いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

世襲制限より国会議員の定数を削減せよ!

2009年06月06日 08時06分53秒 | 兎に角書きたいの!
 現在、与野党とも「世襲制限」の議論が活発であるが、この議論は国民騙しのまやかしである。私は世襲制限には反対である。
 世襲制限論の根拠は、現在は「地盤・看板・かばん」がなければ国会議員になれないということだろうがその選択は国民が持っている。世襲で何故悪いのか。

 英国の保守政治思想家マイケル・オークショットは、政治とは技術的知識ではなく、実践的知識である。それは「教え、学習する」ものではなく、「伝え、獲得する」ものであるために、少なくとも3代かけなければ、まともな政治家は生まれないと論じている(ジャーナリスト 東谷 暁)。

 そして世襲によって承継される「老舗」は、濃密な人間関係によって技術を伝承し数百年以上にわたって継続されていく。
因みに創業100年以上の企業数は世界で日本がダントツである。そして日本で最古の企業は西暦575年発祥の「金剛組」でその技術が脈々と伝承されてきている。仕事は宮大工といわれる特殊な技術を持ち神社仏閣を主な仕事先としている。これが日本の伝統文化である事を見れば世襲が一概に悪とは言いがたい。時間を掛けて検討したらどうか。「世襲制限」は選挙目当てのアドバルーンと私には思えてならない。本質を覆い隠すための。

 それよりも国民に議員に緊張感を持たせる少数精鋭と言うことで国会議員の定数削減を今回の選挙の与野党対立軸の一つにして欲しい。

 現行の議員定数は、衆議院480名・参議院242名となっている。
 民主党は平成19年の参院選マニフェストに、衆院の比例代表定数を80削減して100にすることを明記した。鳩山由紀夫代表は次期衆院選でも同様の公約を掲げる考えを示している。

 一方自由民主党内における議員定数削減案がいろいろと出されている。
 1 衆院を300以下にする
 2 衆参両院で約4割削減(衆院300・参院144)
 3 衆院を300に
 4 10年後に、定数500の一院制に
 5 定数450の一院制に(今後4年間は衆参両院で3割削減)
以上は、自民党改革実行本部が自民党内の五つの議員連盟から聴取した内容とのことである。

 大阪府の橋本知事が言う「ぎょぇー」という改革を実行すべき削減案をまとめ今度の選挙の政権公約としてまとめていただきたい。
 民主党は参院選で勝利したにも関わらず参議院の定数削減についてはだんまりを決め込んだ。

 見せ掛けの「世襲制限」等と言わず堂々と正面から国会議員の定数削減を実施した方がよっぽど国家に益があり国民は議員の活動状況を真剣に見守ることになるだろう。とすれば、世襲議員は世襲議員としてではなく如何に国の為に国民の為に働いたかで自然に淘汰されていく。

 そうすれば世襲議員のうち何割か議員として存在することになる。ふるいにかけられ残った議員こそが国民の選んだ先生方となる。3親等以内の親族の立候補を禁止するなど日本の政治文化を破壊するものだ。

 世襲議員の誕生を阻止したいのなら「議員の定数削減」を実施すれば何回かの選挙によって無能な世襲議員は自然に消えていく。

 今回の選挙の政権公約を与野党がどのような形で掲げるか注意深く見守って生きたい。「世襲制限」の提言は止めて「議員定数削減」を明快に「ぎょぇ~」と言われるような政権公約を期待したい。

 それにしても三世代議員に当たる鳩山由紀夫民主党代表と鳩山邦夫総務相兄弟ののこの軽さは一体何に起因しているのだろうか。時代か!世相か!世襲か!生い立ちか!それとも日本の行く道を暗示しているのだろうか!
 
コメント
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