昔に出会う旅

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日吉大社「大宮大橋」

2009年04月01日 | 近畿地方の旅
日吉大社の参拝を終えて山王鳥居をくぐり、大宮橋に来ました。

2009-02-20の記事で紹介した東本宮の参道入口の「二宮橋」と、この西本宮参道入口にある「大宮橋」「走井橋」を合わせて「日吉三橋」と呼ぶようです。



緑に覆われた日吉大社の大宮橋です。

「大宮橋」の名称は、かって「日吉大社西本宮」が、「大宮」と呼ばれていたことに由来するようです。

豊臣秀吉が寄進した木の橋を江戸時代、石橋に架け直したと言われています。

アーチ型の石橋と違い、木の橋の構造を石材に替えて造ったものです。

欄干が美しく造られているのが印象的です。


■大宮橋のたもとに説明板があり、転記します。
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重要文化財 建造物
日吉大社日吉三橋 大宮橋 一基
(大津市坂本五丁目)
大宮橋は、西本宮(大宮)へ向かう参道の大宮川にかかる花崗岩[かこうがん]製の石造反橋[そりはし]ですが、木造橋の形式をそのまま用いています。
幅五・〇メートル、長一三・九メートルで、川の中に十二本の円柱の橋脚をたて、貫[ぬき]でつなぎ、その上に三列の桁[けた]をおき、桁上に継ぎ材をならべ橋板を渡しています。
両側に格座間[こうざま]を彫り抜いた高欄[こうらん]をつけるなど、日吉三橋のうちでも最も手が込んでおり、豪壮雄大な構造の、代表的な石造桁橋です。
天正年間(1573~1592)豊臣秀吉が寄進したと伝えられていますが、木橋が現在の石橋に掛け替えられたのは、寛文九年(1669)のことです。
大正六年(1917)八月、日吉三橋の一つとして国の指定文化財となりました。
 大津市教育委員会 平成十七年(2005)十一月
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横からみた「大宮橋」です。

大宮川の清流と、少し色付きかけた紅葉の木が、風情のある石橋に演出しているようです。

紅葉が進むと素晴らしい景色が楽しめると思います。



大宮橋のすぐ横、下流に大きな杉の木がそびえ、その下に朱塗りの祠「走井[はしりい]社」があります。

「走井社」は、6月30日、大晦日、山王祭の前に大祓式の斎場となるそうです。

そびえたつ杉の大木には「しめ縄」が巻かれ、ご神木とされているようです。

向かって右に簡素な石橋「走井橋」が見えます。

「走井」の名は、橋のそばに湧く泉の名に由来するそうですが、泉は見逃しました。

橋のすぐ横まで杉の枝が垂れ下がり、日吉大社の説明では「臥龍の如き杉の枝が伸び、一帯を神巌な聖域たらしめています」としています。

とても自然に出来たとも思えず、枝に重石をぶら下げて形を造ったのでしょうか?



5列の長い石版が並ぶ「走井[はしりい]橋」です。

寛文九年(1669)、第四代将軍徳川家綱の時代に造られたものです。

垂れ下がる杉の枝もあり、欄干のない危うさは、あまり感じられません。

■走井橋のたもとにも説明板があり、転記します。
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重要文化財 建造物 日吉大社日吉三橋 走井橋 一基
(大津市坂本五丁目)

走井橋は、大宮橋のすぐ下流にかかるお祓いをするための石造反橋[そりばし]です。
日吉三橋の中で最も簡素な構造で、幅四・六メートル、長十三・八メートルを測ります。川の中に方柱の橋脚をたてますが、その数も六本と少なく、また桁も省かれ、橋脚の頭に継ぎ材をおいて、橋板をかけています。
橋板に反りをつけることで、軽快な感じをよく出しています。
走井橋の名は、橋の傍らに走井という清めの泉があることに由来します。
天正年間(1573~1592)豊臣秀吉が寄進したと伝えられていますが、木橋が現在の石橋に掛け替えられたのは、寛文九年(1669)のことです。
大正六年(1917)八月、日吉三橋の一つとして国の指定文化財となりました。
 大津市教育委員会 平成十七年(2005)十一月
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「走井橋」から少し離れて見上げた杉の大木です。

小川のほとりで水に恵まれてよく育っているようです。

手前の石塔は、寺院でよく見かけるものです。

これで日吉大社の参拝が終わりです。


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