![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/60/0be58f9f770e6592ccc49aa07de2ff04.jpg)
「もののふの 八十乙女らが 汲みまがふ 寺井の上の 堅香子の花」大伴家持 巻19-4143
天平勝宝2年3月2日、越中守として今の富山県高岡市に赴任した青年家持がこのカタクを詠ったのは、桃の花を歌った(4月9日記事)
日のまさに翌日でした。
この歌には「堅香子の花を攀じ折る歌一首」の左註があります。1300年前は、無頓着によじ折るくらい咲き乱れていたということでしょうが、変わって平成の御世、12日に訪れた洛西小塩山のカタクリは、ネットとパトロールでかろうじて保護されている状態でした。
カタクリのオシベは6本で長短3本ずつ(内側が短い)雌しべに平行についています。
蕾の間はオシベがメシべを囲んでいて、開花と共にメシベが伸び出して柱頭が3裂し、オシベより長くなります。(はめ込み写真は開花直後のもの)
小塩山のボランティアグループは、保護・育成だけではなく、カタクリの受粉や生活史についての調査研究も行っていると聞きました。がんばってほしいものです。