goo blog サービス終了のお知らせ 

鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

蜷川実花展(静岡県立美術館)

2017年01月31日 | 議会活動

平成29年1月31日(火)

 

 静岡県立美術館において開催される、現代日本を代表する写真家で映画監督でもある、蜷川実花氏の作品展に出かけてきました。

 今日はオープニングセレモニーで、一般公開は明日2月1日から3月26日まで開催されています。

(オープニングセレモニーセレモニーで挨拶される蜷川氏)

 

 パンフレットによると、「映画、ファッション、広告など様々な分野で表現活動を行う蜷川実花氏。移ろいゆくものへの鋭敏な感性に支えられ、夢のように美しく鮮やかな色彩で創り上げられた世界は、若い世代を中心に幅広い層から圧倒的な支持を受けている。加えて、華やかさの陰にある暗部にも敏感に反応し、生の本質に迫る強靱さも持ち合わせている。2008年から2010年に国内を巡回し大成功を収めた個展から5年以上が過ぎ、2015年には活動20年の区切りも迎え、新たな領域に切り込む蜷川の世界を紹介する。」としています。

 

 テープカットの前にご本人のスピーチがあり、「この作品展では写真撮影を可とし、SNSなどで情報発信して多くの人に関心を持っていただけるように。」との紹介がありました。

 初めて本人の姿を見て生の声を聞き、作品を見る前のその限りにおいてはどのような個性を秘めているのか、理解できるところまでは行きませんでした。しかし、作品展示会場に入った瞬間から心の中がかき乱されました。作品のインパクトは相当なもので、「感性」よりも「理性」を優先してきた私には、大変刺激的なものでした。

 これは変な意味ではなくて、私にとって新しい発見です。最初に訪れた第1展示室のテーマ「Flowers」の作品は、先ほど触れたパンフレットの中で「夢のように美しく鮮やかな色彩で創り上げられた世界」という表現がありましたが真にピッタリでした。

(Flowers)

 

 「桜」をテーマにした第2展示室では、壁全面と床が桜一色です。桜をミクロからマクロまでの視点で映像化し、一つの素材がこんなにも多彩に表現されていることが新鮮に感じました。

(「桜」)

 

 第3展示室のテーマは「PLANT A TREE」。それまでの作品のような色彩とは大きく異なり、「華やかさの陰にある暗部」の作品のように感じられます。

(PLANT A TREE)

 

 最後の展示室は俳優や歌手などが被写体となって、蜷川色に染まった衣装で観客の目を釘付けにしていました。

 

 私の感想はともかくとして、是非会場に足を運び、自らの目で観て感じてください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

理容生活衛生同業組合総会から

2017年01月30日 | 議会活動

平成29年1月30日(月)

 

 市内の理容師で構成する「静岡県理容生活衛生同業組合」の支部定期総会にお声がけをいただき、出席してきました。

 

 いわゆる床屋さんと呼ばれる理容師は、私達の生活の中で欠かすことのできない職業で、単に散髪するだけでなく地域情報を得る場所としても活用させていただいています。私が行きつけの近所の理容所では、店主の他に来客とのコミュニケーションも楽しく、約1時間の散髪作業はあっという間に過ぎてしまいます。

 

 昔ながらの理容所がある一方、チェーン店が展開する「格安で早い」を売り物にした店舗も増えてきました。若い人には人気があるようですが、私の場合は、先に触れたようにコミュニケーションの場として価値観を重んじていますので、今後もこれまでの理容所に通い続けると思います。

 ただ、どの職業も同じかもしれませんが後継者不足が深刻化しています。行きつけの理容所もご夫婦で経営されていますが、高齢化を迎え、夫婦の一方が体調を崩した時などは、一人での作業は大変そうです。先日は、嫁に行った娘さんが手伝いに来ていましたが、後継者ではないので理容技術がなく実作業はできません。

 理容技術の資格を取得したとしても、客の満足度を上げるためには、長い経験を積む必要があり、どの職業分野でも同じような技術者・技能者の育成の課題があります。今日の総会でも、出席者は全般的に年配の方が多い様にも感じました。

 

