6月上旬、標高500mほどの丹後半島木子地区では、大阪よりかなり遅れてミズキ:水木(ミズキ科ミズキ属)の白い花が咲いていました。
早春に枝を切ると樹液が滴り落ちるのでこの名があり、高さが10m以上になる落葉高木です。幹が直立し、枝がみな車状につく独特の樹形をつくります。5~6月ごろ枝先にごく小さい白い4弁の小花を固まって咲かせるので遠くからでもよくわかります。
人家や里山近くに多いなじみのある木で、今でも正月にミズキの枝に米粉で作った団子や繭玉を挿して神棚に飾り五穀豊穣を祈る風習が残る地方があるそうです。
材が白くて美しいところからこけしの材料に使われます。また正月の雑煮などに使われるヤナギ箸(祝箸)のおおくはミズキの枝を削ってつくられているそうです。