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老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

相身互い

2024年09月22日 19時03分58秒 | その他
(地震からの復旧も進まない内に、今度は豪雨被害。能登半島を襲う容赦のない自然の脅威には言葉もありません。大阪では今日は久しぶりの大雨の後、空気が入れ替わったのか、少し秋を感じるようになり、久しぶりにクーラーを切っての夕食で、今晩もクーラーなしで眠れそうです)

 80を過ぎたエエオジンがと笑われるかも知れませんが、私が好きな歌手の一人が小田和正で、特に彼の『今日もどこかで』がお気に入りです。
今年の格別の暑さで、最近はすっかり昼寝の癖がつきましたが、この昼寝時などにCDをよくかけています。

 昨日もこの曲をかけながらまどろんでいると、不意に普段は全く使わない「相身互い(あいみたがい)」という言葉が浮かんできました。
「相身互い」とは「相身互い身」の略で、正確には<同じ境遇にある者どうしが同情し、助け合うこと。また、その間柄>という意味らしく、直接にはこの歌とは関係がありません。

 何故この言葉が? と思ったのですが、数日前に親しくしている九州の友人から【兼ねて療養中の最愛の妻が7月に亡くなった】との知らせを受け取ったばかりでした。

 この友人に対する「相身互い」という気持ちと、私の心に深く入り込んでいる『今日もどこかで』の
<気づかぬうちに 助けられてきた 何度も 何度も そしてこれからも> とか
<数え切れない やさしさに 出会ってきた> 
<その一歩を もう ためらわないで 誰かが きっと 受け止めてくれる>
とかいうような歌詞が、知らぬ間に重奏したのだと思います。

  それにしても、小田和正はまだまだ素晴らしい声ですね。
暫く前にTVで観た時は、少し背中が丸くなって年老いた感じのする外見とは全く違うような相変わらずの声に聞き惚れていました。

また、余談ですが中條てい氏による小説「アイミタガイ」(幻冬舎文庫)というのがあり、映画化され(監督・草野翔吾、主演・黒木華)11月1日に公開されるようです。
原作は読んでいませんが、機会あれば観てみたいですね。(まさ)



ややこしい日本語 その(67)  博打(ばくち)と賭博(とばく)

2024年09月15日 19時18分36秒 | その他
 賭けごと或いはギャンブルという言葉もありますが、「賭博」或いは「博打」という言葉もあり、その違いは何なのか気になっていました。

 (A)
賭博:お金などを掛けて勝負をすること
博打:賭博の範疇に入るもので、方法がさいころや トランプカード、花札などに限定されたもの。

(B)
賭博:賭事(とじ)」と「博戯」という言葉の「賭」と「博」を合わせたものが発祥と考えられています。「賭事」と「博戯」はともに「ギャンブル」ですが、「賭事」は参加者自らがゲームの勝敗に直接に参加もしくは関与できずに、その結果に従うものを表し、「博戯」はゲームの勝敗に参加者自体が関与するものであり、前者「賭事」の例として「競馬」「競輪」「野球賭博」など、後者「博戯」の例としてお金を賭ける「麻雀」や「ゴルフ」などがあげられます。
博打:賭博とほとんど同じ意味ですが、「博打」はサイコロや花札を使う「賭博」の一種。

  とかいうような説明はありましたが、何れもスコンと腑に落ちるものではなく、結局両者の違いを調べることは断念しました

 この違いを知りたいと思ったのは、今でこそ仲間が居らず全く遠ざかっていますが、私自身サラリーマン時代は麻雀に明け暮れた時期がありましたし、パチンコや競馬などにはまりこんだ生活を送っている知人がいますので、賭博と博打のことをもう少し知りたいと思った次第なのです。

 もう一つ言えば、日頃から何気なくしているジャンケン阿弥陀くじ、更に宝くじなどがどのような位置づけになるかも知っておきたかったのです。


 賭博も博打も、ある程度は偶然の勝敗により財物や財産上の利益の得喪を争う行為で、当たれば何倍かのお金が手許に入り、外れれば賭けたお金は失いますので高リスク高リターンの典型的なもので、原則的には禁止されてはいますが、何かを賭けて自分の運を占うとか、一獲千金を目論むというのはどうやら人類にはよほど魅力的な行為らしく、どうしてもなくなりません。
  
 となると、政府や自治体にとってこのように大金が動く賭博・博打は大きな財源の魅力なので、利益金の一部を社会福祉に回すということを言い訳にして公営というシステムで競馬・競輪・競艇・オートレース・宝くじ・サッカーくじなどを運営していますし、更には私が住む大阪のIR事業のように自治体が主体になって新しい賭博行為を運営しようというような動きもあります。

 更にパチンコのように、実態は博打行為であり、多くの中毒的な犠牲者を出しながらもその事業が長年にわたり堂々と認められているものもあり、「博打」「賭博」の社会的な位置づけも改めて明確にしておくべき時期ではないかと思っています。(まさ)

