「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

やはり爽快!「ヒートアイランド」by垣根涼介

2017年04月29日 | 小説レビュー
〜渋谷でファイトパーティーを開き、トップにのし上がったストリートギャング雅。頭のアキとカオルは、仲間が持ち帰った大金を見て驚愕する。それはヤクザが経営する非合法カジノから、裏金強奪のプロフェッショナルの男たちが強奪した金だった。少年たちと強奪犯との息詰まる攻防を描いた傑作ミステリー。「BOOK」データベースより


垣根涼介氏の作品としては、「ワイルドソウル」、「光秀の定理(レンマ)」に続く三作目になります。

ワイルドソウルで心をブチ抜かれた僕は、一発で垣根涼介氏のファンになりました。

渋谷を舞台にしたストリートギャングを中心とした話で、この「ヒートアイランド」には、続編があるらしいので、楽しみにしながら読んでみました。

相変わらず、垣根涼介氏は、「強くて、賢くて、HEAT&COOL」ズバリ、男が憧れる「カッコいい男」を描かしたら日本一かも(^^;?

漫画でいうところの僕が一番大好きなコンビ、「池上遼一&武論尊」の世界ですな(^_^)b

ワイルドソウルよりスケールか小さいのは、この作品の方が先に書かれたからですね。

とてもよくストーリーが練られていて、途中からページを捲る手が止まらず、昨晩は1時30分まで読んでしまいました。

クライマックスからエピローグに向かう盛り上がりは、まるでスカイダイビングのよう!
一気に急降下し、「どんな結末がっ!」と期待させてくれました。しかも最後はパラシュートが開くようにフワリと着地させてくれて、爽やかな読後感です。

垣根涼介氏の入門編として、「ヒートアイランド」→「ワイルドソウル」という流れで読んでほしいです。
★★★★4つです。

ぽてぽてとした世界観「夜は短し歩けよ乙女」by森見登美彦

2017年04月27日 | 小説レビュー
~「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作。「BOOK」データベースより


現在、映画が公開されていますが、中々の話題作であり、図書館にあったので借りてきました。

森見登美彦氏の作品は初めて読んだのですが、この世界観と文体は好きですね~。擬音が沢山出てきます。

「ぽてぽてと歩いて」、「ぷぅーっと膨れて」、「もりもり食べました」等々、ヒロインのキャラクターと相まって、とても癒されます。  

また、舞台が京都なので、地名や方角などがすぐに連想でき、読んでいてわかりやすく、より一層楽しめました。  

ストーリーとしてはファンタジーです(^_^;) 現実と空想が入り乱れているので、しばしば冷めます・・・(-_-;)  

しかし、悪人は全く出てきませんし、登場人物の全てに好感が持てるので、読んでいて苦痛ではありません。  

映像で観てみたい気がしましたね。  
★★★3つです。

やったぜ!3勝\(^^)/

2017年04月23日 | 囲碁
今年で3回目のチャレンジとなる、囲碁の宝酒造杯に来ました(^-^)

一年目は1勝、二年目は2勝、そして今年は3回目なんで、3勝して、「三勝賞」の賞品を貰って帰るのが至上命題でした(^^;

2勝2敗で迎えた最終戦、厳しい戦いでしたが、何とか勝ちきりましたよ(^-^)v

一年間、囲碁クエストやcosumiで鍛えてきた甲斐がありましたわ(。´Д⊂)

リバーモータースさん!ありがとう(*'▽')

2017年04月22日 | 車・バイク
さて、わが愛車「スクーピー」ですが、2月に我が家にやってきて以来、絶好調で走ってました。

バッテリーもタイヤも交換し、シートカバーを張り替え、ドリンクホルダーも取り付けて、「次はオイル交換や」と意気込んでおりました。

しかし!先日の大雨の中、カッパを着て家までたどり着き、次の日の朝、普通に出勤したところ、500mほど走ったあたりで急に「プスン・・・」とエンジンが止まりました

その後、セルを回すとエンジンはかかるものの、アクセルを吹かすと「プスン」とかぶってしまい、エンジンが切れます

出勤時間は迫るし、「さてどうするか」と頭を巡らせ、とりあえずバイクを押して駅まで行き、駐輪場にバイクを止めて、そのまま出勤しました。

出勤途中にネットで「雨の日 エンスト」等で検索すると・・・

①プラグが濡れている?
②エアクリーナーが湿っている?
③キャブレターに浸水?

