(以下、中日新聞【三重】から転載)
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言葉の壁に支援の手 津のブラジル人学校で日本語教育
2008年11月27日
津市高茶屋のブラジル人学校「アポーヨ・ミエ」で、日本人ボランティアが子どもたちに日本語を教える授業が始まった。日本で生活するのに困らないよう言葉を身に付けてもらおうと、日本の小学五年までの二十三人全員を対象に取り組んでいる。
「送迎バスの中で日本語が飛び交うようになった。覚えた言葉を使ってみたいんでしょう」。学校の総務担当、大渕和幸さん(60)は顔をほころばせる。アポーヨでは、普段の授業はポルトガル語。家庭で使うのもポルトガル語。これまで日系人のスタッフが簡単な日本語を教える時間はあったが、読み書きが中心で言葉の上達には限界があった。
三重大国際交流センターの福岡昌子准教授が中心になり、文化庁の支援が得られる日本語教育事業として二月までの学習計画を組んだ。福岡准教授が昨年度開いたボランティア日本語講師養成講座の修了生ら三人が授業を担当する。
月、水、金曜日の午後に、レベルで分けた二クラスで一時間ずつ授業を行う。会話形式の練習を多く取り入れている。ボランティア教師の真澄冨子さんは「大人に教えるのと違って真っ白な状態の子どもたち。私たちも日々勉強です」。
子どもを持つブラジル人従業員のため、津市の塗装会社が出資して二〇〇五年に開校したアポーヨには高等部がない。親が帰国しないまま子どもが大きくなった場合は日本の学校へ進学できるよう、小学六年以上の年齢になった子には地元の小中学校への編入を促している。学校を経営する中村博俊さん(48)は「子どもが日本の学校へ行けるステップになれば」と期待する。
福岡准教授は「ブラジル人学校は外部とのつながりが少なく行政の支援も乏しい。しかし親の滞在が長期化する中、日本語教育の支援は必要だ」と強調している。
(木下大資)
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言葉の壁に支援の手 津のブラジル人学校で日本語教育
2008年11月27日
津市高茶屋のブラジル人学校「アポーヨ・ミエ」で、日本人ボランティアが子どもたちに日本語を教える授業が始まった。日本で生活するのに困らないよう言葉を身に付けてもらおうと、日本の小学五年までの二十三人全員を対象に取り組んでいる。
「送迎バスの中で日本語が飛び交うようになった。覚えた言葉を使ってみたいんでしょう」。学校の総務担当、大渕和幸さん(60)は顔をほころばせる。アポーヨでは、普段の授業はポルトガル語。家庭で使うのもポルトガル語。これまで日系人のスタッフが簡単な日本語を教える時間はあったが、読み書きが中心で言葉の上達には限界があった。
三重大国際交流センターの福岡昌子准教授が中心になり、文化庁の支援が得られる日本語教育事業として二月までの学習計画を組んだ。福岡准教授が昨年度開いたボランティア日本語講師養成講座の修了生ら三人が授業を担当する。
月、水、金曜日の午後に、レベルで分けた二クラスで一時間ずつ授業を行う。会話形式の練習を多く取り入れている。ボランティア教師の真澄冨子さんは「大人に教えるのと違って真っ白な状態の子どもたち。私たちも日々勉強です」。
子どもを持つブラジル人従業員のため、津市の塗装会社が出資して二〇〇五年に開校したアポーヨには高等部がない。親が帰国しないまま子どもが大きくなった場合は日本の学校へ進学できるよう、小学六年以上の年齢になった子には地元の小中学校への編入を促している。学校を経営する中村博俊さん(48)は「子どもが日本の学校へ行けるステップになれば」と期待する。
福岡准教授は「ブラジル人学校は外部とのつながりが少なく行政の支援も乏しい。しかし親の滞在が長期化する中、日本語教育の支援は必要だ」と強調している。
(木下大資)