老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

ややこしい日本語 その(36) ~夾・莢・爽~ 

2023年01月16日 19時29分03秒 | 面白い言葉や語源など

(今日は夕方から冷え込みが強くなり、昨日までの暖かさに慣れた体には堪えていますが、熱いブリ大根温まりました。今日も言葉に関する書き込みです。)

 植物が好きで良く写真を撮っていますが、マメ科植物の種子を包んでいる「莢(さや)」という字が、「夾(きょう)」や、爽快の「爽(そう)」と非常に似ており、何か関係があるのかなあと思って少し調べてみました。

◆まず、「夾(きょう)」ですが、

・<コトバンク>などに拠ると、大+人+人。人の正面形である大と、その両脇にそれぞれ人を挟(さしはさ)む形で、挾(挟)の初文とあり、
1. はさむ、さしはさむ、おびる、
2. 助ける
3.挟みはさみ、はめこむ、はさまれたところ
4.狭と通じ、せまい      という意味がある様です。

・鋏(ハサミ)や、(きょう/やまあい)、山峡のなどは共に、左右が相寄り狭いという事に由来し、任侠のは助けるという意味に由来するようです。

・更に、両わきから中のものをはさむ意味で「夾角・夾撃」とか、 物の間に入りまじる意味で「夾雑」とかいうような言葉も派生しています。


◆この「夾」にクサカンムリが付いた「莢(キョウ・さや)」ですが、

・上記の「夾」から転じて豆類の種子をはさむ外皮のことを意味します。

・更に、その形をしたものとして「薬莢」などのような言葉も出来ています。

・また刀の鞘(さや)は、刀剣類の刃を保護するための筒のことですが、この「莢」から生まれた言葉だといわれています。



「爽(ソウ)」は、一見「夾」や「莢」に似た文字ですが、「夾」とは関係がないようです。

・部首は「大」で、×印にも見える四つの「メ」は人の胸に加える文身(いれずみ)を示し、文様の美しさから、「あきらか」「さわやか」の意となった。

・この「爽」を使った言葉には、爽快(そうかい)、颯爽(さっそう)、爽涼(そうりょう)などがあります。

・元々は、“たがう、たがえる。間違う、誤る。傷つく、損なう、失う、敗れる、損なう”という意味もあり、喪失などの「喪」と通じた漢字でしたが、今ではほとんど使われなくなったようです。(まさ)


今晩の夕食 温かい湯豆腐/ブリ大根と笹ガレイ

ブリ大根


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