令和3年1月31日(日)
1月も今日で終わり。新型コロナウイルス感染症が国内で確認されてから、早1年となりました。1年前の今頃はこの感染症の実体がよく分からず、海外での問題くらいにしか捉えていなかったような記憶があります。今思えば、これだけ感染が広がり社会を混乱させるとは想像もできず、あの頃どう対処していれば良かったのかも含めて、初動体制など振り返って見る必要があります。
とはいえ、現状を再認識して、感染症の沈静化に向け一人一人の行動が大きな鍵となっています。
先日の知事の記者会見では、県内で発見された英国からの変異株コロナウイルスに関連し、県独自の「感染拡大緊急警報」を発令していますが、その確認作業が終わっていないことから、警報を継続するとしています。この状況は多くの県民が心配していることでもあり、県の方針はやむを得ないと考えます。一方で、変異株対策も、県民のこれまでの感染症防止対策には何ら変更がなく、この感染症そのものが減少していくことが重要であり、冷静な判断が必要です。そのためには、県民が理解して受け止めることができる情報の提供は、行政の重要な役割です。
静岡県では感染状況の継続的監視と情報発信を進めるため、「ふじのくにシステム」に基づき、感染の状況等を継続的に監視・評価し、県民に適切な情報提供を行い、変化が認められた場合は、「警戒レベル」を直ちに変更し、必要に応じ「静岡県実施方針」や「対応方針」を見直すこととしています。これにより、週末に定期的な情報を提供するほか、変化が起きたときには臨時情報も発しています。
直近の29日に発せられた情報は、「1月29日(金)現在は『警戒レベル5(特別警戒)』です。本県では、1月18日以降、英国の新型コロナウイルス感染症の変異株への感染者が4人確認されましたが、国と連携した追加検査で、新たな感染者は確認されておりません。静岡県の医療提供体制は、1月28日現在の病床の占有率が県全体で42.2%、東部においては53.8%となっており、医療のひっ迫が懸念される厳しい状況が続いています。『感染拡大緊急警報』を発令中です。県民の皆様には、8つの対策を重点的に行ってくださいますようお願いいたします。」となっています。
また、県内での感染拡大を踏まえた今後の対応方針を1月14日に公表し、29日に改訂しました。その変更点は、「飲食での感染防止対策の徹底マスクを着用しない飲食時の感染事例が多いことを踏まえ、同居の家族以外の方と食事をする際には、食事の時は黙って食べ(黙食)、会話をする時には、必ずマスクを着用することを徹底する。」を強調しました。
「感染拡大緊急警報」の発令以来、また、近隣県の緊急事態宣言を受けて、県内飲食業は甚大なダメージを受けており、19日に会派代表として知事に直接、支援要請に訪れた際、知事は、「外食の自粛をお願いしているが、止めているわけではない。家族や少人数の知人らとの感染対策を講じた外食には出かけても良いのでは。」と発言しています。この説明を聞いた私は知事の意図とするものを受け止めましたが、県民には伝わっておらず、「外食自粛」のイメージが払拭されていません。
その後、この話題は県幹部との間でも取り上げられ、県民に正しく伝えるべきと申し上げているところです。その県民向けのメッセージが先ほどの「県内での感染拡大を踏まえた今後の対応方針」の中で強調した形に表れているといえます。しかし、あの表現が県民にどう伝わったか、大変気になるところです。
1月22日の週末発表から、内容が一部追加になっています。それは、「緊急事態宣言が発出された都府県と本県・近隣県の感染ステージの評価状況」の一覧です。
感染状況は本県の時系列的な情報は重要ですが、近隣県をはじめ全国の状況に関する情報があることで、本県状況がさらに理解できます。特に、緊急事態宣言地域や隣接県、本県と往来の多い県などの情報は冷静な判断をする上で大変参考になります。また、緊急事態宣言の判断(ステージⅣ「発令」・ステージⅢ「準備」)基準等の指標に応じた情報を明示するなどにより、より一層状況が分かりやすくなりました。
ワクチン接種の話題が増え、その準備状況も伝わってきます。これで全て解消と行かなくても、これが実施されれば大きな改善ポイントにはなると期待し、信じています。それまでは、冷静な判断の下、私たち一人一人が感染拡大防止の生活を実施していかねばなりません。