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外国人も「雇い止め」 白山以南の工場で 突然契約打ち切り

2009-02-03 09:33:00 | 多文化共生
(以下、読売新聞【石川】から転載)
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外国人も「雇い止め」
白山以南の工場で 突然契約打ち切り
ポルトガル語通訳の上田さん(中央)を介し、職員に相談するブラジル人失業者(手前、ハローワーク小松で)

 景気悪化による雇用不安が、県内の工場などで派遣社員として働くブラジル人ら外国人労働者にも広がっている。契約更新を止められたり、突然契約を打ち切られたりし、「これからの生活が心配」と不安を訴える声は多く、失業を機に母国へ帰る外国人も出始めている。

 昨年10月の厚生労働省の調査によると、県内の外国人労働者は3906人。うちブラジル人は721人(18・5%)で、白山市以南の電子機械などの工場で派遣社員として働いている人が多い。

 昨年12月の県内の有効求人倍率は0・79倍と景気は急速に悪化。業種別の求人数は前年同月比で、一般機械84・6%減、電子部品82・6%減と製造業で落ち込みが著しく、しわ寄せを外国人労働者が受けている形だ。

 製造業の多い小松市や能美市、川北町を管内とするハローワーク小松では1月から、ポルトガル・スペイン語通訳の勤務を週1日から2日に増やした。昨年3月まで1か月に10人未満だった相談者が、徐々に増え始め、12月に32人と急増したためだ。1月は1日18人訪れ、業務時間を過ぎて相談に乗ることもあった。

 通訳の上田由美さん(45)は「これまで1か月に来ていた人数が、1日に訪れている状況だ」と話す。

 外国人のほとんどは、失業給付を受けるため、雇用保険の手続きの相談にハローワークを訪れる。住居を追われるケースもあり、「帰りたくないが、仕事がなくて不安」とブラジルへの帰国を決める人もいる。

 雇用保険の手続き相談のため、ハローワーク小松を訪れた市内のブラジル人女性(44)は昨年末、1年4か月働いた電子部品関係の工場で派遣契約を切られた。

 突然、「仕事がないから、あしたから来なくていいよ。仕事があれば呼ぶから」と言われたが、1週間たっても音さたがない。派遣会社からは「来年から来なくていいよ」と言われ、正式な通知もないまま失職した。いまは、派遣社員として働くブラジル人の夫の収入に頼る生活で、「再就職は難しい。先行きが不安です」と話す。

 石川労働局では、「派遣会社には、賃金の助成制度についても説明し、外国人を安易に雇い止めしないようにお願いしている。予算次第だが、通訳を増やしていきたい」としている。
(2009年2月3日 読売新聞)

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