※この項は<imidas><LEGALUS>などを参考にさせていただきました。



茗荷(みょうが)あれこれ 

2024年09月13日 19時20分41秒 | その他
 冷奴が夏の主食であるような私には欠かせない薬味で、肉などと一緒に炒めても美味しくて我が家の冷蔵庫には絶えずありますが、先日不意に子供の頃に祖母から「茗荷を食べると物忘れする(或いは、頭が悪くなる)」と言われ、我が家では殆ど食べなかったことを思い出しました。

 ミョウガ(学名: Zingiber mioga)はショウガ科の宿根性の多年草で、英名はJapanese Gingerですが、東南アジア各地に自生しているが、食用で栽培されているのは日本だけとされる。

 食するのは花芽の部分で、それほど栄養価が高い野菜ではありませんが、その風味・香に人気のある爽やかな野菜として、日本原産の数少ない野菜の一つということです。

 名前の由来については、その花芽の香りの良さから「めが(芽香)」と称されていて、それが「みょうが」に転訛したという説もあるようですが、漢語「蘘荷」の呉音「にゃうが」が訛ったものだとか諸説あるようです。

 色々と調べている中で、驚いたのが昨日の私のブログ<「あほ・あほう」と「ばか」考 その② 語源など>の中で「馬鹿」の語源説の一つとして<③周利槃特(チューダ・パンタカ)説>というのを紹介しましたが、何とこの周利槃特(チューダ・パンタカ)が、茗荷とも深く関わっていて、「茗荷を食べると、物忘れする(或いは馬鹿になる)」という俗説の源であるということが判ったことです。

 周利槃特(チューダ・パンタカ)は、兄・摩訶槃特の勧めで仏弟子となったが、物覚えが非常に悪く、自分の名前すら忘れてしまうため、釈迦が「槃特」と書いた旗を作らせ、背中に背負わせてやった。しかし旗を背負ったことさえも忘れてしまい、とうとう死ぬまで名前を覚えることができなかったとも言われています。

 このような次第で、兄もそれを見かねて精舎から追い出し還俗せしめようとしたが、釈迦仏はこれを知って、彼に一枚の布を与え、「塵を除く、垢を除く」と唱えさせ、精舎(もしくは比丘衆の履物とも)を払浄することに専念させた。
 彼はそれにより、落とすべき汚れとは、貪(rāga)、瞋(dveṣa) 、痴(moha)という心の汚れだと悟り、すべての煩悩を滅して、阿羅漢果(阿羅漢果は修行者の到達しうる最高位であり、それ以上に学ぶ必要が無いので阿羅漢果を無学位といい、阿羅漢果に達した者を無学という)を得たとされ、十六羅漢の一人にもなりました。

 この周利槃特の死後、その墓所に生えた見慣れない草が生えていて、彼が「名」を「荷なって」いたことから、この草を「茗荷」と名付けたという俗説もありますし、また茗荷を食べると物忘れをすると言う俗説が生まれたようです。


 茗荷に関しては、茗荷を家紋にしていた武家も多かったようですが、これは「茗荷」の由来などには関係なく、「茗荷」の音が、神仏の守護を意味する「冥加(みょうが)」に通じたことからでしょう。

 そういえば、祖先の永代供養をお願いしている檀那寺のお世話役から毎年届くものに「冥加金のお知らせ」というのがあります。
 本来は、「冥加」は<神仏からの加護>の意味らしいのですが、冥加を受けたことに対する謝礼として寺院や神社に奉納された金銭や物資のことも「冥加」と称するようになったようです。

 また、江戸時代に山野河海などを利用したり、営業などの免許の代償として幕府や藩に対して支払ったりした租税がありましたが、これは金銭で支払われることが多かったために、冥加金(みょうがきん)・冥加永(みょうがえい、「永」=永楽通宝)とも呼ばれていたようです。
(まさ)

<JAグループ より>



大阪のイメージ(続) 地名編  ⑦淀川のワンド

2024年09月08日 19時10分45秒 | その他
 地名編の最後は「ワンド」です。
 私の散歩コースである淀川の岸に点在し、平常時には池のような水たまりで、希少水生動植物の生息地になっている独特の風景を造っていて、絶好の釣り場となっています。

 私も大阪に住むようになり「ワンド」という言葉は覚えましたが、漢字ではどう書くのか、またワンドの由来などについては不確かな点が多く、この機会に少し調べてみました。

 ご存知のように、琵琶湖から流れ出る瀬田川は、京都府に入る辺りで宇治川と名を変え、さらに京都府と大阪府の境界付近、大山崎町で桂川や三重県に源流のある木津川と合流し、この合流地点より下流が狭義での淀川となります。
尚、河川法上では琵琶湖が淀川の水源となっているようなので、宇治川/瀬田川も淀川となっています。

