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自殺防止:床屋さん命の「門番」 会話で心もサッパリ

2013-05-20 14:27:00 | ダイバーシティ
(以下、毎日新聞から転載)
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自殺防止:床屋さん命の「門番」 会話で心もサッパリ
毎日新聞 2013年05月20日 07時03分

 常連客との世間話が得意の昔ながらの理容店が、自殺の兆候をキャッチして防止する「ゲートキーパー」役を買って出る活動が各地で広がっている。旗振り役の全国理容生活衛生同業組合連合会(東京都)は「理容店は減少傾向だが、新たな社会貢献で存在感を示したい」と話している。

 理容師は理髪の間に1時間近く、常連客の顔を見ながら会話するため、ゲートキーパーに適している。同連合会によると、富山市で数年前、美容師が悩んだ様子の客を心療内科に紹介し、回復した例があったという。

 これに着目した同連合会が昨年、各都道府県の組合に講習会の開催を呼びかけたところ、2012年度中に全国で少なくとも2万4585人の理容師が参加した。また、徳島県の組合は近く、同県と包括的な協定を結ぶ。講習会に県が精神科医や臨床心理士を派遣▽加盟約340店が相談窓口が書かれたパンフレットを置く--などの内容になる予定だ。

 京都府向日市で妻と店を経営する理容師、野村宜孝(よしたか)さん(56)は昨年9月、地元の支部主催の講習で、臨床心理士から約1時間の指導を受けた。「心を込めて話を聞くだけで多くの人は気分が楽になる」と聞き、「それなら自分にもできる」と早速、店に「ゲートキーパー宣言サロン」のチラシを掲示した。

 野村さんの店の客は多くが常連。「専門的なことは分からないが、お客さんの家族構成や性格、趣味など事情はよく分かっており、悩みがあれば表情で気付く。お客さんを助けることにつながるので頑張りたい」と意気込む。

 自死遺族が思いを語る場を提供する会「こころのカフェ きょうと」(京都市)代表の石倉紘子さん(69)は「慣れた理容店ではリラックスして心を解放しやすい。効果が期待できる」と話す。同連合会によると、11年度の全国の店舗数は13万1687店で、ここ10年間で約1万店減少した。【土本匡孝】

 【ことば】ゲートキーパー

 英語で「門番」の意味。自殺を考えるほど悩んでいる人に気付き、話を聞いて必要な支援につなげる人を指す。特別な資格ではなく、2007年の国の自殺総合対策大綱で重点施策の一つに掲げられ、内閣府がテキストを作成するなど養成を促進している。

健康診断:名古屋NPO、ブラジル人学校2校の児童・生徒らを

2013-05-20 14:22:58 | 多文化共生
(以下、毎日新聞から転載)
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健康診断:名古屋NPO、ブラジル人学校2校の児童・生徒らを /愛知
毎日新聞 2013年05月20日 地方版

 名古屋市中村区のNPO(非営利組織)法人「外国人医療センター」(MICA)の医師や歯科医、看護師ら約20人が19日、ボランティアで、安城市のブラジル人学校「エスコーラ・サンパウロ」と武豊町の「エスコーラ・エスプレッサォン」の児童・生徒、教員ら計約60人の健康診断を行った。多くのブラジル人学校は法的には私塾と同じ扱いで、健康診断の自治体の補助がなく、自前で行う経済力がないことから、MICAが協力した。

 会場は安城市の作野公民館で、生徒らは身体測定や検尿、視力検査など日本の学校と同じ診察を受けた。日系3世の佐川レアンドロさん(33)は次男の研治エンリケさん(7)が受診し、「全部大丈夫と言われたので安心しました」と笑顔を見せた。

 エスコーラ・サンパウロは、昨年に続き2度目の受診だ。パウロ・ガルヴォン校長によると、昨年は授業でノートをきちんととれずに学習の遅れた児童が近視だったことが判明した。「毎年やりたいけれど、日本の経済状況が悪いため、学校(経営)も厳しい」などと窮状を訴えた。

