鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

牧之原市の保育園児置き去り事件の再発防止を誓う

2024年07月10日 | 議会活動
令和6年7月10日(水)

 先週末、2年前の9月に静岡県牧之原市の認定こども園で当時3歳の女の子が通園バスの車内に置き去りにされ、重度の熱中症で亡くなった事件の裁判で、静岡地方裁判所は業務上過失致死の罪に問われた当時の園長に禁錮1年4か月の実刑判決を、クラスの元担任に執行猶予のついた禁錮1年の判決を言い渡しました。

 裁判長が判決後、閉廷間際に放った言葉は心に染みました。報道では、閉廷の直前、国井恒志裁判長は涙で声を詰まらせた。語りかけた相手は、事件から1年10カ月が経過してもなお心の中で悲しみと憤りが渦巻く千奈ちゃんの両親だった。

 「千奈ちゃんはお父さんお母さんを幸せにするために生まれてきたのではないでしょうか」。
 6月の前回公判で両親があらわにした被告や同園に対する怒り、恨みに理解を示しつつ、その感情を持ち続けることは「千奈ちゃんが生きてきた意味とは違ってしまうのではないか」と語りかけた。「千奈ちゃんは子どもの命を守る大切さを私たちに教えてくれた」。
 この言葉を受けて、閉廷後に記者会見した父親は「普段は『前向きに生きて』と言われても素直に受け止めることはできないが、裁判長が感情的になりながら声をかけてくれたことはとても説得力があった」と話した。判決については「納得できる」とした一方、千奈ちゃんの遺影には「良かったねとは言えない。いつも謝っているので、(今日も)ごめんなさい、と謝ると思う」と複雑な表情を浮かべた。

 事件の重大さを踏まえて、被害者遺族に対し発したその思いやりの言葉は、この判決の時であるからこそ大きな意味を持つものと受け止めました。
 また、保育の仕事の使命についても触れ、普段、子どもたちと接している保育の仕事に就く関係者や、それを支える行政や政治に関わる者が、この事件を風化させず、二度と起こしてはならない思いを強くしたと思います。

 県議会でこの事案に関連し常任委員会資料に載ったのは、令和5年12月議会までで、「保育施設等における安全対策」です。2月定例会や先日閉会した6月定例会でも載っていませんでした。

 判決が出たことで、先ほど触れた裁判長の言葉を改めてかみしめ、二度とこのような悲劇を起こしてはならないこと、保育という仕事がどれだけ重要なものか、現場の負担の軽減などにより、安心して安全な保育の確保に向けて、行政もどのように支えていくべきか、取り組む姿勢が求められていると考えます。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 県議会6月定例会閉会 | トップ | 観測史上最も暑い日を経験し... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

議会活動」カテゴリの最新記事