 淀川は、古くから大阪と京都を結ぶ我が国の重要水路で、江戸時代には30石船などが行き来していましたが、明治時代になり淀川の大阪⇔伏見間に蒸気船を就航することが必要になりました。

 しかし、淀川は土砂の流入が多くて、当時の平均水深は何と40cm程度位しかなく、蒸気船が通るための水深は150cmの水深が必要だったので、これに合わせた水深の確保と共に,蛇行の曲率を緩くする必要が生じました。
更に、淀川は氾濫が多かったので、治水対策も兼ねての大工事となりました。


 そのために採用された工法が、下記の図のように、「水制工」という工法で、川の両岸に小枝や下草、そして石の重りを置き「水制」を作り、流路を狭めることにより,掃流力を確保し,水深を維持しようとするもので、下流の天満橋から伏見に至るまで隈なく,800を超える両岸に水制工が建設されたと言われています。
水制工のイメージ(「大阪『地理・地名・地図』の謎」より引用)

 この水制と水制の間は本流とは繋がっているものの、普段は穏やかな水溜まりとなっており、「入り江」や「川の淀み」「淵」のことを「ワンド」と読んでいる地方があることから、淀川でも「ワンド」と呼ぶようになりました。漢字では「湾処」という字が当てられていますが、通常はカタカナ表示が多いです。

  その後、鉄道や道路の整備に伴い、淀川の水運は衰退することになりました。また1971年に淀川水系工事実施基本計画が改定になり,計画洪水流量が増大されたために,疎通能力の向上を図るため低水路の掘削,拡幅と整斉,長柄堰に代わる淀川大堰の建設,低水護岸や湾曲凸岸部での高水敷の建設が行われるとともに,高水敷の利用率向上のため高水敷の嵩上げ等が行われることになりました。
 その結果、ワンド,タマリは埋め立てられ,水制工はほとんど取り壊されることになり,現在では約50のワンドが残るのみとなってしまいました。


 しかし、ワンドは水流が穏やかなので土砂が溜まりやすく浅いので、次第に水生植物が生え、タナゴなどの淡水魚たちが生育・繁殖し始めましたし、露出した水制はいつのまにか草木に覆われて、陸上動物や鳥類の住処となり、ワンド独特の景観を形成しました。

 このため自然保護や共生の観点からのビオトープの普及に伴い、ワンドの価値の見直しも行われていて、淀川でも新しいワンド造りの動きがあるとともに、この淀川起源のワンドが各地の河川でも採用検討が行われているようです。(まさ)

※この項は「大阪『地理・地名・地図』の謎」(谷川彰英、実業の日本社)、<WIKIPEDIA><日本の地形千景プラス><大阪工業大学・淀川ワンド群の形成・衰退とその生態学的意義><大阪市立自然史博物館 みんなでつくる淀川大図鑑 (omnh.jp)><Heat カンタンに解説!ワンドの歴史を4コマで紹介>

現在のワンドの写真

①菅原城北大橋から 下流側(左岸)を見る。右が本流 左がワンド  
水制が砂で埋まりその上に生えた樹木が大きくなり、本流とワンドが仕切られているように見えますが、下記の⓸を参照下さい

②同じく橋の上から見た下流側(左岸)のワンドと本流(右側奥) ワンドは適当に区分されていますが、これが元の水制工の部分でしょう。

③堤防から見たワンド 大橋の上流側の左岸です。
手前の造成物は堤防の一部です。

⓸ワンドにはこのように本流と繋がっている個所もあります。
尚、ワンドとワンドの間の仕切りは大き目の石が粗く積まれているので、水の行き来はあります。



大阪のイメージ(続) 地名編  ⑥電話番号も柔軟に

2024年09月07日 19時08分44秒 | その他
 大阪市の市外局番は一応「06」で、府下のその他地域は「072」から始まるのということになっています。しかし、これは原則で、どうしても原則通りには行かない例外があります。

 例を挙げると、
・大阪市以外でも、東大阪・守口・門真・吹田・摂津・豊中・八尾市などは「06」で、大阪国際空港も「06」です。
・大阪市内でも南部の東住吉区と平野区の一部は「072」です。
・京都府に接する大阪府島本町の市外局番は、京都市と同じく「075」です。
・逆に、大阪市に隣接する兵庫県尼崎市は「06」です。

 また、電話料金についてはMA(単位料金区域)というのがあるようですが、例えば市外局番が同じ「072」である堺市と池田市ではこのMAが異なるために、お互いが電話する場合は「072」の市外局番号からダイヤルしなければならず、料金も市外扱いになるようです。

本当にややこしいです。(まさ)


今日の夕食 冷奴/キャベツ煮物/酢の物/鯛の塩焼き

キャベツ/ウインナー/シイタケ煮物

タコとキューリ

タイ切身の塩焼き