私が川崎の会社に勤務していた当時、上司であるKさんから聞いた話が、今でも妙に耳に残っていて、ときどき思い出すことがある。そのKさんは、私の結婚式の時、乾杯の音頭をとってくれた方で、飄々としたその物腰は、昔の良寛さんそっくりなイメージで素晴らしい方だ。
たしか青森県出身だった、と、私が記憶している、そのKさんは、以前、彼のお母さんに関して、こんな話を私に聞かせてくれた。--
当時、Kさんのお母さんは、青森の実家で、ひとり暮らししていて、毎日のように、家の周りに生える雑草を刈り取るのに、忙しく過ごしていて、結構、そのことが、お母さんの生きがいになっている、との、ことであった。
で、お母さんは、家を取り囲むように生えた雑草を、端から毎日、少しづつ刈り取っていき、翌日には、それに続く、となりの雑草を刈り取る、というやり方で、過ごしていて、1周分ぐるっと刈り取るのに、一ヶ月くらいかかる、という。ところが、一ヶ月くらいかけて、1周分刈り取るのが終わる頃になると、最初に刈り取り始めた場所には、再び雑草が生えていて、お母さんは、その後も毎日のように、額に汗して「忙しい、忙しい」を繰り返して、雑草取りを繰り返ししているそうな。
こうして、いつになっても終わらない、お母さんの雑草取りは、その後も毎日のように続いていて、結構、お母さんは、充実感に満ちた、「生きがい」ある生活をエンドレスに送っているのだ、という。
--
この話、何故か今でも、妙に耳に残っていて、ときどき思い出す。でも、Kさんは、67歳の若さでこの世を去ってしまい、実に残念である。
たしか青森県出身だった、と、私が記憶している、そのKさんは、以前、彼のお母さんに関して、こんな話を私に聞かせてくれた。--
当時、Kさんのお母さんは、青森の実家で、ひとり暮らししていて、毎日のように、家の周りに生える雑草を刈り取るのに、忙しく過ごしていて、結構、そのことが、お母さんの生きがいになっている、との、ことであった。
で、お母さんは、家を取り囲むように生えた雑草を、端から毎日、少しづつ刈り取っていき、翌日には、それに続く、となりの雑草を刈り取る、というやり方で、過ごしていて、1周分ぐるっと刈り取るのに、一ヶ月くらいかかる、という。ところが、一ヶ月くらいかけて、1周分刈り取るのが終わる頃になると、最初に刈り取り始めた場所には、再び雑草が生えていて、お母さんは、その後も毎日のように、額に汗して「忙しい、忙しい」を繰り返して、雑草取りを繰り返ししているそうな。
こうして、いつになっても終わらない、お母さんの雑草取りは、その後も毎日のように続いていて、結構、お母さんは、充実感に満ちた、「生きがい」ある生活をエンドレスに送っているのだ、という。
--
この話、何故か今でも、妙に耳に残っていて、ときどき思い出す。でも、Kさんは、67歳の若さでこの世を去ってしまい、実に残念である。