(以下、中日新聞【三重】から転載)
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“寺子屋”生徒は外国人 伊勢の慶蔵院で日本語教室
2009年9月15日
来日後、慶蔵院で日本語学習を続ける中学生=伊勢市小俣町元町で
写真
伊勢市小俣町元町の慶蔵院で、放課後を利用して、外国人の小中学生、高校生に日本語の会話や読み書きを教える日本語支援教室が開かれている。運営するのは元高校教諭の前島格也住職(59)、啓子さん(55)夫妻らでつくる民間非営利団体の「NPO日本語支援『てらこや塾』」。活動への思いなどを聞いた。
慶蔵院敷地内にある建物の一室。夕方、市内の中学校に通う中国出身の男子生徒が机に向かい、テキストに書かれた日本語の文章をゆっくりと読み上げた。分からない言葉があると日中辞典で調べたり、日本語講師の女性がホワイトボードに絵と文字を示して説明したりする。
生徒は日本語検定2級の取得や、一般試験による高校受験が当面の目標といい、将来は「警察官になりたい」と声を弾ませた。
前島さん夫妻らは、中国から来日間もない当時中学3年の女子生徒(現・高校2年)との出会いや、この生徒の高校進学に向けた支援活動をきっかけに、2008年3月、てらこや塾の前身である日本語支援グループを結成した。
賛同した日本語講師でつくる「慶蔵院日本語サポートの会」も立ち上がった。
現在、中国出身の小中高生4人が週3~4回、てらこや塾のメンバーや日本語講師から、日本語や生活習慣などをマンツーマンで学んでいる。
保護者の授業料の負担はなく、前島さんは「1つ言葉を覚えるごとに一緒に喜ぶ。子どもたちの成長がうれしい。活動を維持する責任がある」と力強く話す。
市戸籍住民課によると、市内には09年3月末現在、ブラジル、中国籍など外国籍の6~18歳は約90人いる。
うち、6~15歳は約70人で、市教育委員会が管轄する各小中学校が日本語指導を必要と判断した児童・生徒は5月1日現在、6校で11人。
市教委は、日本語を母語とする児童・生徒との交流を重視する立場から、各校独自に個別指導する授業や、県教委派遣の指導員ら3人の巡回で対応しているとしているが、不十分だと心配する声も上がっている。
(谷知佳)
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“寺子屋”生徒は外国人 伊勢の慶蔵院で日本語教室
2009年9月15日
来日後、慶蔵院で日本語学習を続ける中学生=伊勢市小俣町元町で
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伊勢市小俣町元町の慶蔵院で、放課後を利用して、外国人の小中学生、高校生に日本語の会話や読み書きを教える日本語支援教室が開かれている。運営するのは元高校教諭の前島格也住職(59)、啓子さん(55)夫妻らでつくる民間非営利団体の「NPO日本語支援『てらこや塾』」。活動への思いなどを聞いた。
慶蔵院敷地内にある建物の一室。夕方、市内の中学校に通う中国出身の男子生徒が机に向かい、テキストに書かれた日本語の文章をゆっくりと読み上げた。分からない言葉があると日中辞典で調べたり、日本語講師の女性がホワイトボードに絵と文字を示して説明したりする。
生徒は日本語検定2級の取得や、一般試験による高校受験が当面の目標といい、将来は「警察官になりたい」と声を弾ませた。
前島さん夫妻らは、中国から来日間もない当時中学3年の女子生徒(現・高校2年)との出会いや、この生徒の高校進学に向けた支援活動をきっかけに、2008年3月、てらこや塾の前身である日本語支援グループを結成した。
賛同した日本語講師でつくる「慶蔵院日本語サポートの会」も立ち上がった。
現在、中国出身の小中高生4人が週3~4回、てらこや塾のメンバーや日本語講師から、日本語や生活習慣などをマンツーマンで学んでいる。
保護者の授業料の負担はなく、前島さんは「1つ言葉を覚えるごとに一緒に喜ぶ。子どもたちの成長がうれしい。活動を維持する責任がある」と力強く話す。
市戸籍住民課によると、市内には09年3月末現在、ブラジル、中国籍など外国籍の6~18歳は約90人いる。
うち、6~15歳は約70人で、市教育委員会が管轄する各小中学校が日本語指導を必要と判断した児童・生徒は5月1日現在、6校で11人。
市教委は、日本語を母語とする児童・生徒との交流を重視する立場から、各校独自に個別指導する授業や、県教委派遣の指導員ら3人の巡回で対応しているとしているが、不十分だと心配する声も上がっている。
(谷知佳)
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