min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

ボブ・メイヤー著『抹殺』

2010-03-08 22:38:48 | 「マ行」の作家
ボブ・メイヤー著『抹殺』(原題:CUT-OUT) 二見文庫 1996.6.25 初版 690+tax

オススメ度:★★★☆☆


実は前回読んだ「チャイナ・ウォー13」の次に「バイオ・ソルジャー」というのがあって、本作はライリー・シリーズの第三弾ということである。
「バイオ・ソルジャー」が見付からないので飛ばしてしまった。本編で登場するドナ・ジャニーニというシカゴ市警の女性警部補はこの「バイオ・ソルジャー」でライリーと出会い、ライリーの命の恩人となったということだから、本当はこれも読むべきであったろう。
とはいえ、物語の連続性はない模様なので大した問題ではない。

さて、物語の内容は、犯罪組織のボスを裏切り、法廷にてボスの有罪を確定させた不動産業者のコップ。彼は更にボスの金まで着服していたようだ。
妻のリサと共に政府の証言者保護プログラムで身を隠そうとしたのだが、彼らの前に現れたのは謎の暗殺者たち。
コップは殺され、からくも逃れたリサが助けを求めたのは前述のシカゴ市警の女性警部補ジャニーニであった。
事の重大さを察知したジャニーニはライリーの助けが必要と感じて彼に連絡したのであった。
彼らは犯罪組織と謎の暗殺者集団の双方から追われる状況となり、徐々に追い詰められていく。
彼らが最後の決戦場に選んだのはかってライニーがジャニーニを連れてトラッキングしたグレート・スモーキー山系の深い山中であった。ここで生き残りをかけた壮絶な銃撃戦を繰り広げる。
今回は軍のミッションではなく、個人的な事件、それも米国内の事案ではあるが、使用する武器及び戦闘の派手さは国内とは思えない代物。
最後に究極のドンデン返しが待っているのであるが、ちょっとこれは説得力にかけるところがあるか。
ライリーのプロの軍人としての強靭さの中に、シャイで献身的なストイックさが際立つ一遍である。