鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

次回県議選に向け議員定数が決着

2018年02月28日 | 議会活動

平成30年2月28日(水)

 

 平成31年に実施される県議会議員選挙の定数ならびに、選挙区等及び配当定数について、県議会特別委員会での検討結果が固まり、2月定例会最終日に議長宛報告書が提出される見込みとなりました。

 

 今任期の初年度である平成27年度から審議してきたものですが、昨年末頃には現在の検討結果の元になった意見集約が見えはじめ、年明けの特別委員会で委員会としての結論が出ていたものです。この結果に基づき、条例改正や公示などもあることから、現在はその準備に向けて進んでいるところです。

 

 既にその経過内容については新聞報道がなされるなど、県民の皆さんには「周知のこと」と理解していますが、県内33選挙区のうち、改正の影響のない選挙区民はほとんど関心を示すことがなかろうと想像していました。しかし、影響のある選挙区であっても、ほとんど状況を知らない有権者もあるようで、昨夜の静岡市内で開催された会合の席で、その話題を提供して初めて関心を示す県民の方もいたことから、改めて、ここで触れてみたいと思います。

 

 議員定数に関しては、厳しい財政状況を考慮し、県議会自らが率先して行財政改革を推進する立場から、平成19年以降合計9人の減員を行ってきました。近年はさらに人口減少が進み、さらに議員定数を減員することとしました。減員数は、平成22年国勢調査と平成27年国勢調査における本県の総人口を比べると、議員一人あたり人口に換算して、約1.2人分の人口が減少していることを考慮し、議員定数は現在の69人から1人減員し、68人とすることが提案されました。

 

 選挙区については、政令市の取り扱いについて多くの委員から意見が出たものの、浜松市の行政区(7つ)の再編作業が行われているものの、平成31年実施の県議会議員選挙には間に合わないことから、目途がついた後に合区などの検討の可能性もあり、浜松市及びそれ以外の選挙区も現行のままとします。

 

 各選挙区における議員数は、人口比例によることとし、平成27年国勢調査人口に基づき、最大剰余法により算出した結果、藤枝市が1人増、富士市と焼津市がそれぞれ1人ずつ減ということになりました。

 

 これらの検討結果を踏まえ、関連条例の一部を修正し、正式に手続きが終了することになります。

 

 私は富士市選挙区に属する議員として、この審議の背景を選挙区内の有権者にしっかりと説明する責任があると考えています。したがって、このような私的な情報発信をはじめ、今後は様々な機会に説明させていただくことも考えています。

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運転代行事業の課題

2018年02月27日 | 議会活動

平成30年2月27日(火)

 

 日頃、自家用車を運転して出かけ、予定せず行事の後に飲酒の機会があることは時々あることです。その際、お世話になるのは運転代行業の皆さんですが、自宅まで安心して自家用車とともに帰宅できるのは、大変ありがたいことです。

 

 さて、この事業が常に安心の体制で運営されているのか、当たり前の話ですがそこには課題があることが見えてきました。その背景には、業者の中には一部ですが規範意識の低下が危惧され、その原因には過当競争の末、適正料金が確保できず事業悪化が進み、安全がおろそかになるというものでした。

 

 これらの課題は、事業者の中で適正な運行を心がける業界団体からの申し入れがあり、その団体に加入していない業者が問題を引き起こしているともいわれています。これらの投げかけを受け、私の所属する会派では議会での質問を通じて問題提起してきましたが、県はそれを受けて昨年11月に県条例で運転代行指導を強化する方針を示しました。これは、国土交通省が、都道府県が自動車運転代行業への指導を強化できるようにするため、最低利用料金の設定や損害賠償責任保険の加入報告義務に関する規定を、都道府県条例で定められるよう権限移譲を行う方針を固めたことによります。これは、国の分権改革に関する提案募集の仕組みを活用して、本県が政府に指導監督制度の見直しを提案したことが発端となっています。

 

 現状は、運転代行の料金設定は原則、業者に任され、自動車運転代行業適正化法や国土交通省の料金制については法律で義務化されていますが、業者が保険を途中解約したり、保険料を滞納するといった実態があり、その場合の報告義務は明示されていないという課題があります。県は、事故発生時に利用者が不利益を被るという判断で今回の方針を示しています。

 

 この件に関し、協会側が危機感を持って、私どもの会派にも条例制定を求めてきたもので、今後は議会の中でも正式に議論の対象となり、県民が安心して運転代行が利用できるよう、支援していきたいと思います。

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富士山の保全はいかに

2018年02月26日 | 議会活動

平成30年2月26日(月)

 

 今日から県議会2月定例会の代表質問が始まりました。次年度予算をはじめ数々の県政課題について論戦が交わされます。

 

