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鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

年度末あれこれ

2017年03月31日 | 議会活動

平成29年3月31日(金)

 

 今日で平成28年度が終わります。大きな節目にあたり、様々な指標が発表され、また国からは公共事業予算配分などが発表され、明日からの新年度に向かって動き出します。

 

 登庁し机の上に配布されていた資料の中から、いくつかを紹介したいと思います。

 

 県の主な動きから、県総人口(外国人を含む)は、2月時点で3,682,390人で前月比1,928人の減少となりました。世帯数は1,445,385世帯です。3月が大きく変化する月ですから来月の発表がどうなのか気になるところです。1年を振り返って見ると自然動態(出生数から死亡数を引いたもの)は減少傾向で少子化が進んでいるようで、この1年間でプラスになった月はありませんでした。社会動態は3月に大きく減少しましたが、1年間で減少した月は4ヶ月でした。3月は進学や就職などで県外に出ることが大きいと言えます。とはいえ、トータルでは人口流出に歯止めがかかっていません。

 

 1月の有効求人倍率は、1.43倍で前月を0.02ポイント上回りました。新規求人倍率は、2.22倍となり前月を0.13ポイント上回り、地元での仕事に就ける状況が上昇しています。

 そのほかの経済情勢は、個人消費は持ち直しに向けた動きがうかがえ、設備投資は持ち直していると評価しています。

 アメリカのトランプ政権が誕生して2ヶ月が過ぎましたが、新聞紙上では相変わらずトランプ旋風を巻き起こし、不安さを増すようにも思えますが、先ほど見たテレビのニュースでは、県内企業への聞き取りでは余り影響がないと見ているようです。また、国内では森友学園問題で国会も大変のようですが、本来の審議を早く前進させてほしいものです。

 

 さて、平成29年度国土交通省予算配分の資料が届きました。ざっと目を通してみると、気になる事業は昨年よりも予算減となっていて、年度明け以降、更なる予算獲得に向け要望活動などを考えていかねばなりません。

 

 県関係では、平成29年度予算に向けた県内業界団体から提出された要望事項がどのように反映されたのかを説明する、当初予算措置情況が配布されました。要望団体には同じ文書で直接回答されると思いますが、私達は要望を受けるときには直接各団体から説明を受けていますので、回答を受けての感想や今後の議員(会派)としての支援について、協議の場が設けられればと期待しています。

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近所の春の兆し

2017年03月30日 | 議会活動

平成29年3月30日(木)

 

 夕方帰宅すると、今年初めての「ツバメ」の飛翔を見ることができました。フィリピンや台湾などから遠路はるばるやって来たのでしょうか。まだ、1羽のみですが、そのうちにあちらこちらで見かけることができると思います。

 そういえば、先日、都心のツバメが2年連続観測されていないというニュースが流れました。間違いなく都市部の環境の変化が大きな原因と思われます。

 

 桜の開花も遅れているようで、日本気象協会の桜開花予想によると関東以西では今週末から来週にかけて開花するということで、平年よりかなり遅いと伝えています。4月に入って、入学式や新学期が始まる頃、満開になると良いですね。

 

 昨日は、伊豆方面から車で帰宅途中、土手で何かを採っている高齢者の皆さんを見かけました。想像するに、そろそろノビルがとれる時期なので、多分間違いないと思います。

 

 今日は、幾分暖かさが増したようなので、タケノコも生えてくる時期となりました。我が家にも小さな竹林があって、祖父や父が亡くなり、もう20年近く前から竹堀は私の仕事です。毎年の作業の記憶から、この陽気であれば既に竹林ではその兆候が現れていると予想します。

 

 普段、あまり草花に目が行き届きませんが春は少し違います。例年の春の訪れと比べて、少しの変化にも敏感に気付くようになりました。

 

 暗くなるまでは、まだ少し間があったので、カメラを片手に近所を回ってみましたので、その様子を写真でお伝えします。ただし、素早く動き回るツバメは撮れませんでした。

(梅は満開)


(スイセン)


(つくしも原っぱ一面に出現)



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伊豆半島生涯活躍のまちづくりとは

2017年03月29日 | 議会活動

平成29年3月29日(水)

