多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

浜松海の星高生が失業者に支援 『フードバンク活動』スタート

2009-01-23 09:29:51 | 多文化共生
(以下、中日新聞【静岡】から転載)
======================================
浜松海の星高生が失業者に支援 『フードバンク活動』スタート

2009年1月22日

 派遣切りに遭った失業者らの支援に、浜松市の女子高校生たちが立ち上がった。中心になっているのは、同市中区の女子高校「浜松海の星高」3年の田中芙優(ふゆ)さん(17)=同市西区。友人や生徒会も巻き込み、21日から米やインスタントラーメンなどの支援物資を家庭から学校へ持ち寄る「フードバンク活動」をスタートさせた。失業者支援に取り組む市内の教会を通じ、役立ててもらう方針だ。 (報道部・梅田歳晴)

 「FOOD BANK(フードバンク)」。この日、同校の全クラスと職員室に置かれた段ボール箱には、こう書かれていた。

 「一人ずつ一握りのお米を持ち寄れば、みんなでたくさんのお米になるはず」と田中さん。

 その言葉通り、段ボール箱には次々と米が寄せられた。缶詰やインスタントラーメン、お菓子も。ちょうど1週間前、田中さんが全校集会で訴えかけたこの言葉に、約440人の生徒たちが真心で応えてくれたのだった。

 ボランティアに格別関心があったわけではない。ただ、昨年の文化祭でフェアトレード(公正貿易)品の販売に挑戦した際、貧困問題に関心が生まれた。そして年明けの今月上旬にJR浜松駅前へ出掛けたとき、バスターミナル付近に路上生活者が以前よりも多くなったことに気づき、世界的な不況を一気に身近に感じた。「浜松にも困っている人は多いのだ」と。

 「何か役に立てないか」と、シスターでもある高橋美智子校長に相談し、外国人失業者やその家族に食事を提供する活動をしている浜松市中区の教会の神父を紹介されて「高校生の私でもできる」と決断した。

 同級生たちに相談するうち、準備を手伝ってくれる仲間が次々と現れた。生徒会長で2年生の金取里美さん(17)も「先輩が生徒の側から自発的に提案した話で、すごく良いことと思った」とし、食料の回収や保管など手伝ってくれることになった。教職員たちも「うちの生徒たちは本当にすばらしい」とうれしそうに話し、活動に協力している。

 成果の第一弾は今週末にも、友人たちと一緒に浜松市内の教会に届けられるそうだ。

 田中さんは無理強いしない。ただ「誰でもできることがあると思う」と語るのみ。だが、「Yes We Can(そうだ、できる)」をスローガンに結束を訴えてきた米国のオバマ新大統領のように、周囲の人たちを突き動かしている。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