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外国人の不就学 県教委初の調査

2010-06-08 11:40:46 | 多文化共生
(以下、朝日新聞【三重】から転載)
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外国人の不就学 県教委初の調査

2010年06月08日

◆19人支援し8人通学◆

 公立学校にも、外国人学校にも通わない――。そんな外国人の子供たちの実態をつかむため、県教委は2009年度、母語を話せる調査員を雇用して初めて実施した不就学調査の結果を発表した。県内で不就学状態だった児童生徒は19人。支援を続け、8人が学校に通うようになった。今後も、戸別訪問などを通じて就学支援をすすめる考えだ。(藤崎麻里)

■「お金ない」「すぐ帰国」

 調査は09年8月から10年1月までの6カ月間。桑名市、四日市市、鈴鹿市、亀山市、津市、松阪市、伊賀市の7市教委の担当者と、県が緊急雇用創出事業で雇用した母語を話せる調査員が、外国人登録をしていて、義務教育の就学年齢の子供がいる家庭を戸別訪問した。

 県教委によると、調査対象者3330人のうち、公立学校や外国人学校に通っている形跡が見られなかったのは、897人(全体の26・9%)。そのうち、878人が別の地に引っ越したり、出国したりしていたが、ブラジル人13人、フィリピン人6人の計19人が不就学状態だった。

 不就学となった理由を複数回答してもらったところ、「学校に行くためのお金がない」が最も多い6人。次いで、5人が「すぐに母国に帰るから」と答えた。さらに「日本語がわからないから」「学校に行かなくて良いと考えているから」とする理由も4人ずついた。ほかには「両親の仕事で就学の手続きの時間をとることが困難」「学校に行くといじめられる」「母国の学校と生活や習慣が違う」などの理由も挙げられた。

 不就学の期間は6カ月未満が14人で、1年未満が5人だった。県教委の担当者は「雇用情勢が不安定ななか、仕事を探す親とともに、日本と母国を行き来する子供たちが教育から外れてしまっている状況が浮かびあがった」と指摘する。

 今回の調査対象は外国人登録をしている外国人に限った。担当者は「今後は家庭訪問などを通して地域の情報を集めながら子供たちが教育を受けられる機会を作るべく働きかけていく」と話す。

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