などが原因として考えられるらしく、「乾けば直ったよ」などという楽観的な意見もあって、「とりあえず天気もええから、帰る頃には乾燥してエンジンもかかるんちゃう?」と祈るような気持ちで一日を過ごしました。

夕方に駅に着くと、寂しそうにスクーピーが待っていました。そして祈る気持ちでセルを回すと、やっぱりエンジンはかかるのですが、アクセルを回すと朝と同じように「プスン」と切れます

仕方なく重いバイクを家まで押して帰り、とりあえず①のプラグを触ってみようと、プラグを引き抜き、調べたところ、湿っている様子はなく、プラグキャップもきれいでした。
②のエアクリーナーも調べてみると、確かに汚れてはいるものの、湿っているといえば湿っているし、「これが原因とは考えにくい
③のキャブレターは中々大変そうなので、とりあえずその晩は諦めました。

次の日、ネットでエアクリーナフィルターを注文し、またまたネットで原因を調べたところ、「①でも②でもなければ③のキャブが怪しい」という結論になりました。

土曜日になったので、朝からエアクリーナフィルターを交換してみましたが、様子は一向に変わりません。「ええいっ!いっちょやったるか!」と腕まくりをして、バラし始めたものの「生兵法、怪我の元」との格言通り、素人に手が出せるシロモノではなく、バラしている最中にカウルやシートを固定しているネジを失くしてしまったり散々でした

とうとう諦めて、最後の手段ということでバイク屋さんに修理に出すことにしました。

押して持っていくことを前提に、地元のバイク屋さんをネットで調べて、近場から当たっていったんですが、初めの2~3軒に電話で症状を伝えると、「見てみないとわかりませんが・・・場合によっては5万ぐらいかかるかも?」とか、「いまちょっと立て込んでるので、とりあえず預からせてもらって1週間ほど・・・」とか、「そのメーカーは取り扱ってません」、「引き取りだけでも料金がかかりますよ」など、どのお店も積極的に取り合ってくれませんでした

そして4軒目に電話をしたのがリバーモータースさんでした

症状を説明したところ、「とりあえず取りに行きますわ。」、「えっ?引き取りはお金かかりますよね?」、「取りに行くのは無料です。修理後に納品する場合のみ1,000円もらいます」「じゃあ直ったら引き取りにいったら無料ですか?」、「そうです。今から行きますよ」と、大変快く、20分後に早速取りに来てくれはりました。

トラックで来てくれたお兄さんは、とても好印象の方で、「多分、キャブだと思いますが、キャブじゃなかったらエンジンになるので、そうなると少し金額が高くなるかも知れません。」とのことで、バイクはトラックに載せられて行きました。

そして数時間後に電話がかかってきて「直りましたよ!」とのこと!
「やっぱりキャブが詰まっていました。バラして少し調整したら直りましたよ。ネジも付け替えておきました。」、「ありがとうございますおいくらですか」?、「8,000円です」、「ありがとうございます

ということで、歩いてバイクを取りに行きました。原因はキャブレターの詰まりで、雨は関係なく、たまたま長年の汚れカスが詰まってしまっただけのことだったらしいです。元気になって帰ってきてくれたスクーピーをこれからも大切にします。

本当に親切で丁寧なお店「リバーモータースさん」、僕のイチオシのバイク屋さんです。これからもよろしくお願い致します

こんなもんでしょ「夏への扉」byロバート・A. ハインライン

2017年04月20日 | 小説レビュー
~「ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。家にあるいくつものドアのどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ。1970年12月3日、かくいうぼくも、夏への扉を探していた。最愛の恋人に裏切られ、生命から二番目に大切な発明までだましとられたぼくの心は、12月の空同様に凍てついていたのだ。そんな時、「冷凍睡眠保険」のネオンサインにひきよせられて…永遠の名作。(BOOKデータベースより)


「この小説は読んでおいたほうがいい」というレビューが多い作品です。ロバート・A. ハインラインというアメリカのSF作家さんが1956年に発表された作品です。1956年というと昭和30年頃ですから、日本が戦後から立ち上がり、高度経済成長期に入ったあたりの頃です。

1970年頃の設定から始まりますが、その時点で、「自動家事ロボット(ルンバの進化版?)」や「自動製図機(CADの原点?)」などが発明されており、筆者の近未来への期待を感じますね。

そして、「冷凍睡眠装置(コールドスリープ)」によって、21世紀(2000年~2001年)にジャンプした主人公が目の当たりにする、アメリカは、スゴい時代になっているという設定で描かれています。

