「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

やっと観れたよ「悪人」

2017年06月18日 | 映画・音楽
朝日新聞夕刊に連載され、毎日出版文化賞と大佛次郎賞を受賞した吉田修一の話題作を映画化した犯罪ドラマ。
九州のとある峠で起きた殺人事件をきっかけに、偶然に出会う男女が繰り広げる逃避行と愛を息苦しくなるほどリアルに描く。
監督は、『フラガール』の李相日。罪を犯してしまう肉体労働者を『ブタがいた教室』や大河ドラマ「天地人」の妻夫木聡、彼と行動をともにする女性を『女の子ものがたり』の深津絵里が演じる。
原作で巧みにあぶり出される登場人物の心理がどう描かれるのか、実力派俳優たちの共演に期待が高まる。

若い女性保険外交員の殺人事件。ある金持ちの大学生に疑いがかけられるが、捜査を進めるうちに土木作業員、清水祐一(妻夫木聡)が真犯人として浮上してくる。
しかし、祐一はたまたま出会った光代(深津絵里)を車に乗せ、警察の目から逃れるように転々とする。
そして、次第に二人は強く惹(ひ)かれ合うようになり…..シネマトゥデイより


2年半前に原作の『悪人』を読んで、吉田修一氏のファンになりました。
それ以降、僕の大好きな小説ベスト10に入り続けている素晴らしい作品です。

昨年の12月に図書館でDVDの予約をしてから半年あまり・・・(^^; 長かったぁ。

まぁ、待ちに待った甲斐がありましたよ!
出ているキャスト陣が素晴らしい(^人^) みなさんかなりの熱演&好演ぶりでした。

どうしようもない悲しみと愛です・・・。
殺した方の家族も、殺された方の家族も、関係者も、一つの殺人事件によって、逃れられない地獄の苦しみを味わいます。

二人の逃避行は、激しくも悲しく、そして切ないです(T-T)

特に深津絵里が「こんなに綺麗やったか?」って思うほど、美しすぎます。

映画の方もかなり評価は高いですが、やはり僕は小説の方が素晴らしいと思います。

★★★☆3.5ですね。
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程よいユルさでGood! (^o^)b「ターン」by北村薫

2017年06月18日 | 小説レビュー
〜真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。いつかは帰れるの?それともこのまま…だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。「BOOK」データベースより


と〜っても、穏やかで緩やかな文章でした(^-^)。
でも、程よい緊張感もありますし、シリアスな描写もあり、『ほのぼの』としたユルさではありません。

解説にも書いてある通り、この北村薫さんという作家の作品は、展開や結果を追いかけるのではなく、文章に込められた情景や感情を読みほぐしていくというよな感覚で読むといい作品だと思います。

さて、ストーリーですが、主人公が何十回、何百回と、同じ日を繰り返すうちに、自分の生きる意味、生かされている意味に気付き、その使命を果たそうとすることによって、無限地獄のような世界から脱出できるというお話です。

私たちも毎日毎日、同じ家族と朝を迎え、同じ電車で通勤し、同じ職場で、同じ人たちと、同じような会話を繰り返しています。

生きる意味や、自分の存在について考えることなどなく、ある意味、惰性的に毎日を過ごしています。

人生の半分を過ぎた、いまこの歳になって、これからの自分の生き方について、また考えてみたいと思います。

★★★3つです。
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