朝鮮民族を虐殺した。

 いまのところ、暴言は暴力沙汰にまでは至っていない。攻撃を受けた人たちを擁護する日本人による対抗デモも起きている。だが、警察はこうした言葉の攻撃を前にして、受け身の姿勢を続けている。そして明らかに、こうした攻撃がいつか暴力に発展する恐れがある。

 そのため、政府は対応を講じる必要に迫られている。国連人権委員会は7月、人種差別を禁止する法律にヘイトスピーチを加えるよう日本に求めた。東京都の舛添要一知事は、オリンピック開催に先立って法律を成立させるよう安倍晋三首相に要請した。

 裁判所も動き始めた。7月に大阪の高等裁判所は人種差別を巡る裁判で、日本全国でヘイトスピーチの集会を先導している極右のグル―プ「在日特権を許さない市民の会(在特会)」に京都の朝鮮人学校に対する街宣活動について賠償金1200万円を支払うよう命じた一審判決を支持した。

 少なくとも、反米主義で日本の帝国主義の過去を郷愁する「一水会」という1つの右翼団体は、韓国・朝鮮人への人種差別を拒絶している。一水会の創設者である鈴木邦男氏は、これほど大きな排外感情は見たことがないと述べている。

 憎しみに満ちた集会の急増の背景にあるのは、日本と韓国、北朝鮮との緊張関係だ(韓国とは、戦時中に日本軍の性の奴隷として働くことを強いられた韓国人女性の問題を巡って関係が緊張しており、北朝鮮は1970年代から1980年代にかけて日本人を拉致した)。

安倍首相の再登板の影響

 だが、一水会の鈴木氏は、2012年に安倍氏が首相に返り咲いたことも関係していると言う。国家主義の首相とその盟友たちは、遠回しにしかヘイトスピーチを非難してこなかった。

女性積極登用で経済活性化へ、日本特有の労働環境など課題山積
安倍内閣から発せられるメッセージは?〔AFPBB News〕

 たとえ安倍氏の自民党が海外での日本のイメージを改善する必要性に屈したとしても、そのメッセージには矛盾が残るだろう。

 9月上旬、新たに国家公安委員長に就任した山谷えり子氏が2009年に在特会のメンバーとポーズを取った写真が公になった。

 政府は、山谷氏はそこで会った人たちが在特会と関わりがあることを知らなかったと説明している。しかし、戦時中の性的奴隷の慣行の歴史的根拠を否定することにかけては、山谷氏には前歴がある。

 多くの理性的な人は、ヘイトスピーチを禁じる新法が不適切に起草されれば、表現の自由が損なわれかねないと心配している。

 だが、修正主義の政治家である高市早苗氏は、9月に入閣する直前に、もしヘイトスピーチ法が導入されるのであれば、国会の前で反政府デモを行う煩わしい人たち(常に礼儀正しく、その多くは高齢者)を止めるために用いるべきだと述べ、議員は「批判を恐れることなく」働く必要があると付け加えた。

 高市氏の事務所はその後、やはり安倍氏の盟友である稲田朋美氏と共にネオナチ団体の代表と一緒に写真に収まっていたことに対する釈明に追われた。憎しみの一部はどうやら、トップに触発されたようにも見える。

建設業で不法移民雇用が増加、政府の労働許可手続き遅れで…マレーシア

2014-10-01 10:12:43 | 多文化共生
(以下、emerging mediaから転載)
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建設業で不法移民雇用が増加、政府の労働許可手続き遅れで…マレーシア


マレーシア政府の官僚主義体制により、労働許可書を持った外国人労働者を雇用するために8カ月を要することから、建設産業における不法移民の雇用増加につながっている。ザ・サンが報じた。

マレーシア建設請負業者協会(MBAM)は今年3月、人的資源省やマレーシア建設産業開発局(CIDB)、出入国管理局、首相府省政府業績管理導入局(PEMANDU)と協議を行い、問題を解決するよう求めていた。しかし、改善が見られないことから、建設業者はリスクを負い、工期に間に合わせるために労働許可書を持たない労働者を雇用している。

建設業者はまず、州の人的資源局に書類を提出、マレーシア人を対象とした求人が行われる。応募がない場合、人的資源局は外国人の雇用に関する書類を発行する。その後建設業者は外国人を雇用するために内務省に申請書を提出し、認証されてから募集を開始。海外での選考を行った後、英国人労働者が健康診断書や必要書類を提出、出入国管理局がビザを申請するための許可を出すという。

それから建設業者は銀行開設の準備や健康保険の準備などを行い、雇用する国のマレーシア大使館に書類を提出したのち、外国人労働者はマレーシアに来ることができる。しかし労働者はすぐに就労することはできず、セミナーを受けた後にCIDBが発行する許可書を得てから就労可能になるため8カ月を要するという。