高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

八女和紙 3

2009年12月12日 06時18分19秒 | 職人仲間

今日は和紙を作るまでの原料の話だ。

Cimg1344 これが和紙の原料となる楮(こうぞ)や三椏(みつまた)や雁皮(がんぴ)である。これも、下処理の状態で値段も随分違ってくる。10キロの原料から、おおよそ4割くらいの和紙が作れるくらいかな?

この原料を水につけ、煮込んだり、切り刻んだり、叩いたりして繊維を取り出して行くのだが、これも結構な設備がいる。

Cimg1345 直径が1.5メートルほどある大釜。


Cimg1354_2これは原液の中の原料を切り刻む機械の中身、

何と!  薙刀の箸が何本も風車のように回っているのだ。


Cimg1347_2これは、繊維を細かくするために臼で叩いてイク機械。

こんな機械を使って、原料を作っていく。

和紙を漉く直前に原料に混ぜる、「とろろ葵」の原料。Cimg1341これが和紙を作るうえで、非常に大きな意味を持っているそうだ。
和紙の原液に粘りをつけるのだが、乾くとさらさらしてベトつかない。
これは、なかなか科学的には作れないそうだ。

八女和紙の作り方を聞いているうちに、竹細工と非常に似た境遇にあることを知る。
伝統工芸品というのは、それに関わるさまざまな職種の人たちの技術の集大成であり、原料、道具、文化、生産技術、職人すべてが揃っていないと、成り立っていかない!

残念な事に、これだけ素晴らしい設備と技術を持った山口さんの所でも、ご本人の代で工房を閉めるそうだ。   んーん、何とかしたいね!

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