老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

ややこしい日本語 その(44) ~真逆~

2023年11月28日 19時03分44秒 | 面白い言葉や語源など

 現在では、「真逆」という漢字を見ると<まぎゃく>と発音する人が多いでしょう。  

 確かに、「ある物事と他の物事が全く反対であること」という意味で、この言葉が一般的に使われているのは事実です。

 しかし、<毎日ことば>に拠ると、この「真逆(まぎゃく)」は2004年の新語・流行語大賞にノミネートされたように歴史の浅い語で、言わば若者言葉とでもいうべき言葉で、元々は「正反対」といっていた言葉が「逆」を強調した「真逆」という言葉に変わっていったということです。

 言葉というものは、時代時代で変化するものなので、「真逆(まぎゃく)」という言葉が、「正反対」に置き換わっても、その意味がより鮮明になるのなら問題はありません。


 但し、少しややこしいのは「真逆」という漢字は「まさか」という言葉の当て字として使われることで、辞書で「まさか」を当たると「真逆」という漢字も出てきます。

 「まさか」という言葉は、<goo辞書>に拠ると、

名詞として、
1 今まさに物事が目の前に迫っていること。予期しない緊急の事態にあること。「—の場合に役立てる。

2 目前のとき。さしあたっての今。

また、副詞として、
1 (後に打消しや反語の表現を伴って)
㋐打消しの推量を強める。よもや。「—彼が来るとは思わなかった」「この難問を解ける者は—あるまい」

㋑ある事がとうてい不可能だという気持ちを表す。とても。どうしても。「病気の彼に出て来いとは—言えない」

2 その状態であることを肯定して強調するさま。まさしく。ほんとうに

のような意味で使われますが、「真逆」或いは「正反対」という意味はありません。



 従って、「真逆」と漢字を使用する場合は、「まさか」なのか「まぎゃく」なのかで、全く違う意味になってしまうという問題があり、何らかの方法で明確な区別が必要です。

 毎日新聞用語集では、<副詞「まさか」としたいなら平仮名書き。「まぎゃく」ならば俗語なので、引用や話し言葉を特に生かす場合以外は「正反対」「全く逆」などのように言い換える>ということになっているようです。

 ややこしいですね・・・(まさ)


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