名護博物館の見学で最も印象に残った展示がこの写真で、「ハジチ(針突)」と説明されていました。
本で「入れ墨の文化」を知っていたものの、見たときはちょっと衝撃的でした。
とっさに「魏志倭人伝」の記述を思い出しました。
「郡より女王国は一万二千余里、男子は大小無く皆鯨面文身」
邪馬台国では男子が子供から大人まで顔、体に入れ墨をしていたようですが、沖縄では女性の入れ墨でした。
明治32年(1899)政府から禁止令が出され、現在ではほとんど見られなくなっているようです。
「ハジチ」は、指・手の甲・ひじに入れ墨を施すもので、7~10歳頃から初めて、結婚前までに少しずつ完成させるそうです。
「ハジチ」は、土地により模様が違うようですが、一人前の女性のシンボルとされ、魔よけにもなるようです。
江戸時代まで続いていた既婚女性の「お歯黒」も連想しますが、いずれもルーツは古代までさかのぼるようです。