いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

不動産取得と光熱水費

2007年06月04日 11時13分13秒 | 兎に角書きたいの!
 松岡利勝農水相は、5月28日自らの命を絶った。ご逝去に心から哀悼の意を表します。
 政治資金規正法に伴なう「資金管理団体」の資金処理を巡って色々と議論されている。当初、「光熱水費」の活字に「水道光熱費」の誤りではないかと思ったほど初めて聞く熟語であった。個人事業者が決算書を作成するための手引によると「水道光熱費」は、水道料や電気料、燃料費と説明されている。
 政治資金規正法で定められた支出の内訳は。
1 人件費…政治団体職員の給料、手当てなど。
2 備品・消耗品費…机、いす、複写機、自動車等の備品、封筒、鉛筆等の購入費。
3 事務所費…事務所の地代、家賃、電話使用料、切手購入費、事務所の維持に通 常必要とされるもの。
4 政治活動費…組織活動費、選挙関係費、機関紙誌の発行、寄付、交付金、その 他と具体的に列挙されている。
 ここで不思議と言うより奇奇怪怪であるのは、与党、野党、マスコミ報道関係も
光熱水費については議論するが不動産の取得については深く追求しないその異常さにである。同じ政治資金の支出であるにもかかわらずである。
 民主党の小沢一郎代表は、不動産取得について確かに公表した。しかしその取得についてほとんどがだんまりである。新聞報道によれば「民主党の小沢一郎代表の資金管理団体が10億円を越す不動産を所有している」と言うことである。不動産を取得すれば、売買契約書、領収書、登記簿謄本が存在するのは通常のことでこれを公表したからといってどのような免責事項に該当するのか。しかも、資金管理団体との「覚え書き」を公表したが、その書式に至ったは、小澤一郎と小沢一郎と漢字が異なりしかも資金管理団体代表の小澤一郎と記しているが印鑑の押印がない。こんな覚え書きをよくも公表したなと思った。それで、政治資金を適正に処理していると言えるのだろうか。小沢代表は法律の勉強をし法律には詳しいと小沢自民党幹事長のときに聞いたことがある。
 不動産登記法では、登記名義人が真正な所有者と推定されている。政治資金で取得した不動産の名義人は、小沢一郎名義である。それは資金管理団体名では登記できない点登記には間違いはない。しかし、もしこの問題が出てこなかったらとしたら取得不動産を売却しその売却代金はどう処理されることになるのだろうか?
 政治資金規正法での定めには不動産取得については何も規定していない。恐らく制定時には不動産を取得すると言うことは想定外のことで精々備品としての自動車が大きな金額であるとの認識であっただろう。
 何故、「光熱水費」と「不動産取得」を平行追求しないのか。野党は自分のところの代表であり追求しにくいであろうが、自民党、マスコミは何故黙り込んでいるのだろうか。特に、マスコミの人達。
 自民党は、資金管理団体で不動産を所有している党所属の国会議員3人に対し、不動産売却を指示したと5月22日の産経新聞は報じている。取得不動産も「プレハブ造りの選挙事務所」だとのことで小沢代表の取得不動産とは比較の対象にならないしろものである(小沢氏はマンション、住宅を取得)。
 2月23日の読売新聞の報道によれば、山崎派総会で「政治資金による不動産取得が10億円以上にのぼる数字を見て、がく然とした。政治資金規正法で(政治資金の)資産運用は禁じられているので、違法性が非常に高い」」と批判した。
 津島派総会では、税金がかかっていない金を集め、いくらでも不動産を買い集めることができることにつながる。……
 丹羽総務会長は、「10以上のマンションや住宅を政治資金で購入するのが適当か、政治活動の上で必要なのか。国民が判断することだ」と語ったと言う。
 何とも対応が甘い。政治資金規正法改正案は、不動産の売却の義務付けについては、憲法29条で定める財産権を侵害する恐れがあるとして改正案に折り込むことを見送っている。との報道もある。結局は、積極姿勢ではなく負の姿勢で検討しているからこんな結論になってくる。
 兎に角不思議でならないのは、マスコミがこの不動産の取得について徹底的に不動産の取得の時期とか、取得資金の源泉とか、取得金額とか、利用状況とか、収益金の流れなどを調査報道することから忌避しているとしか思えない。光熱水費は、数年間の支出額の合計額は1億円程度だと言う。いずれにしても、取得不動産からの収益金がどのように処理されているかの1点をとっただけでも大きな問題だろうと私は思う。
 小沢代表は、不動産取得を公表した後はダンマリを決め込んでいる。5月29日の産経新聞の社説では、松岡農水相自殺「政治とカネに蓋をするな」との表題だが小沢一郎代表の不動産取得、その売却については一言も一字一句も表現されていない。何故なのだろうか。これが政治と言うものか。私は思う。与党も野党も政治資金については同じ穴の狢だということだろう。政党助成金の法制化はよくなかった。今後は廃止の方向で検討していくべきと考える。だが、今や既得権益となってまかり通っている。年金改革に隠れてうやむやな政治資金の改正で処理されてしまってはたまらない。
 「巨悪ほど良く眠る」であってはならない。こんな後ろ向きのことしか言えない自分が哀れだな~と思うとなお哀れになってしまう。だけどこうして「ブログ」を使って自分のストレスを発散することができる今の自分は幸福である。この世の中少しでも一歩一歩前進し良くなり住みよい世の中に変化していくことに期待と希望を抱いて自分の夢を描いてゆきたい。


コメント
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