鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

令和6年度当初予算概要

2024年02月29日 | 議会活動
令和6年2月29日(木) 

 県議会2月定例会の主な審議事項は、令和6年度当初予算です。本会議の代表質問が始まり、令和6年度当初予算について質す場面がありましたので、予算概要について触れてみたいと思います。

 一般会計は、1兆3,160億円で、特別会計が8,898億1,800万円、企業会計は805億9,400万円で、合計2兆2,864億1,200万円となりました。
 一般会計の予算規模は、令和5年度当初予算に比べ、543億円(-4.0%)の減となりました。減額の主な理由は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行したことにより、その関連費の減額が影響しています。

 義務的経費は、6,485億2,243万円余で前年度比1.5%の増ですが、このうち扶助費が1,464億643万円余で前年度比3.1%の増です。これは、後期高齢者医療給付費負担金の増加などによるものです。

 奨励助成費は1,336億5,754万円余で、前年度比29.9%の減となっていますが、新型コロナ対策関連費の減少などが主な理由です。

 財源を見ると、一般財源のうち県税は、4,970億円で対前年比1.6%の増です。これは半導体不足の解消や円安等による企業収益の増加により法人二税の増収が見込まれると予想しています。

 特定財源についてですが、厚生労働省は医療供給体制等について、令和6年4月1日以降は通常の対応へ完全移行することを決めており、確保病床に依らない体制や恒常的な感染症対応への見直しを図るとしています。この結果、これまで新型コロナ関連対策の主な財源が国の交付金(国庫支出金)であったため、この見直しにより前年度比34.8%(約600億円)の減額となっています。

 多くの県民の皆さんは、当初予算が具体的にどのような事業に割り当てられているかに関心が高いと思います。分野ごとの予算は来週以降に開催される常任委員会での審議で明らかになります。委員会の審議状況を見ながら報告していきたいと思います。
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県議会2月定例会 代表質問始まる

2024年02月28日 | 議会活動
令和6年2月28日(水) 

 令和5年度の最終定例会となる、静岡県議会2月定例会の本会議が再開され、昨日から各会派の代表質問が始まりました。
 6月定例会、9月定例会、12月定例会では、知事の不適切発言等を巡り政治姿勢に対する質問が続き、特に6月定例会では知事の不信任決議案が提出されましたが、可決に必要な過半数に1票届かず議案は通りませんでした。以降、どの定例会においても知事に対する厳しい追及は続いています。


(代表質問の様子)

 最初に登壇した自民改革会議の代表質問では、知事の政治姿勢について4つの質問がありました。①1月4日開催の中部9県1市との災害時等応援協定に係る連絡会議(リモート会議)への対応。②財政状況に対する認識と令和6年度当初予算編成。③リニア中央新幹線の静岡工区をめぐる諸課題への対応。④国及び他の都道府県との関係についてです。
 ①は、1月4日に開催された能登半島地震に関する中部地区9県知事等のリモート会議に本県知事が欠席し、知事は県内マスコミ主催の新年賀詞交歓会に出席し、代理として危機管理担当者を出席させたことで、危機管理上の問題として質しています。
 知事の答弁では、事前に石川県知事と直接電話し、こちらの意向は伝えてある。連絡会議の趣旨は地震による被害状況の確認や各県の対応に関する情報共有で、代理出席も認められていた。新年のつどいへの出席は、県のトップが集まる会合であり、その場で本県の対応状況を報告し、被災地支援等を呼びかけることも重要な役割と考えていると答弁しています。
 これに対し質問者は、災害現場は混乱しており、直接連絡を取るなどの行動は、相手方への負担になると指摘しています。

 ③は、リニア中央新幹線静岡工区について国の有識者会議が終結しその結果を踏まえての本県の認識や今後の対応について。事業者であるJR東海と本県の議論の進捗と課題などについて知事の認識を質しました。
 答弁では、国土交通省の鉄道局長が来庁された際、JR東海が行う南アルプストンネル工事に係る水資源や環境の保全対策を継続的にモニタリングする体制を新たに検討していることに触れ、国が積極的に関与する姿勢を明確にしたことを高く評価している。この体制には、本県副知事がオブザーバーとして参加する方向で、今後具体的な説明を十分に聞いた上で、県専門部会の議論等を踏まえ、リニア工事を巡る課題解決につながるよう、県として適切に関与していく。国に対しては、客観的・中立的立場から、工事着工前を含めた状況把握やモニタリング手法等について検討していただきたい。県と国の認識の違いについて、議論すべき課題が残されていることは一致している。ただ、生物多様性については、県が提出した意見書が反映されていない等、項目によっては両者の認識が異なっていると答弁しました。

