老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

安倍政権の支持率アップ?

2020年09月11日 19時20分02秒 | 政治・経済・環境・核兵器など
 最近驚いたのは、各新聞社の世論調査で安倍政権の支持率が急上昇しているとのニュースです。

 私も、安倍首相の辞任意向を聞いて、“やっと一区切りか、同じ高齢者として病気対応に専念して下さい”という気持は湧きましたが、とても「ご苦労様」とか「良くやったね!」とかいう気持は湧きませんでした。

 やはり、総理大臣という最高権力を持つ公人として、その在任中になされたことが余りにもお粗末という事です。
 国の将来と言う事を口にしながらも、モリカケ/桜を見る会に代表されるように、国費を利用してのお友だちへの利益誘導や、法律違反を平気で犯して逮捕されるようなレベルの取り巻き連中を政府の要職に抜擢したり、一言で言えばお友達や親しい人への優遇の連発で、全く言語道断です。

 また、安倍政権の実績として経済活性化を挙げる人が多いのですが、果してそんな実績があったのでしょうか。
・確かに株価は上昇した様ですが、これは企業の業績向上に拠るものではなく、異常な金融緩和に拠る過剰資金と偶々アメリカの好景気に引きずられたもので、日本経済の実情反映とはほど遠いものでしょう。
・また株価の上昇で多少潤った人があるかも知れませんが、むしろ企業や個人の格差拡大をもたらせたのが安倍政権下の実情でしょう。
・その挙句に、負の成果として国の借金だけは着実に拡大し、日銀の体質も非常に歪なものとなっていて、このツケは我々世代ではとても解決できるものではなく、子や孫の代の大きな負担となるでしょう。


 何よりも、安倍政権は「経済」だけを大事にしてきました。
確かに経済は国家にとって大事な要素ですが、それより大事なものがあるという視点は全く感じられませんでした。それは「人」なのです。
 思い出したように、「一億総活躍」とか「女性の活用」などという言葉を付け加えてきましたが、その政策からは「人」を重要課題とするとの意思は全く感じられませんでした。


 要するに、心に響く様な事は何もしなかったという事です。
スポーツ選手でも、“記録よりも記憶に残る!”をモットーとしている世の中で、政権担当の最長記録を更新はしたものの、国民の心に残る様な政策が何もなかったというのが、安倍政権の実績なのです。


 それと共に、自分に都合の悪い事がらに対しては、ウソや詭弁を繰り返すと共に、内閣官房の力を強めて官僚の人事権を掌握した結果として、自己の説明に合うように公文書の改竄や破棄を容認し、挙句の果てはそれにたずさわった公務員が自ら命を断つに至ったことに対しても平然とされている様は、今後の日本の政治の在り方を大きく歪める事になるでしょう。


 公人としてのこれらの行為は、例え本人が体調を崩されたにせよ帳消しになるものではないでしょう。


 それにしても、優しすぎる(?)日本人が多すぎるように思えます。
「水に流す」とか「去るものは追わず」「武士の情け」とかいうような浪花節的な情緒を日本人の優しさと勘違いされているのではないでしょうか。
個人レベルのことならそれで良いのかも知れませんが、国の最高責任者として長年にわたりおかしな政治を繰り返してきた公人に対しては、もっと毅然とした態度を採らなければ、国民を無視したこの国の政治屋の姿勢は変わらないでしょう。(まさ)