 診察したMICAの山田悦代代表は、稲沢市の市立中で校医を務めている経験から「健診は病気の早期発見に不可欠で、毎年データを蓄積することが重要。(ブラジル人保護者は)日本人と同じ税金を払っており、公費でやるべきことだ」と主張している。

 無認可のブラジル人学校は県内に9校ある。MICAは今回、あいちモリコロ基金から100万円の助成を受け、6月までに計4校の診断を行う。助成金はレントゲンや検査消耗品などの費用に充てる。来年度以降も実施できるかは未定という。【花岡洋二】

受給外国人急増 4万3000世帯

2013-05-20 14:22:32 | 多文化共生
(以下、産経新聞から転載)
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受給外国人急増 4万3000世帯
2013.5.20 09:41
 日本に永住、在留する外国人は徐々に減少しているが、生活保護を受ける人は急速に増えている。厚生労働省の最新の調査(平成23年)では外国人受給者は4万3479世帯、月平均で7万3030人に上る。10年前からほぼ倍増し、ここ数年の伸びは年に5千世帯のハイペースだ。「ただ乗り感覚」の受給者の存在を指摘する関係者もいる。

 国籍別では韓国・朝鮮人が最多。国民年金に加入していなかった在日韓国・朝鮮人の「無年金世代」が高齢化しているのが最大の要因だ。

 伸び率が急速なのは、1980年代以降に来日したフィリピン、中国、ブラジル人らの「ニューカマー」と呼ばれる人たち。東海地方で自動車などの製造ラインを担っていた日系人らの多くがリーマン・ショック後に失業、生活保護になだれ込んだ。

 ブラジル人居住者が全国最多といわれる浜松市ではリーマン後に一時、ブラジル人の保護率が8%に達した。

 単純労働に従事する外国人ほど景気の波に左右されやすく、言語の壁から次の就職先もなかなか決まらない。雇用保険の給付期間を挟んで、失業が生活保護に直結しているのが現状だ。

 日本人の配偶者だったフィリピンや中国出身の女性らが夫婦関係の悪化やDV(配偶者間暴力)などの理由で離婚しても、子供が日本で教育を受けていれば、シングルマザーとして国内にとどまることに。この場合、「配偶者」から「定住者」へ資格変更して、生活保護を受給するケースも多い。

 「母国に帰っても生活保護の水準まで稼げない人が多い。フリーライド(ただ乗り)感覚の外国人受給者もいる」(ある自治体の担当者)といい、外国人の場合も保護の長期化が懸念されている。

ブラジル人と共同で清掃

2013-05-20 14:22:06 | 多文化共生
(以下、読売新聞【群馬】から転載)
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ブラジル人と共同で清掃

ごみを拾う日本人と日系ブラジル人ら(18日、大泉町で)
 外国人居住者の割合が日本一と言われる大泉町で18日、日本人と日系ブラジル人の住民らが共同で道路清掃に取り組んだ。

 この取り組みは、軽犯罪を放置すると地域全体の治安が悪化するという、米国の「割れ窓理論」をヒントに、大泉署が日系ブラジル人らにも参加を呼びかけ、2011年12月に始めた。

 5回目となるこの日は、同署員や少年補導員、町内や伊勢崎市、太田市に住む日系ブラジル人ら計約30人が参加した。

 参加者たちは、同町坂田の国道354号の歩道で、往復約600メートルにわたって、ごみや空き缶を拾い、雑草を引き抜くなどした。

 初めて参加した日系1世の西田重美さん(54)は「町がきれいになるなら、ちょっとの手伝いだけれどうれしい」と話していた。

(2013年5月19日 読売新聞)