今まさに21世紀を生きている私たちにしてみれば、「ハインラインさんよ、人類は、それほど進歩してないよ」と言ってあげたくなりますね(^^;。

内容としては、恋人や友人に裏切られた主人公がタイムトラベルによって復讐を果たし?ハッピーエンドを迎えるということなんですが、ストーリーとしては中々楽しめますが、場当たり的な感じが多く、深みもありません。

前半は、やや暗く、主人公の愚鈍さにガッカリしながら読みましたが、好感が持てるサットン夫妻が出てきたあたりから、物語が明るく楽しくなってきて、後半は楽しく読めましたが、「是非とも読んで欲しい名作」とまでは思いませんね。

★★☆2.5です。

詳細なノンフィクション「黒い看護婦ー福岡四人組保険金連続殺人」by森功

2017年04月17日 | 小説レビュー

~平凡な女たちを冷血な「悪女」に変貌させたものとは何だったのか。著者を取材に駆り立て、終始、支配していた思いはそこにあった。福岡県久留米市の看護婦四人組が惹き起こした保険金連続殺人事件の全容を浮び上がらせる緻密な取材。著者の執念は、一審で死刑を宣告された主犯・吉田純子を中心とする堤美由紀、池上和子(故人)、石井ヒト美たちの、医療知識を駆使した犯行の根幹に迫る。事件の背後に横たわる驚くべき愛憎関係と恐怖を描いて余すところのない本格犯罪ノンフィクション。

「BOOK」データベースより


昨年秋ぐらいだったでしょうか?テレビで「事件ファイル!あの事件の真相は!?」みたいなやつあるでしょ?それで紹介されていた内容が気になったので図書館で借りました。

福岡県久留米市の看護婦達が、どのようにして保険金殺人ということに手を染めてしまったのか、それが森功氏の手によって克明に描かれています。

久留米弁?なんでしょうか?このセリフ回しが何とも言えないテイストを加えていて、とても簡単に軽く人を殺してしまっているように感じます。

吉田純子というリーダーによるマインドコントロールによって、自らの夫に手を掛けてしまった、ある意味では被害者ともいえる3人の女性の存在にも、やや同情的に読めることが出来ますね。

ちなみに、大竹しのぶ主演でドラマ化されているので、観てみたいですね。後妻業でも悪女っぷりを好演してましたが、なんか悪女のイメージなんですかね(^^;?

ノンフィクションストーリーなので、アッと驚く結末等はありませんが、とても詳細に取材を重ねた筆者の努力に敬意を表しつつ、
★★★3つです。


自閉症の君との日々を観て

2017年04月15日 | 雑感・日記的な





3月24日に放送されたNHKの番組「自閉症の君との日々」を嫁さんが録画していたので今朝観ました。


「自閉症の僕が跳びはねる理由」という本を執筆した、東田直樹さんという方に密着したドキュメンタリー番組です。

自閉症って何となく認識しているだけで、あまり詳しくは知りませんでした。

この番組を観て僕は、自分の視野(色んな意味です。価値観や人生観、見識、判断力etc...)の狭さ、小ささを思い知らされました。

取材に当たったディレクターや自閉症の子どもを持つ親御さんなどが登場するのですが、みんな勘違いしていたり、思い込んでいたり、体裁を繕っていたりして、東田直樹さんのストレートで鋭い言葉に「ガツン!」と頭を殴られ、「ズキーン!」と心臓えぐられます。もちろん僕も同じです。

光秀の定理の感想でも書きましたが、「物事は必ず表裏一体で、一方からの主観や感情で捉えると間違う」ということでしょう。

早速、図書館で予約しましたよ!(60人待ちですが(^^;)

この番組のテロップは、自閉症の子どもを持つお父さんが、東田さんに「僕が息子にしてやれることはないか?」と聞いた時の東田さんの答えです。

自閉症とか関係なく、親として、大人として、改めて深く胸に刻みます。

光秀に好感が持てる「光秀の定理(レンマ)」by垣根涼介

2017年04月12日 | 小説レビュー
「光秀の定理(レンマ)」by垣根涼介

~永禄三(1560)年の京。牢人中の明智光秀は、若き兵法者の新九郎、辻博打を行う破戒僧・愚息と運命の出会いを果たす。光秀は幕臣となった後も二人と交流を続ける。やがて織田信長に仕えた光秀は、初陣で長光寺城攻めを命じられた。敵の戦略に焦る中、愚息が得意とした「四つの椀」の博打を思い出すが―。何故、人は必死に生きながらも、滅びゆく者と生き延びる者に分れるのか。革命的歴史小説、待望の文庫化!(「BOOK」データベースより)