 今日の総会では、来賓のご挨拶をさせていただくことになっていたため、事前に業界の動向を調べてみました。

 全国理容生活衛生同業者連合会では、10年ほど前から毎年、地球温暖化対策の一環として「クールビス・ヘアスタイル」を実施しています。

 これは、「髪を1㎝短くして体感温度を1℃下げる」をキャッチフレーズとしたクールビズ向けヘアスタイルの写真を募集するもので、部門は「メンズ部門」「レディス部門」で、キッズとのコラボも大歓迎としています。夏の売れるヘアスタイルとなるよう、ファッション性と機能性に富んだスタイルを望むなど、理容業界の特徴が活かされたイベントです。しかし、10年も前から取り組みながらも私の認識不足なのでしょうか、初めて知りました。

 

 また、昨年も各地で発生した地震などの自然災害において、避難所生活者の癒やしにもつながる「理容ボランティア」が評価され、今後に期待がかかります。私の行きつけの理容所もこれまでに介護施設などにボランティアで出かけています。その方達は、本来の仕事以外にも余興などで施設利用者達を喜ばせて差し上げたことも聞きました。

 

 業界団体の動向はこのような総会などで知ることが多く、本業を通じて社会との多彩なつながりがあり、大変勉強になりました。私達も多眼的な視点で、業界団体の皆様を支援していかねばなりません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花粉症とインフルエンザの季節が到来

2017年01月29日 | 議会活動

平成29年1月29日(日)

 

 今年も「この時期がやって来たか」という悩みをお伝えします。

 

 昨日は富士川右岸の松野地区へ県政報告会で出向き、その後電車で三島へ。そして今日は、地域要望に応えるための市内現地調査にと、屋外作業や森林の多そうな地域に足を運びました。

 ここ週末になって、鼻のむずむずや、なんとなく頭が重い感じがします。帰宅後、花粉症に敏感な家族から「もう花粉症が出てもおかしくない。」との会話に発展し、「花粉予報」なるものを調べてみました。

 

 気象庁発表の、今年の春スギ花粉飛散開始時期予想は例年並みとなっています。私の住む静岡県南部は温暖な気候のせいか、毎年全国で一番早く飛散が始まる地域の一つで、今年は2月10日頃には始まっているようです。四国南部や九州北部と山口県あたりが本県と同じで、意外にも九州南部は5日ほど遅れるということです。

 問題なのは飛散数予測で、九州・四国・近畿・東海地方は「非常に多い」ということでした。自らの身体が反応することで、予想よりも早めの飛散が始まったようにも感じられます。

 家族は早速、花粉症の炎症を和らげる薬を病院にもらいに行くと言って対策を始めるようです。インターネット上には様々な花粉症対策の情報が溢れていますが、私は花粉症の症状が現れてから30年近くなり、普段の生活ではマスクを常に離さないことと、うがいの励行で予防していますが、ひどい場合は、飲み薬、点眼薬を使うこともあります。病院では新しい薬も投与しているのでしょうが、特別に意識することなく、先ほどのような長い間続けてきた対処方法で乗り切るつもりです。

 

 インフルエンザは冬が始まった当初から警戒し、外に出るとき、特に電車や人混みの多いところに出かける場合には必ずマスクを着用しています。かつては、予防注射を接種していましたが、最近は病院嫌いに負けて接種をしていません。決してよいことではありませんが。

 帰宅後のうがいと手洗いは励行しています。マスクと合わせ、ここ数年はインフルエンザにかかることはありません。多分、運がよかっただけかもしれませんが。

 

 静岡県が1月26日に発表した「危機管理情報 インフルエンザの流行が警報レベルに達しています」では、1月16日から22日までの感染症発生動向調査では、静岡県内のインフルエンザの定点あたりの報告数が33.20人に増加し、警報レベルの基準値である30を超えたとしています。さらに、1月25日までに県内の学校373施設759学級が閉鎖になったことも触れています。

 県内の9保健所ごとの状況を見てみますと、定点あたり御殿場が72.83、賀茂が51.65、富士が41.00と、私の地元の状況もよくありません。


 県では感染防止のために以下のような呼びかけが載せていましたので転記します。

 

県民の皆様へ

1.「 うつらない」 ・ 「うつさない」 ための取組の徹底について

 ・ 「うつらない」ために、うがいや手洗いをしましょう

 ・ 「うつさない」ために、咳エチケットを励行しましょう

 ・ なるべく人混みを避けるようにしましょう

 ・ 室内の換気を行うとともに、適度な湿度に保ちましょう

 ・ 十分な栄養と睡眠をとり、健康管理につとめましょう

2.インフルエンザにかかったら

 ・ 咳等の症状が出た場合は、必ずマスクを着用の上、早めにかかりつけやお近 くの医療機関を受診しましょう

 ・ インフルエンザと診断されたら医師の指示を守って服薬し、外出を控えるとともに、家庭内でも咳エチケットを徹底し、十分な休養をとりましょう

 

