昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
何気ないものに意外な歴史を見つけるのも
旅の楽しみです。 妻の油絵もご覧下さい。

熊野の七里御浜にそびえ立つ「獅子岩」

2009年05月21日 | 近畿地方の旅
「鬼ヶ城」の次に、熊野市井戸町の「獅子岩」に行きました。


国道42号のすぐ横にあり、熊野灘に向いた「獅子岩」です。

「鬼ヶ城」から車で「獅子岩」を通り過ぎるとすぐに国道脇の駐車場と、展望する場所があります。

この「獅子岩」が、世界遺産、国の天然記念物と聞き、よけい風格を感じてしまいます。

■駐車場の脇にあった「獅子岩」の案内板の説明文です。
==========================================================================
獅子岩
高さ約二五メートル、周囲約二一〇メートルの岩塊で海岸の断崖の遺物と認められる。
獅子が大洋に向ってほえる形をしている。
その口にあたる部分は鬼ヶ城の洞窟と同じ成因によるものである。
地盤の隆起と海蝕の現象の生み出した奇観として稀に見るものである。
==========================================================================



「七里御浜」の長い浜辺が続いています。

「七里御浜」に沿った国道42号を走っていて、そびえ立つこの「獅子岩」を見落とすことはありません。



「獅子岩」の顔の辺りをズームで撮って見ました。

この複雑な岩肌は、「鬼ヶ城」と同じ地質のようです。

かなりグロテスクな顔ですが、鳥の顔にも見えてきます。



「七里御浜」の向こうに「鬼ヶ城」の岬の山が見え、手前の「獅子岩」との間に「井戸川」の河口が見えます。
(前回掲載の鯨は、突き当たりの入り江で捕獲されたものと思われます)

井戸川の支流近くの山中に「大馬神社」があり(地図では国道から6~7Km)、「獅子岩」とすぐ南側の岩、「神仙洞」が、その神社の狛犬とされているそうです。

ちなみに25mの「獅子岩」は、口を開いた狛犬といったところですが、なんとも雄大な話です。


2009-05-10の掲載で、案内板に書かれた「鬼ヶ城伝説」を紹介しました。

平安時代初期、鬼ヶ城をネジロとしていた海賊「多娥丸[たがまる]」は、坂上田村麻呂によって征伐され、「大馬神社」にその首が埋められているそうです。

この伝説に興味をそそられ、「大馬神社」や、「神仙洞」も見たかったのですが、時間の都合でパスしました。



熊野市の中心部の地図です。

今回の旅行で立ち寄った場所や、関連した場所の印をつけて見ました。

「大馬神社」は地図の上の部分にあります。

「獅子岩」の後、「花の窟神社」→「産田神社」と行きました。



最後に「獅子岩」の全景です。

地形から見ると、海岸に山がせり出し、その先端にあるのが「獅子岩」と思われます。

偶然とは言え、自然の造形には驚くばかりです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。