鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

今年の水稲の作況はいかに

2023年09月21日 | 議会活動
令和5年9月21日(木)

 昨日、知人の農家から新米が届きました。私は小さな水田を所有していますが耕作することができず、知人にお願いして稲を植え育てていただき、収穫した一部をいただいているものです。量にして約90kgで小人数の我が家にとっては大変貴重な主食を賄っています。

 今年、地域の水田は大きな障害もなく黄金色の稲穂が頭を垂れ下がり、今収穫の時期を迎えています。耕地整備が行われた水田は機械化が進み、専業農家にとっては効率の良い農作業が進められています。その区画の一部にある私の水田も、専業農家の耕作地の一つに組み入れていただき、稲作を続けています。

 さて、私の地元は素晴らしい作況ですが、全国的にはどうなのでしょうか。温暖化による温度、降雨量、台風などは稲の成長時期に大きな障害となることがあります。温度は高いよりも「冷夏」という表現があるように、長雨などで温度が上がらず稲の生長が進まないこともあり、自然相手の農業の難しさがあります。

 9月1日発行の日本農業新聞によると、「農林水産省は31日、2023年産水稲の8月15日現在の作柄概況を発表。34都府県が作柄指数で99~101に当たる『平年並み』だった。102~105の『やや良』は北海道や福島県など5道県、95~98の『やや不良』は広島や山口など7県。東日本の主産地はおおむね平年以上の作柄となった。」としています。この発表は。気象データなどを基に予測しているもので、今後の気象によって変動する可能性があることを付け加えていました。
 作柄が良かった東日本の主産地は天候に恵まれた一方、中国・九州地方で6月の大雨や日照不足、8月の台風6号による影響が見込まれているとしています。

 さて、日本の食料自給率について、農林水産省は以下のように発表しています。
 1965年度には73パーセントだった食料自給率(カロリーベース)は、2021年度には38パーセントとなり、長期的に低下してきました。
主食である米の消費量は2021年度には1965年度の半分以下になっています。自給率が高い米の消費が減ることは食料自給率全体の低下につながります。
 一方、畜産物や油脂類の消費量は増加しており、飼料や原料の多くを輸入に頼る自給率が低い畜産物や油脂類の消費が増えることは、食料自給率全体の低下につながります。

 現在、私たち日本人の食料の多くが輸入に頼っています。昨年からのロシアによるウクライナ侵攻は、日本の食料確保に大きな課題を突きつけています。自給率を上げることは日本の農業を守ることだけでなく私たちの食料確保を守ることになります。
 水稲のように農作物の多くが自然の中で育ち、天候の影響をもろに受けます。収穫が悪化したときには輸入による確保も必要でしょうが、基本は自給率を上げ、もしもの時の備蓄などで食料の確保を自前で行うことが重要です。
 その大きな責任を果たす農家は担い手不足で将来に不安があります。日本の農業を守るためには、消費者である私たちも一緒になって考えていくことが必要です。
コメント
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