何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

不動心

2010-07-29 22:12:14 | Book Reviews
「不動心」 松井秀喜・著、新潮新書201、2007年2月20日

p.8 生きる力とは、成功を続ける力ではなく、失敗や困難を乗り越える力だと考えます。

p.17-8 いつか現役を引退するとき、左手首を見つめて「おい、あのとき骨折してよかったなあ」と語りかけてやりたい。そう言える日がくるかどうかは、これからの自分自身にかかっているわけです。間違っても、「あのとき骨折さえしなければ・・・・・」と振り返るような野球人生だけは送りたくありません。

p.33 「松井、これから大変だけどな。リハビリは嘘をつかないぞ。頑張るんだぞ。いいな、松井」

p.39 骨折する前の状態に「戻そう」とするリハビリや練習では、息苦しく感じてしまうかもしれません。しかし、「さらに進化しよう」と思えば、つらい道のりも少しは楽しく感じられます。

p.44-5 僕は困難に直面したとき「今、自分にできることは何か」と自問します。悔やみ、落ち込むしかないのでしょうか。多くの場合、そんなことはありません。きっと、前へ進める選択肢があるはずです。

p.45 失敗しないことが一番です。でも、不幸にも失敗してしまったときは、その状況下でベストな選択を考えるしかありません。悔やむのは、いつでもできます。

p.57 人間万事塞翁が馬。思い通りに事が運ばずとも、落胆せず、前へ進むしか道はないのです。そのうち、きっと「この道でよかった」と思える日がくるのではないでしょうか。

p.63 しかし、残念ながら過去に戻ることはできません。過去の自分をコントロールすることはできません。しかし、未来の自分はコントロールできます。少なくとも、過去よりは思い通りにできる可能性を秘めています。それならば、前に向かうしかありません。

p.65 よく知人からも「もっと感情を表に出せばいいのに」と言われることがあります。しかし、僕は感情を口や顔に出すと、その感情に負けてしまいます。
 悔しさは胸にしまっておきます。そうしないと、次も失敗する可能性が高くなってしまうからです。コントロールできない過去よりも、変えていける未来にかけます。
 そう思っていなければ、失敗とは付き合っていけません。

p.67 しかし、その悔しさを露わにしてバットを投げ捨てる行為は、次の可能性を捨ててしまいます。悔しさを露わにすれば、自分の心が乱れます。自分の心が乱れれば、次にど真ん中の好球が来たとしても打てません。それで得することなど、何もないのです。逆に、グッとこらえていれば、次に生きることもあります。

p.77 無理というのは、絶望ではありません。

p.79 でも、コントロールはできずとも、動かすことはできるのではないかと思っています。

p.81 人は弱いものです。僕も、弱い自分に負けそうになってしまいます。今日は負けゲームだから手を抜いてしまおうかな。トレーニングを休んでしまおうかな。素振りを休んで、遊びに行ってしまおうかな。そう思う日はあります。そんなとき、僕のプレーを励みにしてくれる人のことを考えます。そうすると力が湧いてきます。もうひとふんばりできる気がします。
 全力でプレーを続けることで、この世でもっともコントロール不能な「人の心」を動かしたいと思います。

p.85 「努力できることが才能である」

p.142-3 ミーティングでは、「自分たちのやれることをやろう」「グラウンドに出たらもっているものを全部出し切ろう」「自分たちを信じてプレーしよう」といった、ともすればありきたりなことしか言いません。でも、そういったアドバイスの根底にあるのは、選手に能力以上のものは求めない、そのかわり持っているものは100%出しなさい、ということなのだと理解しています。

p.148 「信念は嘘よりも危険な真理の敵である」と言う言葉がありますが、僕はこの「信念」を、過度の思い込みと置き換えて考えます。

p.161 物事がうまくいかないときや落ち込んだときほど、自分のスタンスや考え方を崩さず、事態が悪化しないように冷静になる必要がある。そうすれば、物事がいい方向にいくだろう――。

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