日曜ひろば:あっぷっぷの会・川添夏来さん /富山

2013-05-20 14:21:29 | ダイバーシティ
(以下、毎日新聞から転載)
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日曜ひろば:あっぷっぷの会・川添夏来さん /富山
毎日新聞 2013年05月19日 地方版

 ◇障害児も普通学級へ 周囲の子どもたちも成長--川添夏来さん(35)

 普通学級への通学を希望する障害児やその保護者の支援活動を続ける「障害児も普通学級へ・富山連絡会(あっぷっぷの会)」(藤井たき子代表)が、教育相談を行う「あっぷっぷカフェ」を19日から富山県内の3カ所で定期的に開催することになった。その中心となったのは、9年間、障害児の普通学級通学を支援し、子どもたちの成長を目の当たりにしてきた同会の川添夏来さん。障害の有無に関係なく誰もが地域の学校で学べる「インクルーシブ教育」のメリットとは。【青山郁子】

 ◆自閉症男児との出会い

 大学在学中に、障害者の自立を支援するNPO法人「文福」(富山市五福、八木勝自理事長)に関わるようになり、卒業後、職員として働いています。12年ほど前、あっぷっぷの会からの依頼で、地元の小学校に入学した自閉症男児の付き添いを始めました。男児が中学校を卒業するまで付き添った他、小学校では問題を抱える子どもたちのサポート活動などもしました。

 ◆9年間の付き添いで迷いも

 インクルーシブ教育がいいと思って始めたものの、注意すればつばを吐きかけられるなど、とても大変だったため、何がいいのかも分からなくなりました。しかし、小学1年の夏休みが明けた頃には子どもも落ち着いて来て、大人があれこれ考えなくても子どもたち自身が障害児との付き合い方を考えてくれることが分かってきたのです。小学校を卒業する時には、女の子から「あの○○ちゃんがここまで成長するとは思わなかった」という手紙をもらったり、中学校の入学式に近所の子どもたちが迎えに来て、3年間一緒に通学してくれたりと、当の男児ばかりでなく周囲の子どもたちの成長も素晴らしいものでした。

 ◆いじめ、児童虐待問題の解決にも

 運動が苦手な子が失敗しても、別の子が「別にいいよ。俺がカバーするから」とかばってくれるんです。障害児と日常的に接するうち、子どもたちにお互いの短所をかばい合えるような思いやりの気持ちが自然に芽生え、ずっといじめもありませんでした。さらに児童虐待の背景には、発達障害などがあると言われています。「母親の育て方が悪い」などと言われて追い詰められる母親も多いのです。小さい時から障害児に関わっていれば、そのような事態も防げると考えます。このようにインクルーシブ教育はメリットが多いのです。国では障害者の自立を目指し、「脱施設」を推進しているのに、子どもだけ障害の有無で区別するのはそれに逆行しています。

 ◆悩める保護者の憩いの場に

 2011年に障害者基本法が改正され、今では本人と親が望めば普通学級への進学が保障されています。「他の子に迷惑をかけるのでは」と不安に思う保護者もいるでしょうが、地域の中で子どもたちが迷惑をかけたり、かけられたりするのは成長過程で当たり前のこと。これまで会では単発の相談会などを開催してきましたが、定期的に開催することで、悩んでいる保護者も参加しやすくなるのではと思い、カフェを開くことにしました。今後、保護者同士が気軽に悩みを相談し合ったり、先輩からの体験談を聞ける場になればと期待しています。

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 「あっぷっぷカフェ」は19日に富山市今泉の市総合社会福祉センターで開催する他、6月16日、8月18日、10月20日、来年1月19日、2月16日、3月16日に富山県黒部市や高岡市などでも開催。時間はいずれも午後1~3時。参加費1人200円。問い合わせは同会へメール(appuppu.cafe@gmail.com)で。

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 ■人物略歴

 ◇かわぞえ・なつき

 1977年7月、富山市生まれ。「文福」移送サービス運行・整備管理責任者。