 ④は、県は国や他の都道府県とも連携し、県政を進めていくことも重要でありますが、①や③のような課題を抱える本県にとって、その連携がうまくいっているのか、課題はないか質したものでした。
 答弁では、地方創生やポスト東京時代などに鑑み、本県の将来像は地域がイニシャチブを取って変革の主体となるべき時代を迎えている。知事は多極分散型の国土形成を目指し、都道府県を解消し、内政を所管する全省庁の財源、権限、人材を一括して地方に移すことが理想で、新たな地域分けを構想していると説明しました。
 ①や③などの課題がある中、国や他の都道府県との連携などについては質問者とはかみ合わない答弁だったように感じました。

 このほか、「南海トラフ巨大地震への対応」、「強靱な県土づくり」、「熱海土石流災害に係る行政対応に関する再検証」、「県民生活や本県の産業を支える人材の確保(医療、障害福祉、産業人材等)」、「カーボンニュートラル社会の実現に向けた中小企業等の脱炭素経営への転換」、「観光分野における人手不足対策」、「富士山静岡空港の完全復活への取組」、「大井川鐵道本線の今後の在り方」、「公民連携による不登校対策の推進」、「令和6年の本県警察の取組」などに関し、担当部局長等を質していました。

 代表質問は質問と答弁を合わせ90分の時間制限を設けています。特に質問者は質問時間45分(再々質問まで含め)を超えることができず、この中で当局を質していきます。ここでのやりとりが不十分であることもあり、この後に続く他の一般質問者に引き継がれることもあります。
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コミュニティの総会に出席して

2024年02月27日 | 議会活動
令和6年2月27日(火) 

 少し早めとは感じますが、私がお世話になっている地域の総会が開催され出席してきました。3月、4月は様々な団体の総会が開催されます。多くの団体の年度締めは3月末が多いので、各団体の役員の皆様も、総会に向けた資料作成などで大変な時期を迎えているのではないでしょうか。

 この総会では毎年、簡単な県政報告を交え、地域課題に関わる県の取組などについて話題を提供させていただいています。また、市議も同席し、県と市の連携を交えた共通課題などについても触れています。地域、市、県の関連する課題であれば、聴く側もわかりやすいと思われます。

 折しも、今日から県議会2月定例会の代表質問が始まります。その論戦の様子は今後このブログでもお伝えすることにして、既に令和6年度当初予算内容等がマスコミなどを通じて伝わっていることも踏まえ、その中から地域に関連しそうな話題も提供させていただきました。

 これまでのコミュニティ総会では、道路や河川などのインフラに関する取組などが報告事項の上位にありました。地域から整備に対する陳情などを受け、その仲介に入った議員の立場から、進捗状況についてお伝えすることは重要です。
 一方で、インフラ整備などはその実現までに時間がかかることも少なくなく、その言い訳に時間を割いてしまうと、他の課題について触れることが難しくなります。その配慮は必要と考えています。

 今回の話題は、能登半島地震での県の取組やその教訓を生かして地域防災にどう活かしていくか。物価高騰の影響による日々の生活への影響や、中小企業で働く方が多いこともあり、その課題と支援について。少子高齢化や人口減少が進む中、地域に与える影響として学校の統廃合。脆弱な救急医療体制強化や市立中央病院の建て替えに伴う医療人材の確保。住民の足となる公共交通の衰退による対応などからその一部について、お話をさせていただきました。

 特に県がこのような課題についてどう取り組んでいるか、住民自身の喫緊の課題として一緒に考えていることをお伝えし、県および県議会の存在をご理解いただく場としても利用させていただいています。
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久しぶりの甲斐路 美味しいものに舌鼓

2024年02月26日 | 議会活動
令和6年2月26日(月) 

 昨日のブログで紹介した2月23日に開催された「富士山の日フェスタ2024」は、山梨県甲府市にある山梨県文学館が会場でした。この催しは毎年2月23日に開催し、静岡県と山梨県が交互に会場を移して開催されていますので、隔年で山梨県には訪れていることになります。
 しかし、山梨県側の開催会場は静岡県境に近い、富士吉田市が会場となることが多かったのですが、今回は県都である甲府市が会場となり、公私も含めて久しぶりの訪問となりました。