 静岡県富士山世界遺産センターは、昨年12月23日にオープンしましたが、その特徴ある外見のほか、富士登山の疑似体験ができる仕組みや、展示にも最新のデジタル機能が施され、多くの来場者で賑わっているようです。先日は、開館後2ヶ月で来場者が10万人を超えたという報道がなされ、予想以上の反響があることが分かりました。

 

 さて、今定例会では、この富士山に関わる次年度事業が提示されており、富士山の保存管理、富士山に対する県民の理解と関心の深化では、富士山保全協力金の受付、協力金を活用した市町や民間に対する支援策(トイレの改修など)、登山者の安全対策などが盛り込まれています。

 また、世界遺産富士山の顕著な普遍的価値についての県民の理解を深める機会を提供するため、富士山世界遺産センターの管理運営及び富士山に関する調査研究や情報提供を実施するとしています。

 さらに、世界遺産富士山の顕著な普遍的価値を後世に継承するため、県民の意識醸成を図るとともに、富士山の保存管理を実施するとし、外国人登山者のごみ持ち帰り等の啓発や、外来植物の侵入を防ぐために、防疫マットやブラシの設置、富士山外来植物の等の調査などが図られる予定です。

 

 以上の中から、今日のニュースで放映されていた、外来植物に関する事柄について触れてみたいと思います。

 

 その内容は、富士山ネットワークという富士山に関する活動団体が作成した、「富士山の外来植物 ハンドブック」についてで、県が取り組もうとしている外来植物対策に、県民参加で貢献できる可能性があるものでした。

 早速、県庁に登庁して担当部署の部付き主幹にお願いし、ニュースの資料を取り寄せることが出来ました。その資料の冒頭の記述を紹介します。

 「富士山を愛する、皆さんへ」で始まり、「富士山に国内はもちろんのこと世界からも年間30万人前後の登山者が集まります。その人達を和ませてくれるのは富士山に自生する在来の植物です。しかし、最近になって多くの登山客が往来する、富士山の五合目付近や富士山スカイラインの沿線で、多くの外来植物が見られるようになりました。その外来植物は繁殖力が強いことから、在来種が駆使されてしまう可能性が高まっています。この状況に危機感を抱き、100年後も富士山在来の植物を残したい思いで、このハンドブックを作成しました。」とあります。登山者の皆さんがこのハンドブックにより、外来植物に関心を持ち、どのように取り組むべきか、一般の登山者でも出来ることを実施し、富士山を守っていこうという思いだと理解しました。

 

 先ほど、県の富士山に対する次年度の取り組みに、外来植物について記述しましたが、官民、特に登山者の皆さんの協力によりこの施策が実現できます。ハンドブックにあるように、100年後の富士山のあるべき姿を保全という形で維持できるよう、多くの県民と登山者で共有し、富士山を守っていきたいと思います。

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コミュニティの総会から

2018年02月25日 | 議会活動

平成30年2月25日(日)

 

 2月もあとわずか。行政や学校、コミュニティなどは3月末で年度が終わり、4月から新年度に移行します。年度の終わりから始めにかけては各団体の総会が予定され、5月の中旬頃まで続きます。今日は市内のあるコミュニティ総会にお声がけをいただき、朝8時からコミュニティ全世帯を対象として開催されました。

(会場の地区公会堂には、早朝にもかかわらず多くの住民が集合)

 

 場所は富士市の北部の山間地域で、集落としては市内でもかなり古い地域ですが、外部から引っ越してきた方々が混在する地域です。歴史が古いだけに、史跡や地域の伝統文化の影響を受けた郷土芸能もあり、なかでも神楽は市の無形文化財に登録されています。

 

 総会資料に目を通すと、地域の特色が表れた報告事項や審議内容が記されていました。最近はどこでも人口減や人口流出が課題となっていますが、このコミュニティの総会では毎回、転入者の紹介があり、今年は新たに三世帯が対象となりました。多い数ではありませんが、若い世帯が引っ越してくることは、地域にとって明るい話題です。ちなみに転出者の情報はありませんでした。

 事業報告の中に、高校生の校外事業として、地域内の史跡巡りを実施したことが記されていました。先ほど、地域が古く史跡が多いところと書きましたが、まさにその特徴を生かし、地域として学校に協力をしたということでしょうか。この地域には郷土史を研究する市民グループもあり、文化祭などでその成果を発表する機会も多々あります。

