新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
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シロバナホトケノザ:白花仏の座(けなげに咲いたが)

2009-04-10 06:59:00 | 植物観察1日1題

近所を歩いていると、道路のコンクリートの隙間から生え出た、白い花のホトケノザ:仏の座(シソ科オドリコソウ属)が見つかりました。
ホトケノザの花は本来濃い紅紫色ですが、(3月10日記事)これはシラコまたはアルピノ型といわれるものと思われます。
後ろに写っている普通のホトケノザは茎の色が濃い茶色ですが、この白花ホトケノザの茎は浅緑で、全体に色素が欠乏していることが分かります。
アルピノは、花の色素3大グループ、カロチン、アントシアンとならぶフラボン類が、植物の体の中で作られるとき、その道筋のいちばん入り口のところが、何かの原因でふさがってしまい、そこから先へ進めなくなることによって生じると考えられています。このような植物はふつう紫外線や病気、害虫に弱く、また昆虫による受粉の機会にも恵まれないので、一代限りで終わってしまう可能性がつよく、自然界ではなかなか見当たらないのはそのためといわれています。
厳しい場所に咲いたこの白花、来年も生えるかどうか難しいところですが、忘れずに観察することにしましょう。