平成28年8月29日(月)
念願だった、CNF(セルロースナノファイバー)の先進地である、四国地方の視察を、今日・明日の二日間に渡り実現できました。
(四国の紙のまち)
今日は、台風10号が四国沖から東海沖に移りつつあり、羽田発松山行きの飛行機が飛ぶかどうか、そんなことを気にしながらの視察となりました。
現地に到着前、機中から、紀伊半島沖には高度10,000mを超える所に、壁のような雲が連なり、明らかに台風の雨雲と感じました。天気予報では、地元静岡も今夜半から明朝にかけて、台風の影響がピークと聞いていただけに、何もなければと願うばかりです。
さて、CNFですが、愛媛県・香川県・徳島県は、県境を越えて産・官・学の連携による、CNFの産業化に向けた体制が整いつつあり、国内でもトップクラスの進捗状況であることは間違いありません。
正月のNHK「クローズアップ現代」でも取り上げられ、私達、静岡県にとって、一番手強い地域の一つです。
私が、去る6月定例会でも一般質問した、「本県がCNFのメッカを目指す」という知事の意気込みに対し、現実は大変厳しいことを予感したことで、県の担当者にも相談しながら、明らかに「先進地」と言われる、四国地方を訪れることになりました。
今日は、四国の中央部に当たる地域にある、大手製紙メーカーを視察させていただき、製紙産業の現状と、生き残りをかけたCNFへの取り組みについて、2時間ほど説明と製紙の現場を視察させていただきました。
(初めて触れたCNF)
視察は、私の他、CNFに関心のある同僚県議と、県のCNF担当職員の3名で実施しました。
訪問先のCNF担当者からは、私達が想像していた以上の取り組み状況と、「いくつかの誤解」も発覚し、自らの情報収集に磨きをかけねばならないことを痛感しました。
実は、「誤解」という表現は正しくなく、過去のある時点では正しかったものが、現在では技術革新もあって、過去において解明できなかった課題も解消され、「昔の常識が今の非常識」となっているというのが正しい言い方かもしれません。
また、先進的に取り組んでいる企業であっても、様々な課題があり、その解決のために、行政や研究機関などの支援が必要なことも、具体的に聞くことができました。
この分野は、社運をかけた研究開発であると同時に、一社では解決できず、他のパートナー企業や産官学で取り組むことの重要性を、改めて理解したつもりです。
このブログでは、好意的に今回の視察に協力いただいた企業からの情報をオープンにできず、少し歯がゆい気もしますが、ご理解をいただきたいと思います。
あすは、官と学の取り組みについて、学ぶ予定です。