最近の政治や日大に関するニュースを聞くたびに思うのは、“よくもまあ、これだけあざとい人ばかりが…”ということです。
この「あざとい」という言葉は、漢字交じりでは「小賢しい」と書くようで、<Goo辞書>に拠ると、
1.やり方があくどい。ずうずうしく抜け目がない。
2.小利口である。思慮が浅い。あさはかだ。
と、ありました。
どちらかというと女性への悪口として「あざとい女だな~」という風に使われるのが主で、男性に対してはあまりあざといという言葉を使う機会は少なかったように思えますが、現代では主に「やり方があくどい」や「小利口で抜け目がない」という意味で男性に対しても使われます。
イメージとしては「計算高い」とも似たような意味になりますので、男性に使ってもおかしくはないでしょう。
単に抜け目がなく計算高いのではなく、「そのわざとらしさ、不自然さを第三者に見透かされている」ので浅はかであるとか思慮が浅いというような意味になるのです。
表面だけ取り繕って本質を見抜かれている場合に使う言葉というわけですね。
また、「あざとい」は、関西では「あどけない」という意味があり、それにも通じる「戯る(あざる)」が語源になっているという説も強いようです。
確かに、「あざとい」という言葉は幼い少女や動物などの「あどけない」仕草が心情をくすぐるときに使うことが多いですね。そしてそれを半ば褒め言葉のようにも使ったりします。
「あざとい」と「あどけない」は一見正反対の意味のように思えますが、このような由来・語源があることを考えると納得です
「小賢しい」と書くと、「小賢しい(こざかしい)」と非常に似ていますが、「小賢しい」は<goo辞書>では、
1 利口ぶっていて差し出がましい。生意気である。
2 何かにつけて要領よく振る舞っている。悪賢くて抜け目がない。
ということで、少し違うようです。
但し、どちらの言葉にも「小」という字がついていますが、この「小」という言葉をつけるだけでどこか皮肉めいた意味になります。
日本語において「小」が付いた言葉はいくつかありますが、小姑、小利口、小うるさい、などいずれも悪い意味として使われているものばかりでしょう。「小聡明い」「小賢しい」もその一つというわけです。(まさ)
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