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派遣切り:日系ブラジル人3世、生活の不安抱え進学 不況の嵐で母無職に

2009-03-23 09:38:43 | 多文化共生
(以下、毎日新聞【福井】から転載)
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派遣切り:日系ブラジル人3世、生活の不安抱え進学 不況の嵐で母無職に /福井
 ◇日系ブラジル人3世のゆきおさん、念願の福井高専合格

 越前市に住む日系ブラジル人3世の浦田・マウリシオ・ゆきおさん(15)は、生活の悩みを抱えたまま今月16日、2年間学んだ市立武生第二中学を卒業した。4月からは念願の国立福井高専へ進学するが、親に職がない。不況の嵐で外国人労働者は次々と解雇され、県内にも同じ悩みを持つ子どもたちが大勢いる。【菅沼舞】

 ゆきおさんは、母ヴァンデルリ・アルメイダさん(34)と小学生の弟(9)の3人暮らし。幼いころからブラジルと日本を行き来し、07年に再来日した。県の英語弁論大会で努力賞を受けるなど勉強に力を入れる傍ら、日本語の翻訳などのボランティア活動も積極的に取り組んできた。

 そんな生活は、市内の電子部品メーカーで働いていたアルメイダさんが今年1月末で「派遣切り」されたことで一変した。家族で帰国することも考えたが、「将来は科学者になりたい」と話すゆきおさんの希望をかなえるため、一家は残ることを決意した。高専への進学は授業料免除と奨学金でめどを付けた。

 だが、生活への不安はぬぐいきれない。ゆきおさんは「ブラジル人の友人がどんどん帰国しているけれど、僕はできれば日本でずっと暮らしたい」と願い、アルバイトをして助けることにしている。

 今の生活は失業保険が頼りだ。アルメイダさんは「一刻も早く」と次の就職先を探しているが、日本語をうまく話せないためなかなか見つけられない。保証人がいないため家賃が安い県営住宅に移ることもままならない。

 ゆきおさんの卒業を見送った武生第二中の佐竹了教頭は「一生懸命頑張っている子どもたちが自分の力ではどうすることもできない状況に陥るのは非常にかわいそう。なんとかしてあげたいが学校ができることは限られている」と話す。

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