何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

安全対策の不作為をもたらす背景は

2006-07-19 00:22:50 | ISO9001奥が深いか浅いのか
パロマ事故、17件発生直後に把握…上層部に伝えず (読売新聞) - goo ニュース 2006.7.18
-----転載ここから
パロマ工業(名古屋市)製の瞬間湯沸かし器による死亡事故が相次いだ問題で、同社は17日、経済産業省が指摘した17件の事故すべてについて、発生直後から本社の担当部が把握していたことを認めた。
 同社の内部調査では、1990年に北海道帯広市で2人が死亡するなど、ほかに数件の事故が発生していたことも判明。事故件数は20件以上で、最初に事故を認識した時期も、従来の説明より少なくとも6年早い85年にさかのぼることになった。

 同社は、会見した今月14日の時点で、社内で把握している事故は17件のうちの7件で、残る10件は「11日に経産省から指摘されて知った」と説明していた。ところが、同社によると、事故情報は、発生する度に警察から同社に照会があり、本社の品質管理部が関係書類を保管することになっていて、問題の17件についても、同部がすべて把握していたという。
-----転載ここまで

 そんなはず、ないんじゃないかなぁ・・・、と思っていたら案の定というべきか。どういう気持ちで、先週は謝罪をつっぱねていたのだろうか。秋田の児童殺害事件では、その親心が理解不能だが、名古屋の企業のトップもワケわからないものだ。

 知っていた>伝えた>忘れた?(軽く聞き流してしまった、軽視していた)、因果関係などないと無視した
 知っていなかった>上に伝達する途中で、うやむやにされた

 社長もいいかげんだが、パロマもISO9001を取得していたのだから、内部監査体制はいったいどうだったのだろうか。安全管理をする部門に対する内部監査や、クレーム対応などについて、見て見ぬフリをしていたのか。是正処置や予防処置はどうなっていたのか(おそらく動いていなかったに違いない)。内部監査員も、実態を知りつつ、苦々しく思い、きっと改善を勧めていたのだとは思うが、結果的には機能しきれていなかったのではないだろうか。複雑な思いだろうなぁ。

 安全装置の不正改造だなんて言いながら、老朽化による事故もあったという。安全管理体制は、ずさんすぎる。ガスを使ってお湯を沸かすのだから、不完全燃焼もあれば爆発だってありうるというのに、社内の安全管理体制の詳細は報道からは伝わって来ない。不祥事が小出しになっていることはないだろうか。

 今になって平謝りしているが、それだって打算的な計算のもとに、方向転換しているのかもしれない。企業としての危機管理もできているとは言い難い。こういう事件は、担当部署が独自で行ったとは考えにくく、おおむね組織的、早い話がトップが主犯だと思われる。事故隠しによってあらゆる信頼を失う、その見本がまた増えてしまった。

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