 いやな季節が到来しましたが、先手の予防で乗り切りましょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

景観を意識する

2017年01月28日 | 議会活動

平成29年1月28日(土)

 

 富士山が世界遺産となり、景観の持つ価値観が改めて問われています。

 

 静岡県では平成29年度予算案の中に、伊豆半島内の景観を阻害する違法看板の撤去などを強力に進める事が明記され、将来は全県下に広げていくということです。

 伊豆半島も富士山と同じように、韮山の反射炉やジオパークなど観光資源に恵まれ、2020年東京オリンピック・パラリンピックの自転車競技会場が伊豆市に決まるなど、国内外から多くの観光客が訪れることが期待され、今からその対策を講じることは当然のことと言えます。

 

 景観は公共性の高いものですから、行政がその旗振り役を積極的に果たすことはもちろんですが、県民も自分たちの生活の中で周囲の景観との調和を意識していかねばならないと思います。

 公共が関与する規制事例としては、歴史的な風致地区などの景観を保全するために、建物の建て替えや改装などにおいても外観のデザインや色彩に制限が加えられます。また、コミュニティの中で住民同士による自主的な申し合わせにより、協定などを結ぶこともあります。

 しかし、一般的には規制や協定などに縛られないことの方が多く、個人の自由に任せた建物の景観とのミスマッチが感じられるものも見受けられます。

 景観の大切さを議論していくときに、どのように共通の認識を持ちコンセンサスを得ていくのか、誰がその旗振りを行うのか課題は少なくありません。

 

 今日は、二箇所で景観に関する議論が交わされました。

 最初は県政報告会で訪れた富士川右岸地域の公会堂では、現在施工中の「新々富士川橋」の進捗状況や課題、次年度の工事計画などを説明する中で、景観にマッチした橋のデザインについて触れました。

 東名高速道路富士川サービスエリアから見る富士山の眺望は、地元の人が訪れても素晴らしいと誇れる景勝地の一つです。目前に富士川を横断する橋が架けられることになると、景色を阻害するデザインでは新たな問題を抱えてしまいます。そこで施工者である県は、景観に合ったデザインを考えました。

 以前、富士山世界遺産の構成資産の一つである白糸の滝付近にかかる橋も、景観に配慮したデザインで施工され実証済みです。

 こらから新たに取り組む公共事業などでは、景観を無視したデザインはなくなるでしょうが、既存の施設をどうするのかは財政が厳しい折、その目処は立ちません。しかし、景観とマッチングさせる価値観を再評価し、可能な限りの税の投入は必要なのかもしれません。例えば、景観がよければ人が集まり悪ければ集まらない事が、観光に与える影響、地域経済に与える影響は計り知れないものがあり、修正を加えることへの県民の理解は得られると思うのです。しかし、何よりも最初から景観に配慮していれば二重投資とならないことは言うまでもありません。

 

 今日二つ目の景観を学ぶ場は、かつて私も委員として参加したことのある静岡県屋外広告物審議会の会長や、各地の都市景観審議会会長など歴任している日本大学理工学部教授の天野光一先生による、「景観・デザインの陥りやすい間違い」と題した講演会です。

(講師の天野光一先生)


 講演の中では、「要請の認識不足」、「個別の対応」、「デザイン対象の間違い」、「場所性の把握間違い」、「風景の中での役割の認識間違い」、「個性と奇形のはき違い」、「地域活性化とデザイン」、「調和の呪縛」について解説していただきました。

 例えば、「要請の認識不足」とは、複数の要請があることを常に心がけることが重要で、河川整備における治水機能と親水機能の調和など、一つの要請には多様な要請があることを意識してデザインすることが必要であることを強調しました。濁流にも耐える強固な護岸壁でも、平時は市民が川縁まで近づきたいという要望があり、その機能も盛り込むことが大切だということです。

 各地にはその土地の特産品や歴史・文化があり、それを強調するモニュメントなどが多く作られますが、周囲の景観とミスマッチが多く、地域の良さを壊してしまう危険性を指摘されました。その事例が、私の地元にもあった事を聞き、大変恐縮する場面もありました。

 公共のデザインをファッションデザインと混同するケースもあり、言葉は似ていても全く相反するものであることを図で解説され、公共事業であってもそのような勘違いが多く潜伏することへの警鐘は、議会人の知識として知っておかねばならないことです。

