goo blog サービス終了のお知らせ 

穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

カントの主題による様々な変奏曲

2016-03-11 08:03:27 | カント

1:隣の豪邸の令嬢に横恋慕スタイル

ヘーゲル、フィヒテ、シェリングなど

貧民街から道路一つ、崖一つを隔てて聳える豪邸の深窓の令嬢、「物自体」姫に横恋慕する一群の哲学者達である。男は「物自体」が手の届かない所にあるのが我慢出来ない。様々な手練手管、アクロバティックな理論構成で物自体姫をものにしようとする。ドイツ観念論のアルゴリズムはこれで大体カバーできる。

 2:「物自体」姫が隔離されているから代替物で我慢しようとするハンス・ファイヒンガー(1852−1833)の(かの様に、as if)の哲学。ある意味では老齢のため未完に終わったカントの「自然科学の形而上学」に一つの答えを出した。ちなみにファイヒンガーはE・ハルトマンとならんで森鴎外のお気に入りである。

 3:自分の中に閉じこもる自閉症タイプ、キルケゴール

 4:物自体の上を行く超人タイプを目ざす、ニーチェ

 5:中世回帰、祈りによって絶えず存在(神)を問い続ける、ハイデガー



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。