「ワイルドソウル」で、いっぺんに僕の心を鷲掴みにした垣根涼介氏の2作目です。相変わらず読ませる文章力、「男」が成長していく姿を描かせたら日本一かも知れません!本当に素晴らしい筆力です。

「明智光秀」と聞いて、日本国民の8割は「主君を討った裏切り者」という汚名を連想するでしょう。僕もその一人です。

その光秀が、美濃源氏(中世に美濃国に土着し本拠とした清和源氏の流れを汲む一族の呼称)の嫡流として一族の再興を期し、細川藤孝(のちの幽斎、細川忠興の父)の元に身を寄せ、極貧の生活をしながらも、そのプライドだけは捨てずに、成り上がっていく姿が描かれています。

明智光秀が織田信長のもとでメキメキと頭角を現し、あっという間に35万石(近畿県内をほぼ支配下においていた為、200万石とも言われている)の大大名になりました。
【マメ知識】
1万石の価値・・・お米1石は150キロ。1万石は150×10000=1500000キロ。いま、お米1キロを300円として計算すると、1500000×300=4億5千万円。その35倍とすると、明智家には157億5千万円の年商というか上がりがあった計算となります。

垣根涼介氏は、明智光秀が大大名になるまでの物語(実在はしないが、愚息と名乗る法師と新九郎という剣豪とともに人間的に成長していく姿や、妻・煕子との夫婦愛、上司である細川藤孝との関係性など)を描くことに本書の3分の2を費やしています。

読者としては、「さぁ、いよいよ本能寺!」と、歴史的大事件を垣根氏がどのように描くのかというところに期待を膨らませてページをめくるのですが、「何故、光秀は本能寺の変を起こしたのか!?」という光秀の心の動きや信長の仕打ち、その周辺の動きなどを一切描くことなく、本能寺の変の数年後に愚息と新九郎が思い出を語るように、光秀の「理」について思いを馳せるシーンで語られます。

どんな理由があったにせよ、主君を討ち、その仇としてかつての仲間に討ち取られる光秀、その一族郎党の末期を思うと、暗い気持ちになるしかないのです。敢えて二人の想像で語らせて、爽やかにエンディングを迎えるところに垣根氏のセンスを感じます。

作中で、愚息が語る言葉や所作に僕はすごく引き寄せられたんですが、この中には社会人として生きていく上で、大切にしていきたい男の矜持というか、心の中に持ち続けていかなければならない言葉が出てきます。

「物事は常に表裏一体となって変化し、うごめき、進む必然なのだ。
   倫理や観念、一時の結果論だけで事象を判断しては、事の本質を見誤る。」

光秀のように、プライドを持ちながらも、社会の中で自己を抑え、家では妻に愚痴をこぼしつつも、仕組みの中で生きていくのか? それとも愚息や新九郎のように家族や同僚などを持たず、無頼で自由に生きていくのか? はたまた人を裏切り、踏み台にしながら、いわゆる「悪党」として生き残っていくのか?

背負っているものの重みや価値、またその境遇等によって様々な考え、行動パターンがあると思いますが、この「光秀の定理(レンマ)」は、社会人として生きていくうえで、自分の「理」を見つける為にも、是非読んでおきたい一冊だと思います。

★★★☆3.5です。

苦節18年(T-T)ガルシアおめでとう!

2017年04月11日 | ゴルフ
昨晩というか、今日未明、ゴルフのマスターズのダイジェストを観てて、ついつい最後まで観てしまい、寝たのは2時過ぎ?やったんかな?

プレーオフにもつれ込んだ試合は、最後の最後まで気が抜けない緊張感の中、パットがあまり得意ではない?ガルシアが下りの難しいラインを読みきり、バーディーで締めくくり優勝を飾りました。

何度のアナウンサーが言っていたように、この日は、スペイン人として初めてマスターズで優勝したセベ・バレステロスの60回目の誕生日やったんですね。

セベが天上からガルシアの背中とボールを押してくれていたんでしょう。

とても感動的なラストシーンでした。

日本人として唯一決勝ラウンドに残っていた松山英樹は、最終日に猛チャージを見せて、1アンダーの11位タイで終え、来年の出場権を獲得してくれました。

とても、良いマスターズでしたね。