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就寝時間が遅く、睡眠時間も少ない韓国の子供たち

2009-10-05 09:48:06 | 多文化共生
(以下、朝鮮日報から転載)
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就寝時間が遅く、睡眠時間も少ない韓国の子供たち

スイスの小学生と1時間以上の差

「塾・共稼ぎ・光公害が原因」

 「さあ、子供たちはもう寝る時間ですよ」。会社員のチョ・ウソンさん(43)は、小学生だった1970年代、夜9時になるとテレビから聞こえてきたこの言葉を今も覚えている。約30年を経た今、チョさんの息子ヒョンジュン君(8)は、夜12時になってやっと目を閉じる。チョさんの小さいころに比べ、3時間も遅くベッドに入るというわけだ。

 韓国の子供たちが「夜行性」になってきている。夜10時でも大型スーパーには親子連れの買い物客が多く、11時過ぎにベビーカーを押し散歩するのを普通のことだと考えている親もいる。外国人にとっては見慣れない光景だ。NHKのソウル駐在員・木村氏は、「日本では日が暮れたら親が子供を連れて外出することはほとんどない。(夜遅く外出するのは)理解しがたい韓国の文化」と話す。

 今年初め、嶺南大学精神科のソ・ワンソク教授チームが、大邱市地域の小学生(満7-12歳)3506人を対象に、睡眠時間に関する調査を行い、海外5カ国と比較したところ、韓国の子供の睡眠時間は8時間40分と最も短かった。同じ年齢のスイスの子供は9時間58分、米国の子供(7-10歳)は9時間28分だった。学年別に見ると、就寝時間は1年生が午後10時9分、2年生は10時19分、3年生は10時23分と徐々に遅くなり、中学進学を控えた6 年生は10時59分だった。

 このように韓国の子供たちの睡眠時間が足りない最大の原因は塾通いだ。ソ教授は「調査対象の子供たちが塾で過ごす時間は1日平均2時間6分だった。塾で過ごす時間が長ければ長いほど、睡眠時間が短くなることが分かった」と説明した。ハンソル教育文化研究院長のチャン・ユギョン院長は、「韓国の親は『ここまで宿題をしてから寝なさい』などと言って、子供に睡眠よりも勉強が優先という考え方を無意識に植え付けている」と指摘した。共稼ぎの増加も影響している。38歳の「働くママ」は「家に帰ると午後8時。『昼間一緒にいてやれない』という申し訳なさもあって、一緒に遊んでいると、夜11時過ぎになってしまう」と話す。

 最近の研究は、物理的な環境にも目を向けている。明るすぎる照明やコンピューター、テレビなどによる「光公害」が睡眠の「敵」として注目されているのだ。ソウル睡眠センターのハン・ジンギュ院長は、「先進国では間接照明や黄色がかった電球のような色の照明で寝るのを勧めているが、韓国では蛍光灯や発光ダイオード(LED)照明のように、エネルギー効率がよく非常に明るい照明が多いため、子供はすぐに眠れない」と説明する。2カ月前にスウェーデンで研修してきた39歳の「働くママ」は、「黄色がかった照明の威力」を実感している。韓国では未明になってやっと寝付く2歳の娘が、夜9時になるとすぐに眠ってしまったからだ。この女性は「初めはリビングの照明が暗くてイライラしたが、子供を寝かせるのには効果があるようだ」と話している。外からも光がよく入るマンションに住む子供たちの方が、一戸建てなどに住む子供よりも遅い時間に寝るという統計もある。ソ教授の調査でも、マンション暮らしが多い韓国の子供の睡眠時間は6位、同じくマンション人口が多い香港の子供の睡眠時間は5位だった。

キム・ミリ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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