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岩手県の大船渡と釜石に入った米救援隊の…

2011-04-01 21:41:18 | 多文化共生
(以下、毎日新聞から転載)
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余録:岩手県の大船渡と釜石に入った米救援隊の…

 岩手県の大船渡と釜石に入った米救援隊の消防士はその惨状に驚く。それにもまして印象深かったのは倒壊したある店の女性主人だった。その人は「何もありませんが」とせんべいを差し出したのだ▲同じく大船渡市で捜索活動をした中国の援助隊員は、通りがかりの住民に「遠くからわざわざありがとう」と声をかけられ、アメや菓子を手渡された。別の隊員は現地コンビニで「援助隊なら」と代金の受け取りを拒まれ、カップ麺やおにぎりの提供を受けたという▲苦境にあっても思いやりを失わぬ被災者の姿は外国人に感銘を与えた。だが、外国の人々も負けてはいない。マレーシアのある孤児院では孤児が修道女らに働きかけて被災地への募金活動を始め、自分らと卒業生の分も含む義援金と激励の言葉を日本大使館に寄せた▲パキスタンの地中海性貧血を患う子供たち40人は福祉団体代表と共に日本の領事館へ被災地の子供たちにとサッカーボール10個を寄贈した。アジアの途上国からは過去の日本の援助や災害支援への感謝と共に寄せられる義援金やお見舞いのメッセージが相次いでいる▲空き缶に小銭を集めたブラジルの貧しい地区の生徒たち、お小遣いで被災者に水を送りたいというスウェーデンの8歳の子、日本人からは代金を取れないと言ったポーランドのタクシー運転手、巨額の金と「がんばって」との一言だけを残していったロシアの紳士--▲人へのやさしさや思いやりが地球のあちこちで小さな奇跡を起こし続けている「3・11」後である。今は被災地を覆う深い悲しみも、いつかはこの奇跡の輪の中でいやされる日が来るよう祈る。

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