老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

原発再稼動に関する疑問 

2017年09月08日 19時32分23秒 | 原発関係
◆ここの所、停止中の原発の再稼働に向けての動きが急ピッチで進んでいます。
・関電では福井県にある大飯原発3号機を来年1月中旬に、そして同4号機を3月中旬に稼働させる。
・九電も、玄海原発3号機を来年1月に稼働させる。
という予定で、いずれも8月下旬に機器性能の確認の為の使用前検査を原子力規制委員会に申請したとのことです。安易な再稼動承認が非常に気になります。

◆そんな中で、更に気になるのが東電より申請していた新潟県の柏崎刈羽原発6・7号機の再稼動についても、規制委員会は9月6日に技術的な審査結果と東電の電力会社としての適格性に対して合格を与える方針を固めたとも伝えられていることです。

・この「適格性」については規制基準には規定がないのですが、東電が福島第1原発事故の当事者であり、莫大な事故処理費用の負担が見込まれること。更に福島第1原発の事故処理に関して未だに汚染水や放射性廃棄物などの処理に対して明確な方針を出し得ていないことに対して、規制委員会が7月の打ち合わせ時に廃炉に対する基本的な姿勢を文書で示すように求めていたもののようです。

・これに対して8月末に東電から提出された文書では、“廃炉をやり遂げる”との決意表明はあったものの、廃炉作業に対する「覚悟」と「実績」には触れていなかったようです。
それにも拘わらず規制委員会が前向きの評価に転じたのには、この適格性評価は法的な根拠がないので、訴訟のリスク等もあるために具体的な処理策の要求は避けたとか、規制委員会の田中委員長の任期が9月18日なので、それまでの結論を急いだとか噂されていますが、何れにせよ7月の要求が当然であろうかと思います。

・但し、この柏崎刈羽原発の稼働に際しては新潟県が、◇福島第1原発の事故原因、◇健康や生活への影響、◇安全な避難方法という「3つの検証」を県独自で行うとしており、これには3~4年は掛るとされており、実際の稼働再開までにはまだまだ紆余曲折がありそうです。(まさ)

(この項については、9月7日付の「毎日新聞」の記事を参考にさせていただきました)