老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

伏見を訪ねて  その②  ~石峰寺とその周辺~

2017年10月20日 19時39分00秒 | 旅行/色々な風景
 伏見稲荷大社の千本鳥居への挑戦の後、近くで簡単な昼食を摂って、主目的の石峰寺へ向かいましたが、流石は京都です。短い距離なのに付近にはあちこちと見所が多くて、いつもの欲が出て、なるべく多く回りたいとの気持になりました。

 しかし、山登りで脚が少し疲れているのと、天気が段々と下り坂になるのが気がかりで、ごく近場だけにしました。

<ぬりこべ地蔵>
 伏見稲荷大社から石峰寺への途中にありますが、歯の痛みに効果があると言われている有名なお地蔵さんです。

<石峰寺>
 ぬりこべ地蔵から数分歩くと、こんな所に古刹が?と不思議な位静かな住宅街の山手にありました。
黄壁宗の寺院とあって、中国風の門をくぐると静かな佇まいの本堂があり、その横を通りお目当ての五百羅漢のある裏山に向かいました。

 伊藤若冲が京都の大火災で家を焼失した後は、このお寺に庵を結んだと言われており、そのご縁で境内には若冲のお墓がありますし、五百羅漢は若冲が下絵を書いて石工に彫らせたようです。

 因みに「羅漢」とは、釈迦の説法を聞いて世人より供養されるに相応しい悟りを開いた聖者のことをいうようで、わが国でも室町時代以降に多くの羅漢像が制作されたようです。

 この石峰寺の羅漢は、釈迦の誕生から涅槃までの生涯を表現したもので、当初は1000体以上もあったようですが、現存するのは500体以上あるようです。

 先程の伏見稲荷の賑わいと比べると、私たちの他には一組の参拝者しかいない静かな環境の裏山を巡りましたが、長年の風雨の為か少し丸みを帯び、苔むした石像は何とも言えない趣がありましたが、最大の魅力は石像の顔の表情でした。

 悲しそうな顔、照れくさそうな顔、考え事をしている顔、穏やかな顔、にこやかな顔・・・ 色々な表情豊かな石像が寄り添い、或いは寂しそうに配置され、思わず見惚れました。

 一応、羅漢像の写真は禁止になっているのですが、余りの魅力に惹かれ、2回程シャッターを押してしまいました。ゴメンナサイ。

<宝塔寺>
 石峰寺から京阪電車の深草駅に向かう途中にある日蓮宗の寺院で、山号は深草山(じんそうざん)と言います。
平安時代の創建で、当初は極楽寺という真言律宗の寺院だったのがその後法華宗に変ったと言われており、多宝塔と四脚総門、本堂は国の重要文化財となっています。(まさ)


ぬりこべ地蔵

石峰寺への道。周囲は閑静な住宅地です

石峰寺の中国風の山門

本堂

伊藤若冲のお墓。「斗米菴若冲居士墓」

羅漢参道への唐門

羅漢像

同上

宝塔寺 総門と仁王門

仁王門

多宝塔

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。