何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

「即戦力」に頼る会社は必ずダメになる

2010-07-03 09:54:17 | Book Reviews
『「即戦力」に頼る会社は必ずダメになる』 松本順市・著、幻冬舎新書145、2009年9月30日

p.59 給料というのは、仕事を覚え、社員として成長することによって増えていくものです。ところが、結果がすべてという会社にいる社員は、そういう考えを持てません。自分が成長しようがしまいが、結果を出せば高い給料が獲得できる。いつも給料のことに関心がいきます。
 
p.59 本来、そうした(職場での問題や、身に降りかかる面倒なこと等の)問題を乗り越えることで、人は成長し、喜びを得、さらに大きな仕事を通して、新たな学びを獲得していくものです。しかし嫌なこと、面倒なことに取り組まなくても、いくらでも自分に高い給料を払ってくれる会社はある――こういう思考回路になってしまうのです。

p.66 会社側、経営者は、給料を出す以上に大切なものを社員に提供しています。当たり前すぎて、経営者も社員も、考えることすらないかもしれません。何かといえば、「成長の場を提供している」ということです。

p.72 「ノルマ」「競争」「残業」は、会社の成長を止め、社員の給与を下げる元凶であり、プラスに働くことは決してありません。

p.112 教え合える組織は、生産性が高くなります。

p.120 社内でもっと優秀な社員は、他の社員に自分のやっていることを教えて、成長を助けた社員です。

p.122 成果主義というのは、結果のみで評価することで、プロセスは基本的には考慮しません。

p.125 会社がうまくいかなくなると、新しい賃金・人事制度を導入し、そのたびに、不幸になる社員が生まれていくというパターンが多かったのではないでしょうか。成果主義は、その弊害をもたらした一つの制度にすぎません。
 また、成果主義の仕組み以上に問題なのは、経営者が「うちは成果主義だ」と言いながら、実際には、結果だけで評価していないため、社内で混乱や疑心暗鬼、誤解を招き、社員全員の生産性を低下させているという点です。

p.150 最初から優秀な社員というのはいません。どんな社員も、成功の確率はほとんど変わらないと私は断言します。違いは一つ、チャレンジする数が多いだけの違いです。

p.153 「君もやる気があれば成果を上げられる」と指導する人より、実際にその方法を明らかにし、人に教えられる人のほうが他の社員を成長させられます。成果を上げることより、成果を上げる方法・プロセスに価値があるのです。多くの人が、この分析ができないままに管理職になるので、部下に指導できないという現実があるのです。

p.154 教えることの本質は、相手によくなってほしいという利他の心です。

p.176 新しい経営者とは、社員を経営資源ではなくパートナーとして考えている経営者です。社員を売上げや利益を上げるための「資源」として考えていないのです。

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