1月20日 東京都美術館で開かれている 「ボッティチェリ展」 を見てきました。
1月16日~4月3日まで
日伊修好通商条約締結150年記念で
世界中からボッティチェリの作品を集めた大回顧展でした。
15~16世紀のイタリア・フィレンツェに生きた、ルネッサンス期の巨匠です。
ルネサンスの時代は「人間発見の世紀」とも言われ、イタリア諸都市、
とりわけ、フィレンツェで興った“人間中心主義”の大きな文化運動です。
世界の美術の大もとはフィレンツェのウフィツィ美術館から始まったような気がします。
ルネサンスの春を謳ったボッティチェリ(1445~1510)は、この街に
生まれ育ち、フィリッポ・リッピに師事し、その子フィリッピーノ・リッピを弟子にして
大富豪で、市の権力者であったメヂィチ家の庇護をうけて作品を製作しました。
美術館でもとりわけ人気が高いそうです。
私たちの市で、年に何回か市民のための美術講座が行われます。
世界の美術館巡り、名画の話などが聞かれて楽しい勉強をさせて
もらっています。 講師は美術史研究家の斎藤陽一先生。
斉藤先生のレジュメと、私が5~6年前に訪れた時の記憶をたどって
この展覧会を見てきました。
都美のポスター 会場を出たところに立っていたのは、ボッティチェリさん
「聖母子(書物の聖母)」
「東方三博士の礼拝」聖書の一場面です。 HPより
群衆の何人かはメディチ家の人物。右端でこちらを見ているのはボッティチェリ自身の自画像
「美しきシモネッタの肖像」 少し年を取った「シモネッタ」 HPより
貴族達のあいだで絶世の美女と謳われた「シモネッタ」貴族の人妻でありながらパーティに
駆り出されたり、画家のモデルになったり、大人気だったそうです。
都美の3階から見た入口へのアプローチ
展示は4部構成で、第1章は、ボッティチェリを庇護したメディチ家が世界中からあつめた
芸術品コレクショウン。
第2章は、ボッティチェリが弟子入りしたフィリッポ・リッピの作品
第3章は、ボッティチェリ自身の作品。20点を超す画風の移り変わりが分かります。
第4章は、フイリッポ・リッピの息子で、ボッティチェリに弟子入りしたフィリピーノ・リッピの
作品に分かれていて、理解しやすかったです。
帰り道、上野から地下鉄銀座線に乗って、日本橋三越へ寄りました。
愛と絆 (吉野石膏珠玉のコレクション展) 観ました。 (1月20日~2月1日)
石膏建材の大手メーカー・吉野石膏が所蔵する近代絵画のコレクションの内
日本画家高山辰雄(1912~2007年)と、仏画家マルク・シャガール(1887~1985年)
の人間の“愛と絆”をテーマにした作品を中心にしたもの。
他に、「日本画五山」とよばれる日本画家5人(東山魁夷・杉山寧・高山辰雄・加山又造
平山郁夫)の作品を含む約100点が展覧されています。