 

 静岡県が取り組む「伊豆半島生涯活躍のまちづくり」を進めるための推進会議が伊豆の国市で開催され、傍聴してきました。

 伊豆半島の課題は、私達が住む地域の将来にも関わる問題という認識と、今年度、県議会の地方創生推進特別委員会に所属し、県内外を調査したことから、足下がどうなっているのかという視点で参加したものです。

 協議会には、静岡県および伊豆半島地域の7市8町の行政機関、そのほか、医療・福祉、社会活動、産業・雇用、移住・定住、金融機関、有識者がメンバーとして出席していました。

(会場となった、伊豆の国市長岡総合会館の会議室)

 

 この施策の発端となる、日本版CCRC(Continuing Care Retirement Community)について触れておきますと、「東京圏をはじめとする高齢者が、自らの希望に応じて地方に移り住み、地域社会において健康でアクティブな生活を送るとともに、医療介護が必要な時には、継続的なケアを受けることができるような地域づくりを目指す」とした国の方向性があります。この意義については、「高齢者の希望の実現」、「地方への人の流れの推進」、「東京圏の高齢化の問題への対応」があるとされています。

 

 都会の課題を地方に押しつけるともとれるかもしれませんが、地方には深刻な人口減少や限界集落などといった過疎化の問題があり、地域コミュニティが維持できなくなる恐れがあります。これらを総合的に対処するために、「地方創生」という地方の特性を活かし「まち・ひと・しごと」を確保する施策が全国で都道府県、市町村がそれぞれ展開しています。

 

 静岡県では、県内他地域に比べ衰退が進む伊豆半島の活性化が急務で、この地域をモデル地区として国の「生涯活躍のまち」構想を活用し、地域の市町や幅広い民間の関係者を構成員とした検討会議を立ち上げ、昨年10月に「伊豆半島生涯活躍のまちづくりビジョン」を策定しました。

 この中では、「生涯活躍のまち」構想の伊豆半島地域におけるメリット・デメリットの検証を行い、地域への中高年齢者の移住は地域の市町にとって一定の経済効果が見込まれる一方、受け皿となる地域にサービス提供人材などの確保も同時に進める必要があることや、豊かな自然環境や温泉など地域特性を活かし、移住者の活動が地域の活性化につながるよう、伊豆半島ならではの展開を図るとしています。

 

 「生涯活躍のまち」構想は、地域づくり・まちづくりの一つの手法です。県はこれを重要施策と位置付け、旗振り役と支援策を進めていかねばなりませんが、市町は地域資源や地域の特色を把握していることから、地域における様々な主体(行政や経済団体、医療・福祉、金融機関などとNPOのような市民団体など)と連携・協力して取り組むことが重要としています。

 「生涯活躍のまち」を制度として位置付ける地域再生法は、「生涯活躍のまち形成事業計画」の作成主体は市町と規定されており、県と市町の役割が明確になっています。

 

 モデル事業は3つが提示され、松崎町を中心とした伊豆半島南部の地域連携が取り組む、「アクティブシニアが活躍するクアオルト(滞在型保養地)のまちづくり事業」と、三島市を中心とした伊豆半島北部の地域連携が取り組む「誰もが健幸になるスポーツウェルネスのまちづくり事業」、南伊豆町を中心に伊豆半島中部から南部で取り組む「アクティブシニア向け交流センター運営事業」の紹介があり、とりまとめ役の市町担当者が概要説明を行い、それぞれの参加者から意見や要望が述べられました。

 

 感想を簡単に触れると、県と市町の関係では、県の役割や今後の継続性について質問や要望があり、取り組みに対する意識は市町によってはかなりの濃淡があるように感じました。

 民間の捉え方はかなり厳しい意見で、「イメージが湧かない」や「経済効果が見えない」など、行政側の更なる説明が必要にも思えます。

 しかし、この問題の本質は、誰が当事者かということをもう一度考えてみる必要があるのではないでしょうか。県から言われたから嫌々やるのではなく、地域の存亡はそこに住む人達が積極的に関わっていかねばなりません。