 

 景観の大切さを改めて感じる一日でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ものづくり交流会と新素材CNFフォーラム

2017年01月27日 | 議会活動

平成29年1月27日(金)

 

 富士市制施行50周年を記念して、富士地区のものづくり力を結集した交流フェアと、それに合わせて「ふじのくにCNFフォーラム第4回セミナー」が、「ふじさんめっせ」で開催され多くの来訪者で賑わいました。

(オープニングのテープカット)

 

 富士市内110社が参加し、それぞれの会社が持つ「技」を紹介した「ものづくり力交流フェア」は、富士市初の「ものづくり企業展示会」となりました。

 各ブースを回って気付いたことは、改めて地域のものづくり力を実感した催しであると同時に、このような展示会に初めて参加した中小企業が、戸惑いを感じながらも、会社をプレゼンテーションする大切さを学ぶ場であったようにも感じます。

 ものをつくる技術力はあっても、その製品の素晴らしさをPRし販売につなげることは、中小零細企業に共通した課題でもあります。富士市には全国から注目されているビジネス支援を行う「f-Biz」という組織があり、販売戦略や商品開発などの支援を中心に行っていますが、その実習の場のように今回の交流フェアが果たした役割は見逃せません。

 今回は大きな周年事業の一つとして開催されたようですが、次年度以降の開催は不明で、規模を縮小してもビジネスマッチングや企業PRなどの効果が大きい機会が得られるよう、検討してほしいと思います。

(ものづくり力交流フェアのブース)


(昨年8月訪問した大手製紙メーカーCNF開発者と)

 

 私は、午後1時半から3時間ほど開催された、「ふじのくにCNFフォーラム第4回セミナー」の学術講演を聴講し、国や研究機関、県、先進企業から、CNFの基本的な情報と、現在の取り組み状況や今後の方向性などについて学びました。

 具体的には、国の研究機関である産業技術総合研究所からは、「ナノセルロースの技術開発・事業化動向と国際標準化」について。国の報告では、「ナノセルロースが拓く新たな『ものづくり』への期待」を。企業の先進事例報告では、「パルプから製造したCNFと用途開発事例について」。静岡県からは、「CNFによる産業振興への富士工業技術支援センターの取り組み」などです。

(CNFフォーラムで主催者挨拶をする県部長)


(国の研究機関、産業技術総合研究所の説明者)


(経済産業省革新素材室長)


(大手製紙メーカーCNF開発者)


(県富士工業技術支援センター所長)

 

 CNFは木質繊維由来(他に竹やみかんの皮なども)の新素材で、「鉄の5倍の強度で5分の一の重さ」というキャッチフレーズがありますが、それ以外にも食品添加物や紙おむつ、ボールペン、スピーカーなど、あらゆる分野に特性を生かして活用・製品化が進んでいます。

 

 富士市は、原料となる木材が豊富な森林があり、パルプ製造も行える製紙業が基幹産業であること。市内には、製紙業以外にも輸送機械製造をはじめとする多様なものづくり企業が集積しています。その意味では、CNFの素材製造(川上)から応用(川下)までがそろっている地域であることから、新産業を発展させる千載一遇の機会と捉え、取り組んでいかねばなりません。特に中小零細企業が、それぞれの得意分野を連携すれば、大手ではまねのできないものができるかもしれません。

 静岡県では、その中枢となる地域として富士市に期待し、地元選出県議会議員としても積極的に取り組んでいることを誇りに思います。

 

 夕方からは、ものづくり力交流フェアとCNFフォーラム合同の交流会が開催され、ものづくり力交流フェアのブースで自企業を紹介していたことでCNFフォーラムに参加できなかった方々が、CNF情報を得ようと積極的に交流している姿に、この新素材への期待の大きさを感じました。

 学術講演の先進企業説明者は、私が昨年の8月にCNFの自主調査のために訪れた大手製紙メーカーの開発者で、久しぶりの再会に盛り上がりました。なかでも、8月以降の半年間の間に、2つの新製品を開発し公表していたことなど技術進歩の早さに驚かされました。

 私も、市内の若手企業経営者や技術者を行政や先進企業関係者に紹介し、CNFについて関心を示すだけでなく、挑戦していこうという場につなげることができたことは、大きな成果と考えています。

 

 明日からのCNFを支援する取り組みに、改めてしっかりと取り組んでいこうと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする