令和4年5月31日(火)
世の中はデジタル化が進み、いまやスマートフォンの普及は当たり前の状況となっています。
総務省の資料によれば、2019年における世帯の情報通信機器の保有状況をみると、「モバイル端末全体」(96.1%)の内数である「スマートフォン」は83.4%となり初めて8割を超え、「パソコン」は69.1%となっています。
ビジネスでは情報通信機器がなければ、もはや仕事ができない状況であり、意外と遅れているのは行政で、とりわけ議会なのかもしれません。
元々、最近政策的にも前面に出てきたDX化(デジタルトランスフォーメーション)の前は、ITとかICTとかと呼ばれていましたが、その違いは明確になっているようです。
ITとDXの違いは、例えばITは仕事の効率性を高めることを目的として人の作業をIT技術の導入により、手間を省き精度を高め、しかも大量に効率よくものを作るなどの意味合いがあるといわれています。DXはデジタル技術を総合的に駆使(IT技術の集積)して、新たな仕事の分野の開拓を可能とし、あるいは社会で必要な手続などを窓口に行かずとも可能とするなど、どちらかというとソフト面での活用に焦点が集まっているように思えます。そのための情報伝達手段である光デジタル回線などの社会インフラの整備が必要で、未整備地域の解消が進められています。
人とこれらの情報網などとの窓口が、かつてはマンマシンインターフェースと呼んでいましたが、スマートフィンやパソコンであり、その中にあるアプリなどのソフトが目的に応じて用意されており、活用されています。特に、いつでもどこでも手軽に操作できるスマートフォンは、その役割が大きいと言わざるを得ません。従って、普及率が高いのはそのためです。
さて、世の中がこれだけ進んでいるのに、私の所属する県議会ではようやく、全議員が公務での情報端末(タブレット)を導入することになり、ペーパーレス会議などが実現できます。個人では既に取り組んでいることですが、議会として足並みを揃え、各個人に端末を貸与し、運用が始まります。
当初は、9月から始まる予定でしたが、世界的な半導体不足の影響もあり、関連する機器の導入や環境整備に遅れが生じ、運用もずれることになりました
私個人としては、自分の持つ端末で対応したいと考えていますが、公文書の扱いやセキュリティの課題などもあり、一定の環境を揃えたタブレットを導入することになりました。議会の中では県政課題としてこれらについて議論してきましたが、その取り組みが一番遅い分野は議会でした。