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災害避難 OK? 市が多言語対応冊子作製

2013-05-01 11:04:10 | 多文化共生
(以下、中日新聞【石川】から転載)
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災害避難 OK? 市が多言語対応冊子作製

2013年5月1日

日本語が不得手な外国人とのコミュニケーションを支援するための冊子=金沢市役所で

 東日本大震災を教訓に、金沢市は災害避難時において、日本語が不得手な外国人と市民のコミュニケーションを支援するための「避難所多言語対応冊子」を作製した。四言語対応の「避難所マニュアル」として、地域防災の核となる町会などに配布する。三十日の市議会総務委員会で報告した。(田嶋豊)
 市によると、市内の外国人登録者数は二〇〇〇年に比べ、千人余り増加。四千五百五十人(四月一日現在)のうち留学生が三割、永住者が三割を占める。
 過去の震災では外国人への情報提供の遅れや避難所生活での課題が指摘され、市は地域防災計画に合わせ、避難所での配慮や外国人被災者の誘導などを新たに明記。日本語が不自由な外国人が避難することも想定し、避難所運営を円滑に行うために冊子を二千二百部作製した。
 冊子(A4判)は、避難所での留意点や避難者世帯ごとに記入してもらう受付票などを英語、中国語(簡体字)、韓国語、ポルトガル語に翻訳し、それぞれ日本語を併記。意思疎通が図られるように市国際交流員が分かりやすく翻訳し、地域の実情に応じて記録を編集したり、拡大できるように文書をデータ化した。
 家族の安否や通訳の要望、健康状態や食料などの必要な情報について、指差ししながら伝えられる会話集、避難所での用語集などもつけた。
 市は町会連合会をはじめ、拠点避難所となる公民館などに配布するほか、国際交流団体や大学などを通じ在住外国人にかかわる市民に周知する。
 三月に金沢国際交流財団が作製した「防災ハンドブック」と合わせ、今後“現場”がどう活用するかが重要であり、市は自主防災組織などが訓練などで活用する場合、事前説明なども行う。

アレルギー対応給食の先駆者 やさしい食 心こめて

2013-05-01 11:03:35 | ダイバーシティ
(以下、東京新聞から転載)
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<キラリ人生>アレルギー対応給食の先駆者 やさしい食 心こめて

2013年5月1日

利用者の昼食や、配達する弁当を盛りつける青木好子さん=名古屋市昭和区のありんこ作業所で

 「おいしかったよ!」
 障害者の就労を支援する「ありんこ作業所」(名古屋市昭和区)の調理室で、お皿を返しにくる利用者たちに、青木好子さん(69)=同市緑区=は「よかったわー」と笑顔で応じる。
 週に二回、作業所の利用者や近くの保育所職員らの昼食を、献立作りから手掛ける。魚の骨を取り除いたり、そしゃくがうまくできない人のために細かく刻んだりと、細かな配慮を欠かさない。
 ある日の弁当は、サワラのつけ焼きに、おからの煮物やサツマイモと大豆とヒジキの揚げ物など、手間をかけた六品のおかず。旬の野菜をふんだんに使い、やさしい味付けに仕上げた。これで弁当は一食五百円だ。
 夏休みや春休みは近所の学童保育所からも注文が入り、四十食以上を同僚と二人で作る。食物アレルギーの子がいれば「卵抜き」などの要望にも応じる。「てんてこ舞いだけど、心から楽しんでいるから」という通り、調理の間はずっと笑顔だ。
      ◇
 かつて自身も保育所に子どもを預け、繊維会社で働いていた。「自分の子も認可保育所で育ってほしい」と考え、共同保育所を、国の補助金が受けられる認可保育所にする運動に取り組んだ。
 その共同保育所が、認可保育所「池内わらべ保育園」(同市昭和区)になったのを機に、「作るのが好きだから」と、保育所の調理担当を引き受けた。定年の六十歳まで「自分の子がここにいるのと同じ気持ち」で、給食やおやつ作りに打ち込んだ。
 同園はアレルギー対応給食をいち早く手掛けたことで知られる。青木さんが調理を引き受けた三十年以上前、既にアレルギーの子がいた。自身の子もひどいアレルギー。「食べ物が体に合わず苦労した」。吐いたり、体中がかゆくなったりする子どもに付き添い、眠れない日々を送った。しかし、まだ食物アレルギーが広く知られていない時代。手探りで卵や牛乳などを除去すると、子どもの症状は改善し、対応食の良さは確信に変わった。三大アレルゲンの卵、乳、小麦を含まない和食メニューを積極的に取り入れた。
      ◇
 現在は、ありんこ作業所で調理をする傍ら、NPO法人「アレルギー支援ネットワーク」(名古屋市)の「アレルギー大学」で、調理実習の講師として、保護者や調理担当者らにアレルギー対応食の作り方を伝える。地元の短大でも保育所の給食について教えるほか、講演で各地を飛び回る忙しい毎日だ。「そのうち、ゆっくりしたいわね」と苦笑するが、しばらく願いはかないそうにない。(稲熊美樹)
<学ぶなら>
 食物アレルギーについて基礎を学ぶなら、アレルギー大学のテキストにも指定されている「食物アレルギーの基礎と対応」(みらい、三千円)がお薦め。食物アレルギーの症状や対応策のほか、アレルギー対応食の献立の立て方や調理法なども紹介。青木さんも執筆に加わっている。

手作り弁当配達で見守り 障害者が限界集落支援

2013-05-01 11:03:10 | ダイバーシティ
(以下、読売新聞から転載)
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手作り弁当配達で見守り 障害者が限界集落支援

 三好市池田町の社会福祉法人「池田博愛会」の就労支援施設「セルプ箸蔵」の利用者が手作りした弁当やパン、日用品を同町西山地区の高齢者や独居老人宅に配達し、安否確認する取り組みが30日、始まった。県の「障がい者による限界集落サポート事業」で、同法人は今後、効果を見ながら他地区にも広げていく。

 高齢家庭の生活サポートと障害者の生きがいづくりが狙い。同地区は商店も少なく、住民は日用品などの買い物にも苦労しているといい、施設の職員1人と施設利用者2人が電話などで注文を聞き、毎週木、金曜日に配達する。施設利用者は4~6人が交代で担当。荷物を運んだり、次回の注文を受けたりするほか、高齢者の話し相手もこなす。

 この日、同町で行われた出発式では、博愛会の中村忠久理事長が「地域に根付いた事業として育てたい」と決意を語り、「何でもお届け! いろどり屋」と書かれたワゴン車を見送った。

(2013年5月1日 読売新聞)