9月2日 越中八尾の「風の盆」にいってきました。
今度は2度目でしたが、雨に降られずに踊りを堪能してきました。
「風の盆」 いつ、誰が名付けたのか、美しい名前ですね。
富山の八尾の街は9月1,2,3日の3日間、小さな町が観光客でごったがえします。
編みがさをかぶった しなやかな女踊り
めりはりのきいた キレのいい男踊り
富山駅から 車で南へ約20分のところに八尾の町があります。
ゆるやかな坂の町、路地をいくつもぬけながら歩くと 格子戸のある旅籠宿が、土蔵造りの民家が なつかしい雰囲気をただよわせています。
高橋治の小説とその後のテレビドラマ、石川さゆりの「風の盆恋唄」で俄然有名になり 毎年7~8年も もっと通い続けている人もいます。
その町並みを吹き抜ける二百十日の大風をおさめ 五穀豊穣をいのるために踊りつがれているそうです。
ぼんぼりと幔幕で飾られた諏訪町の町流し(11時ころ)
夜の踊りは7時から。この時点で雨が降っていれば、この日の踊りは中止になります。一昨年は七時に涙をのみました。今回は運よくリベンジがかないました。
「越中で立山 加賀では白山 駿河の富士山 三国一だよ」 は一番好きな唄。
「三千世界の松の木ア~枯れても あんたと添わなきゃ 娑婆へ出た甲斐がない」
という情熱的なのも耳に残りました。
井登八芳園の店先の酔芙蓉
朝に咲いた白い花が 昼には赤みをさし、夕には赤く染まることから「酔芙蓉」と呼ばれ、その日のうちに散る一日花です。小説ではこの花がとても印象的に描かれていて、10年も前でしょうか、私は早速鉢植えをかってきました。それが今では鉢を割って大きな木になっています。今年はまだ一番花が咲いていません。
八尾の町で「酔芙蓉」が多く見られるようになったのは、テレビロケ以降だそうです。
ただ雪の八尾では直植えで越冬させることも「風の盆」期間中に花を咲かせることも難しいのだそうです。ロケ当時は八尾や近隣からも調達できず、東京から取り寄せたそうです。井登八芳園でお聞きしました。
気品高く 抒情豊かに、 三味線 胡弓 太鼓の音が鳴り続き、踊り子の白い指先が 東京に帰ってからも しばらく頭の中から消えませんでした。
日本の田舎には何とも美しい、あかぬけた民謡があり、風土があるのですね。