 県に対する問題提起は遠慮せず述べていただくとともに、自らの代案などを積極に提案していただきたいと思います。

 残念ながら、傍聴していた限りにおいては、この事業がモデル的な事業になるのか不安に感じました。

 

 しかし、協議会の席では少し不満も残りましたが、県が提示した不動産事業者や医療・福祉、健康サービス関連などの民間事業者ヒアリング結果は、より具体的な意見・課題・要望が寄せられていて、様々な可能性が感じられます。協議会に参加された皆さんが、地域に住む人達や団体の皆さんの意見をどれだけ現場に入って吸い上げることができるか、そのためには当事者としての危機感を持つことが重要と考えます。

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「ディアナ号」を語り継ぐ新名所誕生

2017年03月28日 | 議会活動

平成29年3月28日(火)

 

 江戸時代の終わりの頃、1854年10月にロシアから日本に国交を求めて来日した「ディアナ号」が下田に入港しました。この船にはプチャーチン提督率いる遣日使節団と乗組員が、約500人乗船していたと言われています。

 条約交渉を始めた11月4日にマグニチュード8.4という「安政の大地震」が起こり、下田の町は地震と津波で大きな被害が発生しました。この時、港に停泊していた「ディアナ号」も津波により船体が壊れ、舵も失ってしまいました。

 修理のための伊豆半島の西側にある戸田まで回航する途中、強風や大波のために戸田港には入れず、駿河湾の一番奥にある富士市の田子の浦海岸まで流されてしまいました。

 11月27日未明に、宮島沖で錨を降ろすも船内に海水が入り込み、沈没寸前になってしまいました。

 この時代、鎖国で外国人との接触などしたことのない田子の浦地区の地元民が集まり、決死の救助活動を行い500人余の乗組員を助けました。地元民も地震で大きな被害を受けたにもかかわらず、乗組員に対し食料や衣服を提供し、温かくもてなしました。この人間愛に基づく行為は、今も語り継がれ高く賞賛されています。

 

 嵐が収まり、戸田に向かいましたが途中で大しけにあい、結局沈没してしまいました。ロシアに帰る手段を失ったプチャーチン提督達は幕府にお願いし、戸田で代わりの船を造ることになりましたが、言葉が通じず大変だったようでした。日本の船大工と乗組員が協力して船は完成し、「ヘダ号」と名付けました。その後、この造船の過程で西洋の船造りに携わった船大工達は、日本の造船業の発展にも貢献したと言います。

 5回の交渉の末、日ロの条約が締結され、全員が無事ロシアのサンクトペテルブルグにあるクロンシュタットに戻っていきました。

 

 その後、沈没したディアナ号の錨2基が発見され、一つは富士市三四軒屋に、もう一つは戸田に展示され、日本とロシアの交流のシンボルとなっています。

 

 今から17年ほど前、地元の代議士であった齊藤斗志二元衆議院議員がこの郷土の歴史をもっと世の中に知ってもらい、日ロ友好の証にと各方面に働き掛け、ディアナ号救出を題材にした「幕末のスパシーボ」というアニメを作り、国内はもとよりディアナ号の母港であるロシアのサンクトペテルブルグ、クロンシュタットでの上映も実現しました。

 私は縁があって、平成13年頃このミッションに参加し貴重な体験をしています。

 

 以降、日本とロシアの間にある諸課題にぶつかっても、民間外交である「ディアナ号救出」を通じた交流が、両国民のクッションになっているようにも思えます。

 

 さて、前置きが長くなりましたが、その「ディアナ号救出」を後世に残し、まちづくりや観光資源として活用しようという試みが、地元民と県との間で長年の懸案になっていましたが、今年1月に逝去された田子の浦出身の県議会議員、遠藤栄氏の郷土に対する熱い思いが結実し、田子の浦港の海側にある「ふじのくに田子の浦みなと公園」内に、「歴史学習施設『ディアナ号』」として今日オープンしました。

(ディアナ号を模した歴史学習施設)


(県から地元「NPO法人みなと・まち育て田子の浦」にポートサポーターの認定書が渡された)


(「ディアナ号救出」について、日本語とロシア語で説明された石碑)


(施設内:宮島沖で遭難した「ディアナ号」を助ける地元民の様子)


