何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

依願退職

2009-01-21 23:11:40 | Book Reviews
「依願退職 愉しい自立のすすめ 高任和夫・著、講談社文庫、2002年2月15日

p.68 しかし、役員たちも、事態を深刻に受けとめていなかった。
 「認識が甘かっただけでなく、なにかあればお上が助けてくれるという気持ちと、相場がいつか好転してくれりという神風頼みみたいなところがあったんですよ」
 森山さんと山一の経営者たちとのちがいは、外の風に当たっていたかどうかだ。経営者にとっての「外」とは、大蔵省と総会屋だけだったのではないか。

p.72 山一の自主廃業で明らかになったことの一つに、再就職に関しては、子会社によっては親会社より売れ行きがいいという興味深い現象がある。
 また山一証券の内部でも、エリートコースに乗った人より、そうでない人のほうが売れ行きがいいという事実は、方々で見たり聞いたりした。たしかに、「内務官僚」と呼ばれるエリートは、会社あってのものであり、ほかの企業風土の中で通用するものではない。ただ、困ったことに、大会社ほど内務官僚が幅を利かしがちなのだ。

p.112 不況のときには「会社のために」という幼稚な正論を押しとおそうとする権力者が幅をきかす。会社への忠誠心コンクールだ。

p.181-2 出ない杭は腐る。
 出る杭は打たれるという。では、出ない杭はどうか。「地中で腐るんだよ」と恐るべき真理を教えてくれたのは、電話会社の友人だった。どのように腐るか。私の見るかぎり、ほぼ例外なくひねもす病にかかる。
(ひがみの「ひ」、ねたみの「ね」。文句の「も」、すれっからしの「す」、のぞき(あるいは、のどか)の「の」、単純(あるいは短気)の「た」、悋気、吝嗇の「り」)
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