たろの日記ページ,gooブログ版

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許容量の感覚

2012-02-12 18:53:35 | 環境・自然科学
mixiをみていたら横須賀の給食から放射性セシウムが出たと騒いでいる人がいました。ちなみにリンクした先は,騒いでいる人ではありません。数値をみると2.47Bq/kg…という数値。どこかで基準値(=500)を越えた食品が…というニュースを観てる身としては,なんとも微妙というか…。リンク先を良く見ると,群馬のほうれん草の検知限とか1.8と1.5とかで,足すと(足していいんだっけ?,でも2.47って合計値ですよね?)3.3です。逆に言うと,検知されなかった…と喜んでいても3Bqくらい入ってる可能性はあるわけで,なんとも,この辺の数値で一喜一憂してるのは,妙なんじゃない?…という気がしました。

ついでに書くと,mixiの方は,この給食を破棄しない市に抗議しましょうとか言ってましたが,数値をちゃんと測定して公表してるって事は,各家庭で判断してください…と言ってるわけで,判断まで市に押し付けるような行動は,かえって,数値の公表を躊躇させる可能性があるので,あまり良くないと思います。

とはいえ,わたし自身も500Bq/kgという国の基準が,どれくらいの意味をもつのか良く分からず,自分としての安全基準をどうしようか?悩ましいです。うちには乳児がいるので,漠然と基準値を示されるより,その意味するところを知って,そこからどれくらい安全幅をとるか…という事を考えたいと思ってました。

というわけで,ちょっと調べると,それなりに大学関係の研究者が計算したものがあるようです。

一つは茨城大学の先生作った資料。一定の放射線量の食糧を毎日とり続けたらどこで体内の放射線量がどれくらいで定常状態になるか?…という話。もちろん年齢で異なります。例えば10Bq/kgのセシウム137を毎日取ると,1歳の子は50日で19Bq/kgになる,大人はもう少し時間がかかり,最終的に33Bq/kgになるとか,そういう計算です。念のために書くと全部の食糧が,それくらいの放射線を持つって意味でしょう。

安全の基準が難しいのですが,従来人は放射性カリウムを60Bq/kgくらい体内に持っているので,それくらい…とすると,…で計算してるようです。結論からすると10から20Bq/kg以下だと毎日取っていても,それを越えないかな?…という感じみたいです。

もう一つ。学習院大の先生がつくったページ。途中の計算が詳しいですが,結論的にはだいたい同じです。まぁ元のデータが同じなんでしょうけど。

この辺の数値を信じるとして,じゃぁどれくらい許容するかは,人それぞれでしょう。良く報道で放射性セシウムを含んだ食糧が出た…と報道しますが,出たら話題になるので,少なくとも基準値を越えた食糧を定常的に採るって事は無いでしょう。また一つの材料がその値でも,料理をすれば,他の食材や水とかで薄まりますから,全体の放射線量はもっとさがります。なんらかの手違いで食べていても,後は検出限以下の食糧を食べていれば,そんなにあがるものでもないでしょう。基準値越えの食糧がたまに出ることにあまり過敏になる必要もないのですが,日常的に出回るとマズイので,それなりに騒ぐことには意味がある…って感じでしょうか。

ただし,国の基準の500Bq/kgは高いかなぁ…という印象をもちました。日常的に取るにはムチャな高さだと思うし,瞬間的に食べるにもちょっと高いかな?。これが100くらいなら,瞬間的に食べても,量も少なければ,とも思うけど…。まぁこの辺の感覚はわたしの感覚で,人によっては,これくらいでも我慢できない…という気持ちには同感ではありますが。

まぁあんまり食べ物にピリピリするとしんどい…というのはあります。わたしは癌の手術をした後,お酒も牛肉も怖くて食べれなくて口にいれたら吐き出すなり,そうじゃなかったら数日おびえたりしてましたが,そういうのってかえって病気になるようにも思います。念のために書くと,これは原発事故とは関係ない5年前の話です。肉とかお酒ががんに悪い影響を与えると思っていたから。

その時散々考えて思ったのが,がんの原因って良く分からないのですが,だからこそいろんな食べ物をまんべんなく食べるのが一番いいということ。今回の話も,いろんな地方の食べ物を広く食べていれば,結果的に放射線量は,単品の放射線量より下がるわけで,そういう風にやっていくのがいいんではないか?と思います。
コメント
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