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自由経済と富

2006-08-10 09:07:56 | 社会
自由経済が社会全体に富をもたらす(もしくはみんなの生活をある程度良くする)って話が詭弁じゃないか?っていうのは,だいぶ前からわたしも日記に書いていて,今更な感じもする反面,なかなかすっきりとした答えが見つからない難しい問題とも言えます。まぁ,それでもまだグローバリズムや民主主義や自由主義がいいという人達も多いので,警鐘をならすという意味では,書き続けるっていうのは意味があるのか…と。

今回は,分裂勘違い君劇場さんがNHK特集を見ての教訓とか,それをリンクしての,雑種路線でいこうさんの「資本主義にせよ民主主義にせよ次善の正義でしかない」っていう辺りは,まぁおもしろく読めます。
ただ,この問題はわたしはむしろ西洋が民主化した辺りから始まる200年以上前からの問題だと思うので,弾さんが「富2.0」とかいう新しい概念を持ってくるって辺りになると,ちょっと引っ掛かります。まぁ200年来の問題を「2.0」で何とかなるっていうのもありかとは思うけど,そこまでわたしは「2.0」に期待してないというか…。
わたしが思うには西洋の資本主義自由主義民主主義をそれ以外(第三世界)に適用するときに,おんなじ様には考えられないのだと思います。西洋での流れは,王権主義から商業・工業の発達で経済人が経済力を持ち権力を脅かすという流れで,いかにスムーズに社会構造を変え彼ら(旧来の権力者)の地位を護るかの改革でした。その結果国内にある貧困層を海外に押し付けたのが植民地主義でしょう。
第三社会はそうじゃありません。国内の商業・工業階級が台頭する前に,まず西洋から押し付けられたイビツな経済構造があります。だから一旦自由経済を否定してないとその搾取構造を分解できない。…というのをやってるのがラテンアメリカ…って事になるのではないでしょうか?。
ちなみに西洋で商人が力を持ったのはわかりますが,市民が力を持ったのは何かというと,やはり知識だと思う。市民がある程度の教育水準を持つことが民主主義には必須であり,それができない場合は,これまでのような(民主主義という名の)傀儡政権か,今産まれつつある賢人(独裁)政権ってことなんでしょう。第三社会が最終的に(自立した)民主主義になるかどうかは今のところわかりません。そもそも経済格差がないと自習経済に富は発生しないのでは?という疑問すらあります。

ふと思ったのですが,「階級社会~グローバリズムと不平等」という本を読んでいる人は意外に少ないのですかね?。これを読むとなぜ西洋で民主主義が起きたか?その中に巧妙に仕組まれている階級社会っていうのが良くわかるのですが…。
ちなみに日本はあらゆる意味で例外的に民主化されたのだと思います。だから,よく「日本のようになれ」っていう合言葉を聞きますが,多分参考にならないと…。
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