 静岡県と山梨県は富士山世界遺産登録を契機に交流が活発化し、両県を繋ぐ中部横断道の完成は、清水港や富士山静岡空港の活用に大きな効果を上げています。
 また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた厳しい経済状況の中で、相互に域内の観光交流や農産品の販売などで支援し合うなどで繋がりが深まっています。

 今回の訪問では、私にとって初めて中部横断道を利用しました。快適でかなりの時間短縮ができ、改めて高規格道路の整備の重要性を実感しました。
 山梨県は、子どもの頃から「ブドウ狩り」や、富士五湖周辺の夏季合宿などで、度々訪れていますが、富士山周辺が主な訪問先だったように思います。また、成人になってからは、スキーのために今回利用した中部横断道と並行して走る国道52号を利用し、長野方面まで出かけていました。このルートは冬でも凍結しにくいことから利用するドライバーは多いと聞いています。
 その時の景色は富士川沿いの曲がりくねった、運転好きの私にとっては一つの楽しみでしたが、中部横断道は山間部に多くのトンネルを掘り、直線の多い、これまで見てきた光景とは大きく異なるものでした。山間の谷が深く、そこに開けた小さな平野部にある、これまでに一度も立ち寄ったことのない集落を眼下に、新しい発見でした。

 甲府市に着いてから昼食をとりましたが、同行した職員が郷土料理「ほうとう」の美味しい店を探してくれていたので立ち寄りました。古民家で畳の間がいくつもあり、それぞれを繋げて開放感のあるお店でした。専門店で客層は比較的年齢が高い方が多いのではと想像していましたが、ほとんどが若いカップル、小さな子ども連れが多く、郷土料理として、また寒い時期の定番として誰からも好まれていることがわかります。私も久しぶりに、美味しいものをいただきました。

 このほか、鳥のもつ煮も有名だそうで、私用で訪れる機会があれば、試してみたいと思います。お酒のつまみには合いそうで、改めてゆっくりと甲斐路を楽しみたいと感じました。
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富士山の日フェスタ2024開催

2024年02月25日 | 議会活動
令和6年2月25日(日) 

 2月23日の祝日は天皇誕生日ではありますが、同時に「富士山の日」でもあります。静岡県では、国民の財産であり、日本のシンボルである富士山は、その類まれなる美しい自然景観により、人の心を打ち、芸術や信仰を生み出してきました。
 こうした偉大なる富士山を抱く静岡県において、すべての県民が富士山について学び、考え、想いを寄せ、富士山憲章の理念に基づき、後世に引き継ぐことを期する日として、2月23日を「富士山の日」とする条例を制定しました。
 「富士山の日」の制定を契機として、富士山環境保全活動や富士山世界文化遺産登録等の取組に対する県民の理解を深めることなどにより、富士山を後世に引き継ぐための県民運動の促進に努めています。








(富士山の日フェスタ2024から)

 富士山は静岡県と山梨県にまたがることから、両県とも同様の趣旨で2月23日を「富士山の日」と制定したことから、毎年、2月23日には交互で会場を設置し、記念行事を開催しています。
 今年は、山梨県甲府市にある山梨県立文学館講堂を会場に、両県知事や正副議長および富士山世界文化遺産協議会、国・県・市町議会などの関係者のほか、一般の方も参加して盛大に開催されました。

 開催内容は、両県知事・議長のあいさつや担当県である山梨県の伝統文化財の紹介などのほか、「富士山と芸術」をテーマに、パネルディスカッションが開催されました。

 昨年は富士山が「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として世界遺産に登録されてから10年目を迎えました。その大きな節目となる記念式典は東京でも開催され、私も出席してきましたが、「富士山を後世に引き継ぐための県民運動」は、地元である両県がこれからも継承していかねばなりません。

 「富士山の日」フェスタは、毎年の恒例行事となりますが、私はこれまでほぼ全てに出席してきました。そのたびに感じたことは、常に富士山にまつわる新しい発見があることです。私自身にとっては、富士山の麓に住む一人であり、生まれた時から毎日富士山の姿を仰ぎ見ることができる立場ですが、同じ山なのに見る度に感動があります。そこに、「信仰の対象と芸術の源泉」は、富士山と人との関わりで多様な文化を育んできた証しであり、富士山は景観だけでなく奥深い魅力のある山であることを知る機会となっています。
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