(プチャーチン提督の紹介)


(当時の様子が巻物で語られ、「ディアナ号」の錨に繋がっていた鎖の一部も展示)

 

 施設の外観は、ディアナ号の1/3スケールで造られた帆船型で、内部は展示室と準備室など、ミニ博物館となっています。展示内容は、「ディアナ号と富士」をテーマに、冒頭で説明したディアナ号救出における地元民と乗組員の「人間愛」の軌跡を紹介しています。

 運営は、このオープニングに合わせ、港湾の民間愛護活動となる「しずおかポートサポーター」に認定された、地元の市民団体「NPO法人みなと・まち育て田子の浦」が行います。この団体は、平成8年7月頃から田子の浦港周辺の環境美化活動を行い、この施設の企画立案から関わってきた生みの親でもあります。「郷土の誇りを後世に残すために」とあいさつされた代表者の思いは、長い年月を経て実現できた喜びとともに、感慨深さを表していました。

 

 この場所は、「田子の浦の生しらす」でブランド化され、多くの観光客で賑わう田子の浦漁港にも近いことから、「生しらすと富士山、そしてディアナ号」と新しい観光名所が増えました。近くに行くことがあれば是非立ち寄ってみてください。

 

(隣接する「田子の浦ゆ うち出でてみれば 真白にそ 富士の高嶺にゆきは降りける」の歌碑)


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まちづくりリーダーの役割

2017年03月27日 | 議会活動

平成29年3月27日(月)

 

 このところ、まちづくり関係の総会に出席したブログが続いています。まちづくりには町内会、生涯学習、防災、女性の会、老人会など様々な活動が地域の人達の手で展開されています。

 

 会合に出席する度に感じることは、地域課題解決のためには地域、市町、県、国などの連携の大切さが見えてきます。県政にかかわる立場は、全体が見えるほどよい立場であることがわかるとともに、地域住民の話を直接聞くことで施策の課題も見えてきます。どの会に出席しても共通していることは、施策が住民に伝わっていないことが多いと感じます。

 私達が直接話をする機会は決して多くありませんが、その時には伝えるべきことをしっかり伝えるとともに、そのための時間には限りがあることから、事前に報告書として取りまとめた資料を配付し、説明しきれないものはその資料を参考にしていただくことに努めています。そして何よりも大切なことは、現場の声をしっかり聞いてくることであり、その場で対応できるものもあればできないものもあり、できなければ後日回答するなど住民との一体感を忘れてはいけません。

 

 さて、総会などに出席してそれぞれの団体の活動が活発かどうかは、リーダーの手腕にかかっていることがよく分かります。

 まず会場に入った雰囲気から違います。予定の時間に関係者の集まり具合がどうか、活発なところは定刻前に席は埋まり、「いつ始めてもどうぞ」という雰囲気が伝わってきます。

 審議内容は、予め、進め方などについて事前の準備と簡潔な説明ができるよう確認されているか。資料の隅から隅まで丁寧に説明しすぎるのは時間ばかりかかって、会場の雰囲気が盛り上がりません。ポイントを絞ってしっかり説明すると後から質問が出やすくなります。

 事業報告や計画について、毎年同じことを繰り返すことは少なくありませんが、活性化するために必要な改善点を盛り込み、常に前向きな姿勢は大切です。

 役割分担をしっかり決め、その分担毎の担当者が責任をもって進行できる雰囲気が会全体を盛り上げます。リーダーが全てやっているような運営では、活性化など望めません。

 リーダーは輪番制では活性化できません。任期は設けても再任ができるよう、個々の実績や地域の期待に応える体制が必要です。同時に、リーダーに全て任せてしまうような雰囲気では、良いリーダーがいても二の足を踏んでしまいます。リーダーを支える人、地域の協力は絶対条件です。

 

 まだまだいろいろありますが、地域の活性化にリーダーの果たす役割は大きいと感じました。行政や団体によってはリーダー養成研修をやっているようですが、とても大事なことでどのような内容なのか興味があります。

 私のようにいくつもの会合に出席させていただく機会があると、活動内容のほか組織運営にも大きな関心を持ってしまいます。

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