森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

大沼公園

2020-02-03 | 日記


 早朝から降り出した雪は、午後になっても止みそうにありません。
 このまま降り続いたら、明日朝にはかなりの積雪になりそうです。

 今年の大沼公園は観光客がたいへん少なくて、淋しい状態になっています。
 というのも、去年からの政治のゴタゴタで韓国の人々が減っていたのに加え、今年に入っ
 てからは追い打ちをかけるように、中国からの人たちが新型肺炎の拡大で来なくなったの
 です。日本人はもともと冬の大沼には来ません。せいぜい周辺のスキー場へ来るだけなの
 です。
 だからこの数年、アジアからの外国人インバウンドで賑わっていた大沼観光業の人々は、
 大打撃を受けています。
 それでも週末になると、氷上のワカサギ釣りの親子さんが来てくれて、淋しい大沼に人の
 気配を感じさせてくれます。子どもたちにとっては、忘れられない想い出になるのでしょ
 う。
 中国の新型肺炎はしかたがないとしても、韓国の方はなんとかならないのでしょうか。
 どちらが正しいの次元ではなく、両国の政治屋さんたちが互いに目先の敵をつくることで
 自分たちの求心力を高め、時局の諸問題から視点をそらすことを目論んでいるようです。
 うまくいけば、ナショナリズムの高揚にも繋がると考えているから、解決しようと努力し
 ません。むしろ楽しんでいるように見えます。
 結果的に迷惑しているのは、善良な両国民です。

 
 このところ国営放送は2020オリンピック一色です。
 面白いのは、そのコンセプトが56年前のそれとまったく同じなのです。
 つまり「立派な日本を世界に見せよう」なのです。訪日外国人たちにすばらしい施設を観
 てもらって、おもてなしや日本の伝統文化を感じてもらい、それを世界に発信するのです。
 なので、都心部は建設ラッシュです。それは半世紀ぶりの大再開発となっています。

 オリンピック期間中はコンビニ店頭にビニ本を置かないようにしなさい。外国人に観られ
 たら日本の恥ですよ。とか、風俗の客引きもダメですよ。とか、ホームレスのブルーマン
 ションの撤去など、さまざまな規制、指導行われるようです。
 56年前も、夏の下町のオッチャンたちの街着だった、ステテコ、ダボシャツに腹巻が、
 外では禁止されました。また、みゆき通りにたむろしていた、IVYみゆき族は警察の大型
 護送車に乗せられて、どこかへ連れていかれました。やはり理由は外国人に観られたら恥
 ずかしいとのことでした。
 
 半世紀たって同じことをやる、それが日本人。いや、変わらないからこそ日本人は美しい。
 目標30個の金メダルに何兆円もかけるのはバカげている。いや、それこそ日本の豊かさ
 の象徴ではないか。などなど、さまざまな考えがあります。
 
 かって、アーリア人たちも手っ取り早くナショナリズムを高揚させる手段として盛んにス
 ポーツを利用しました。今はやっていませんが。
 先進国の人々は壮大な建築物や最先端の造物に食傷しています。関心は社会のシステム、
 生活のスタイル、つまりソフトの部分を見たいのです。体験ツアーがうけるのもそのせい
 です。

 世界中の人々は、すでに日本がすばらしいことを知っています。でも政治屋は「あんたが
 一番🎵 あんたが一番🎵」とクドく言って欲しいのでしょう。で、その後どうなるの?
 また半世紀たったら同じことをやるの?
 西洋の諺に「政治屋は次の選挙を考える 政治家は次の時代を考える」とあります。
 究極のアナクロニズムはかえって美しく見えるのかも知れません。

 明日はもう立春です。二月は短いからすぐ終わります。
 そしたら春がきます。嬉しい春が。