 本市は自家用車の普及率が高く、その分、公共交通が衰退しています。ここ10年間を見ても、今回参加したコミュニティ周辺では、バス路線の廃止がありました。自家用車を所有する世帯も、高齢化により運転免許証を返納するなどで公共交通利用の可能性は高まりますが、便数の減少や路線廃止で不便さは加速していきます。市民が公共交通を利用しないことが主な原因ですが、家庭に自家用車があるうちは、当事者意識はありません。廃止路線では路線バスなどに変わって、コミュニティバスやデマンドタクシーなどの交通手段が提供されますが、利用者が受益者負担することはもちろんですが、自治体の補助金と不足分をコミュニティが補うことで賄っています。コミュニティの中には、自家用車利用であることからコミュニティ交通手段を使わないので、コミュニティ全体で不足分を補うことに難色を示す方もいるようです。高齢化に伴う公共交通の維持は、大変な困難を伴うことが分かりました。

 

 地域課題を現場に入って知ることの大切さをしみじみ感じています。

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富士山の日 山梨県から発信

2018年02月24日 | 議会活動

 

平成30年2月24日(土)

 

 昨日は山梨県と静岡県が主催する「富士山の日」フェスタ2018が、富士吉田市内のホテルで開催されました。2月23日が、「ふじさん」と読めることから、世界遺産に登録された以降は、富士山で接する両県が毎年交互に記念式典を開催し、富士山の保全活動や普及活動などを発信していくものです。

 

 富士吉田市へは三島駅からバスで約1時間半の道のり。富士山を中心に反時計回りに移動する間、刻々と変わる富士山の景色に多くの同乗者が見とれていました。降雪量は静岡・山梨県境付近で大きく変化し、会場近くでは前日の降雪とその除雪で、道路脇には雪が堆く積み上げられ、これも富士山の様々な顔の一面なのかもしれません。

 

 さて、記念式典の内容は、主催者である両県知事、両県議会議長があいさつを述べた後、来賓として認定NPO法人富士山世界遺産国民会議理事長の青柳正規氏が祝辞を述べました。また、その後には、リレートークとして、静岡県富士山世界遺産センター館長の遠山敦子氏が「富士山と水」と題して、山梨県富士山世界遺産センター所長の秋道智彌氏が、「水と世界遺産」と題してそれぞれ講演が行われました。

(山梨県知事のあいさつ)


(静岡県知事のあいさつ)


認定NPO法人富士山世界遺産国民会議理事長の青柳正規氏のあいさつ)

 

 遠山氏は、富士山が生み出す豊富で良質な地下水について触れ、景観の美しさや生活・産業等での利活用について説明がありました。その後、「信仰と水」、「芸術と水」、「暮らしと水」などについて、さらに「世界遺産センターと水」などの関連を解説していただきました。「信仰と水」では、富士山信仰と水行の地について。「芸術と水」では、白糸の滝や和歌に出てくる水について。「暮らしと水」では、富士山湧水の特徴と具体的な利用について。「センターと水」では、水盤に写ったセンターの逆さ富士や地下水熱を活用したエネルギーシステム等について説明がありました。

(静岡県富士山世界遺産センター館長の遠山敦子氏)


 

 秋道氏は、センターの概要を説明した後、「水と人間との関わり」と題し、「信仰と水」、「芸術と水」、「暮らしと水」など、山梨県の特徴である湖を盛り込み解説していただきました。

山梨県富士山世界遺産センター所長の秋道智彌氏)



 

 リレートークのあとは、「日本一の富士山動画はどれだ?」と題した富士山フィルムフェスタ1018が開催され、「富士山と水」を主題として30秒の動画を山梨県民から募り、その中から7作品を参加者全員が審査員となり、優秀作品などを選びました。特別ゲスト審査員には、山梨県出身の映画監督で脚本家の矢﨑仁司氏を迎え、作品の講評がありました。

特別ゲスト審査員の映画監督で脚本家の矢﨑仁司氏)

 

 また、山梨県都留市在住の歌手、しらいみちよ氏によるミニコンサートでは、幅広いジャンルの音楽が奏でられ、なかでも日本文化のわびやさびを音や間で表現する「音風流」という独自のジャンルを披露していただきました。

山梨県都留市在住の歌手、しらいみちよ氏)


(最後は、雄大な富士山をバックに、全員で「ふじさん」の大合唱で締めくくり)

 

 富士山は日本を代表する象徴であり、現在は地理的に関係する静岡・山梨県が主体で取り組む「富士山の日」ですが、今後は幅広く多くの国民が参加していただけるイベントに発展することに期待がかかります。

 その意味では、まず地元である両県民にこの活動が浸透し、そして、富士山が自分たちだけの資産ではなく、皆で共有していくことの意識と、誰もが訪れやすい環境づくりは欠かせません。昨年に続き今年も出席させていただきましたが、毎回紹介される富士山の魅力に改めて驚かされます。

コメント (2)
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